貰った2つ
この不名誉な職種は封印だな。
ま、称号でなかったのは不幸中の幸いか。
さて、それよりもだ。
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名前:真島卓也
年齢:21
職種:役者
レベル:22
経験値:888(2650)
HP:89(89)
MP:56(56)
筋力:44(44)
耐久:62(61)(+1)
魅力:35
称号:最低条件をクリアした男
能力:鑑定(Lv.3)・ステータスの説明書・入れ替え・取得経験値5%UP・経験値具現化
ポイント操作・クリアテンプレ閲覧・レベルアップ操作
魔法:水魔法(Lv.2)・火魔法(Lv.2)・土魔法(Lv.2)・風魔法(Lv.1)
耐性:麻痺耐性(Lv.1)
職種:狩人・商人・役者(登録中)・ストーカー
イベント:15/300
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テンプレイベントを2つクリアした事になっている。
そして貰えたチート(?)は、「レベルアップ操作」と「風魔法(Lv.1)」。
何をクリアして入手したんだ?
「レベルアップ操作(レベルアップ時に、自身のレベル・魔法・耐性のどれを上げるか選べる)」
ふむふむ。今まではレベルが上っても、多項目のレベルは上がらなかった。
それを上げられるようになるって事か。
ただ、弱点もある。
頑張って経験値を溜めてレベルアップしても、自身のレベルを上げる事が出来ない。
その代わりに、例えば水魔法のレベルを上げる事が可能な訳だが。
しかも現在、強制レベルアップがあったので、レベルが上げにくくなっている。
便利そうだが、しばらくは必要無いな。
って、しばらくは使えない物ばっかりだな!
もう一つは風魔法か。
入手条件は「街中で貴族の女性を助ける」か。
これは狙い通りだ。
しかし貰ったのが風魔法か~。
タヌキが持ってるからある程度知ってるんだよなぁ。
レベル1って『ウィンド』だろ?
『ウィンド』は扇風機の弱程度の送風魔法でしょ?
まぁ、レベル2になってもタヌキのを見てるから、そんなに欲しいのが無いんだよね。
レベル3に期待だな。
まぁ、しばらくは上がらないんだけど。
いや、この街で魔法屋を見つければ上がる事は可能かも?
クソマズのポーションを飲めば、の話だけど。
タヌキに飲ませて実験してみるか?
ステータスを確認してたら、兵士長さんがやってきた。
どうやら刺客への尋問は終わったようだ。
「どうでした?」
「君との関わりは無いと証明されたよ」
「良かった。ありがとうございます」
「それで、エリザベート様はお礼がしたいとおっしゃっておられるそうだ」
おおっ、貴族令嬢からのお礼!
期待できそうだ。
「そうそう、後二つ、君に伝える事がある」
「何でしょう?」
「一つは良い話じゃないな。
君との関わりを知る為に君の情報を話したんだが、知らない事ばかりだったようなので関係無いと判断したのだが。
話した事で、君はどうやら恨まれたらしいね。
計画の邪魔をしたのがただの役者だという事で、更に腹を立てていたよ。
一人での行動は控えた方が良いだろう」
お~い! 何やってんの?!
個人情報をポロポロと話すなよ! しかも敵に!!
こういう所が日本じゃ無いって思い知らされるな。
また恨みを買っちゃったよ……。
「もう一つは、君の所持していた笛の事だ。
あれは自作なのかい?」
「は、はい。そうです」
「売ってもらう事は可能かな?」
「え? どうするんです?」
「なかなか大きい音だったし、その割には物は小さい。
便利そうなので、兵で採用しようと思ってね」
あぁ、なるほど。
本当に映画の様に使うのね。
「じゃあ差し上げますよ」
「良いのか?!」
「ええ。その代わり複製は自分達で職人を探してやってくださいね?」
「それは勿論だが……本当に報酬は要らないのか?」
「ええ。あっ、そうだ。恨まれてるって事なので、宿の護衛とかしてもらえませんかね?」
「そうだな。君の宿の周囲を警邏のルートに入れておこう。それで良いかね?」
「はい。助かります」
ホイッスルの報酬を貰うよりも、兵に見張ってもらった方がありがたい。
その後タヌキと合流し、宿に戻った。
道中でホイッスルの話をしたらタヌキが、
「それって特許の話じゃないんですか?」
と言いやがった。
確かに! 特許なら高額の可能性もあったかも!!
くっ、損したかも!!
次話は16日の17時に投稿します。




