毛玉?
翌日。
MPは満タンになっていた。
どうやら寝れば回復するようだ。
どんな仕組みなんだろうか?
ダンジョン行きの馬車までは時間があるが、慌てないように早めに向かう。
社会人の常識ですよ。
まぁ、言うほど経験は無いんですけどね。
途中で魔法屋の横を通るんだけど、既に営業していた。
よく考えれば朝にはMPが回復してるなら、早く営業を始めた方が得だよな。
MPが切れたら物を売るくらいしか出来ないんだから。
まだ時間には余裕があるし、少し寄っていこう。
「こんちは~」
「おう、タクヤか。今日は早いな」
「ダンジョンに行くつもりなので」
「なるほどな。で、どうした?」
「ダンジョンでスライムを倒したら、こんなの出たんですけど」
「ん? あぁ、スライムの核か」
「やっぱり核なんですね。で、これって売れますか?」
「おう、買い取りしてるぞ」
やっぱり売り物になるようだ。
ここで買って貰えるなら楽で良いな。
「じゃあ売ります」
「おう。え~と全部で11個か。1つ50コルだから550コルだな」
ダンジョンまでの往復代くらいにしかならないか。
ま、0よりはマシだ。
「それで良いです。ところで、それって何に使うんですか?」
「ポーションの材料の1つだ。火にかけると溶けるんだよ」
「へ~」
核も熱に弱いんだな。
使い道を聞いた所で、何の役にも立たないんだけどさ。
代金を受け取り、馬車乗り場に向かった。
さぁ、ダンジョンだ。
昨日のマーキングは残ってるかな?
え~と、あぁ、あるある。
問題無さそうだわ。
昨日と同じ様にろうそくでマーキングしておいてっと。
あったあった、昨日掘ってた場所。
ダンジョンの壁は掘っても回復しないんだな。
続きをしようと入りかけたが、何かイヤな感じがする。
穴の中が生臭いというか、変な臭いがする気がするんだよ。
あっ、もしかして、ヘビが居る?
どどどどどどうしよう?
1匹でも大変なのに、何匹も居たら困る。
俺が相手に出来る訳がない。
あっ、そうだ!
こういう時に使える魔法を覚えてるじゃないか!
そう! ファイヤーの魔法だ!
穴の中だから逃げられる事も無いし、炎が奥に向かうので中の状態も見えるだろう。
何よりも……使ってみたい!
って事で外からファイヤーを穴の中に打ち込んでみた。
…………何か見えた。
そして今燃えてる。
何て言えば良いかな。デカい毛玉とでも言おうか。
毛糸だったら良かったんだけどねー。
実際は……ヘビの塊だったわ。
穴を掘ったらヘビのすみかになってるなんて!
良かったわ~入らなくて。
ファイヤーの火が消えると、穴の中はまた真っ暗になった。
たいまつを持ちながら恐る恐る入ってみる。
うわ、消し炭になってるよ……。
何匹くらい居たんだろうか?
あっ、そうだ。経験値を見れば良いじゃないか。
え~と? 702だったな。
今は……736?!
17匹も居たのか!
もしかして、穴を開けておけば、ヘビがすみかにする?
そこにファイヤーを打ち込めば経験値ウハウハ?
もしそうなら、オイシイな。
よっしゃ! 実験だ!
次話は27日の17時に投稿します。




