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レベルの上げ方

「ところで、魔法を買うのは良いんですけど、魔法のレベルってどうやって上げるんです?」

「レベルの上げ方は3種類ある。

 1つ目は、とにかく沢山使う。そうすりゃいつの間にか上がってる。

 2つ目は、祝福だ」

「祝福、ですか?」

「火の魔法なら、火の精霊から祝福されるとレベルが上がる」

「ふむふむ。で、3つ目は?」

「3つ目は、専用の薬を飲む」

「専用の薬……ポーションですか」

「まぁ、そうだな。ポーションだ。火魔法なら火魔法のポーションを飲めば上がるぞ」


なるほど。

1つ目は使って経験値を貯めろって事か。

2つ目は精霊からの祝福。精霊がどこに居るのか知らないけど。

3つ目はドーピングね。


「質問!」

「言いたい事は判るが、言ってみろ」

「精霊は何処に居ますか!」

「何処にでも居る。見えないだけだ」

「……あぁ。つまり火魔法を使ってる時には近くに居るんですね」

「お前、何でそんな事は知ってるんだよ」


ラノベ好きの日本人ですので。

つまり火魔法は俺のMPを精霊に与えて、魔法を発動して貰っているって事だろ?

あっ、だから声に出して言う必要があるのか。

心の中で考えてても、精霊には伝わらないから。

でも、それなら心の中で考える必要無くない? そういうの、精霊は感知するのかな?


「どうやったら祝福して貰えます?」

「それは知らん。精霊は精霊の基準で動いているらしい。

 気に入った者なら、ポンポンと祝福をくれたりするらしい。

 逆に嫌われると、どんなにレベルが高くてもレベル1の魔法さえ使えなくなるそうだ」

「祝福された人の例とかあります?」

「え~とな、……俺の知り合いが、好きな女に振られた時にレベルが上がったらしい」

「え? 精霊に慰められる程、ヒドい振られ方したんですか?」

「それは語らなかったから知らん。逆に結婚したら上がったってヤツも居たな」

「恋愛ばかりじゃないですか」

「何故かそれが一番祝福が貰えるんだよ。

 恋愛じゃない話か…………おぉ! 思い出した! 頭にタライが落ちてきた時に貰ったってヤツが居たわ」

「それ、面白い物を見せてくれてありがとう、的な事ですか?」

「まぁ、そうじゃねぇかな? ただ、マネしても貰えないぞ? 試したヤツは沢山居たからな」


とにかく、何でも良いから精霊の琴線に触れればOKって事か。


「なるほど。じゃあ、ポーション下さい」

「突然だな! 祝福は諦めたのかよ」

「ええ。結局気まぐれって事でしょ? 確実性を選びます」

「まぁ、良いけどよ。しかし、買えるのか? 結構高いぞ?」

「いくらです?」

「レベル1のは、火魔法のが1万コル、水魔法のが1万5千コルだ」

「高いですね! 買いますけど」

「買うのかよ。で、魔法はどうするんだ?」

「覚えられるのを全部買います」

「マジかよ?! どんなお金持ちだ」

「えっ? 魔法って高いんですか?」

「いや、レベル1や2のは、そんなに高く無い。

 だが、言ったように、人が使ってるのを見れば覚えられる魔法だ。

 わざわざカネ出して買うやつは少ない」


普通に生活してたら、誰かが使うのを見れるだろ、って事ね。

いや、そうかも知れないけどさ、すぐに覚えたいんだよ!

魔法、憧れだから!




この後、レベル1の魔法を全部覚えた。と言っても3つだけだが。1つが1000コルだった。

火魔法は、『ヒート』。

水魔法は、『ウォーター』と『コールド』。


『ヒート』は物の温度を上げる魔法。主にお湯を作るのに使うそうだ。

知ってる。こういう生活魔法を使って無双するんだよね。

ほら、獣とかにこの魔法を使って、体温を上げて倒すとか。

生き物には使えない? ……そうですか。


『ウォーター』はそのまま、水を出す魔法。

指先が蛇口になったと思ってもらったら正解です。

子供が指先を股間に持っていって、「ションベン!」と言って遊ぶらしい。

やるなよって言われた……。やるわけないだろ!


『コールド』は冷やすのではなく、冷たい水が出るだけ。

『ウォーター』で出る水は気温と同じなんだってさ。

これ、使う事あるのかなぁ?


レベル2の魔法も見たかったが、おっさんのMPが切れるそうなので後日となった。

水魔法と火魔法のポーションは買っておいたので、後で宿で飲もう。


しかし、ここで嬉しい事が。

おっさんに10万コル硬貨を出したら、受け取ってもらえたのだ!

で、お釣りを貰ったので、両替が出来た感じ!

これで両替に行かなくて済んだぜ。

合計2万8千コルだったから、7万2千コルのお釣りを受け取った。

これで買い物してもお釣りがないとか言われないだろう。


それにしても、結局の所、現金ってのが一番チートな気がする……。

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