役に立つ日が来る
兵舎に到着すると、何故か取調室のような部屋に通された。
「確認だが、君はあの孤児院に向かっている途中に誘拐の現場に遭遇。
後を追い、笛を吹いて助けを求めた。そうだね?」
「はい。間違いありません」
これ、事情聴取だよな? 取り調べじゃないよね?
「では次の質問だ。
あの孤児院に通っているそうだが、何が目的かね?」
ん? 刺客の話は?
……もしかして、別の意味で疑われている?!
子供好きの変態と思われているのでは?!
「違うんです! 俺は変態じゃないんですよ!」
「近くをウロウロしていたという目撃情報もあるのだが?」
ヤベェ、見られてたか。
これはマズいな。
変な言い訳では通用しないぞ。
と言っても、チートになる為です!なんて言えないし。
言った所で頭がおかしい人扱いになるだけだ。
何か良い言い訳は…………そうだ!
「実はですね、私は役者なんですよ!
今度やる劇に孤児院が出てくるんで、実際の孤児院を見て勉強してたんです!」
「ほほぅ、役者ねぇ。
じゃあちょっとこの税符を舐めてもらえるかな?」
あっ、前の街でもやったやつだ。
あの時は「狩人」って表示されたはず。
もし今回も狩人って表示されたら、信用されないだろうな。
だが、大丈夫!
俺には神様から貰った能力がある!
まさか役に立つとは思わなかったけど。
そう、『入れ替え』だ。これは職種を変える事が出来る能力。
今はそのまま狩人にしているけど、職種を役者に変更すれば良い。
早速こっそりステータスを出してっと。
んん?! なんか職種が増えてるぞ?
というか、色々増えてる!
いや、確認は後だ。
とにかく変更して税符を舐めないと。
税符を舐めて渡すと、早速確認された。
「確かに職種が役者になってるな」
「でしょ? 前に居たカルベっていう街でも軽く舞台をやったんですよ」
「ふむ……話の筋は通っている。
では最後に、どんな話の劇なのか、軽くで良いから話してくれないか?」
あ~、劇の内容ですか……。
ヤベェ。どうしよう。
俺の知ってる話に孤児院が出るようなの無いわ。
そもそも昔話に孤児院って出ないだろ。
あっ、そうか。
ラノベのテンプレの話をすれば良いのか。
劇って言うと、昔話のイメージしかなかったよ。
俺は適当にラノベのテンプレっぽい話をした。
経営の苦しい孤児院。理由はある貴族が孤児院に入るお金の半分を抜いていたから。
しかも、金持ちの商人の息子が孤児院で働く女の子に惚れていて、嫁に来るなら助けてやると言ってきている。
そこにたまたま通りかかった主人公。
実は主人公は王族で、身分を偽って旅をしているのだ。
部下を使い入念に下調べをし、確信が持てた所で貴族屋敷を急襲。
最後には身分を明かして、大団円。
こんな感じ。
ちょっと御老公的なのも入ったけど。
よくある話なので、スラスラと話す事が出来た。
そのお陰か、兵士長は疑う事無く聞き入ってた。
最後には「面白そうだな。日時が決まったら教えてくれ」とまで言われた……。
それはそれで困るんですけど。
まぁ、とにかく。
なんとか無罪を勝ち取る事が出来た。
いや、無罪なんですけどね!
この後、刺客の話を聞くので、待っていて欲しいとの事。
待合室みたいな所に通されたので、ステータスを確認しよう。
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名前:真島卓也
年齢:21
職種:役者
レベル:22
経験値:888(2650)
HP:89(89)
MP:56(56)
筋力:44(44)
耐久:62(61)(+1)
魅力:35
称号:最低条件をクリアした男
能力:鑑定(Lv.3)・ステータスの説明書・入れ替え・取得経験値5%UP・経験値具現化
ポイント操作・クリアテンプレ閲覧・レベルアップ操作
魔法:水魔法(Lv.2)・火魔法(Lv.2)・土魔法(Lv.2)・風魔法(Lv.1)
耐性:麻痺耐性(Lv.1)
職種:狩人・商人・役者(登録中)・ストーカー
イベント:15/300
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色々言いたい事はあるが、ストーカーって職種か?!
と言うか、誰がストーカーだ!!
次話は14日の17時に投稿します。




