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褒美の意味

クソマズポーションを山のように貰い、面会は終了した。

これ、どうしよう?

よくある異次元に収納する魔法でも覚えてるなら良かったんだけどさ。

どこに仕舞うんだよ。

持ち歩く? 瓶なのに? 絶対割れるね!

じゃあ飲んでしまう? ゼッタイやだ!

こんなマズい物を次々飲んだら、レベルが上がる前に死ぬわ!

悪いけど、必要最低限だけ残して置いて、後は売りに出そう。


いや、待てよ?

沢山貰っても邪魔になるのは貴族でも判るはずだ。

そこまで感覚がズレてないだろう。

じゃあどうするか。当然売却するに違いないと考える。

つまりは『現金を渡すのは問題。だから売却可能な物を渡そう』って考えたのか?


そう考えて、宿に戻ってから商人に聞いてみた。どうせこの商人に売るし。


「あぁ、それで正解です」

「やっぱり。でも何で現金じゃないんです? 面倒じゃないですか?」

「お嬢さんを助けた事に対して現金を渡すんですか?

 お嬢さんの命の値段を言うような物ですよ」


あぁ、なるほど。

謝礼が10万だと10万の価値しか無いって事になるか。

逆に、1億でも安いと思ってても払えないしな。

なら欲しい物や売却可能な物を渡した方が良いのか。


「でも最初は無茶苦茶な事を言ってましたよ?」

「最初にとんでもない物を提示しておいて、その後に理解可能な物を出す。

 取引の基本ですね」


あっ、ラノベでもマンガでも読んだ事あるわ。

断りにくくするってヤツですね。

まんまと引っかかりました。

あの変な態度は演技だったのか!


「まぁ、貴方が役者ってのは知ってるので、理解した上で受け取ってくれたと思われているでしょう」

「えっ? マジですか?」

「ええ」


全然理解してませんでした。

と言うか、パニックでしたけど?

って事は、何か勘違いされてるかも。

……ま、まあ良い。

どうせしばらくはこの街に来る事は無いんだから。



結局、各4本づつ残して商人に売った。

ここでしった事、それは魔法の種類が沢山あるって事実!


今覚えている魔法が4つ。

火・水・土・風だ。

ポーションはそれ以外の物もあったのだ。

雷魔法・光魔法・闇魔法・時空魔法・生活魔法の5種類。

沢山と言ったのは、メモが一緒に入っていて『ポーションの無い魔法もある。用意出来なかった』と。


名前から理解出来る魔法が多い。

雷は電気だろ?

光は明かりもだるだろうけど、よくあるパターンで言えばアンデッドとかの浄化だろう。

闇は何だろう? 暗闇を作る? あっ、アンデッド作成とかかな?

時空は欲しい魔法だ。多分これにアイテムボックスとか言われるやつがあるんだと思う。


最後のが判らない。

生活魔法? 多分、生活に便利な魔法の事だろ?

でも火魔法で言えば『ヒート』っていうお湯を作るのがある。

水魔法では冷水が作れるし、土魔法『ディグ』では畑を耕す事が出来る。

なのに別で生活魔法? 何が覚えられるのだろうか?


ま、イベントをクリアすればいずれ覚えるだろう。

頑張ろう。



ちなみに夜にタヌキに風魔法のポーションを飲ませた。

気絶してました。

起きたらレベルが上がったか聞いてみよう。

これでこの章は終わりです。

次話から次章になります。

次話は22日の17時に投稿します。

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