表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
11/93

正論!

「あの~、100コルって。安すぎませんか?」

「はぁ。じゃあ説明しましょうか」


あっ、このパターン知ってる。正論タイムの始まりだ。

だが、今回は負けぬ! 広く使われてきた知識チートだし、反論出来るだろう。


「まず、貴方はこれを誰に売りたいですか?」

「えっ? 誰って、そりゃみんなにですよ」

「みんな、ではダメです。商売するならターゲットを決めないと」

「そ、そうですね。……じゃあ市民に売りたいです」

「では大して売れませんね」

「ええっ?! 何で?!」


庶民は娯楽に飢えてるんじゃないの?!

中毒になるくらいやるんじゃないの?!

生産が追いつかないくらい売れるんじゃないの?!


「私が買ったコレを、誰かに売ったとしましょう。その人は誰かと対戦しますよね?」

「当然ですよ。一人では出来ませんし」

「多分、貴方の考えは『その対戦相手がこれを買いに来る。その繰り返しで売れる!』ではないですか?」

「そうですよ。変ですか?」

「ええ。

 これ、貴方の手作りでしょう? これくらいの物なら誰でも複製しますよ?

 複製出来るのに、私の所にわざわざ買いに来る訳ないでしょう?」

「うぐっ! だけど、オリジナルを持ってた方がカッコイイとか……そういう…………」

「そんな事は無いですね。遊べればそれで良い。そう思うはずです」


言われてみれば確かに。

簡単に作れる物なら、自分で作ろうってなる。

俺も日本の物をそうやって作った訳だし。

ならば!


「では、『複製は許しません!』とかってのは?」

「誰が許さないんですか? 私ですか?

 もし許さないとして、誰が取り締まるんですか?

 それにそんな事を言いだしたら『じゃあ要らない』と言われてお終いですよ?」


はい、著作権作戦終了。

そうか、あれって法律で決められてるから上手く行くのか。

だが、まだまだ諦めないぞ!


「じゃあ貴族や王族に売ります」

「なるほど。これを職人に豪華に作らせて売るのですね」

「そうです」

「それならオリジナルという言葉は重要になるでしょう。

 その手の人達は見栄を大事にしますから」

「ですよね!」

「ですが、弱点が2つあります」

「2つも?!」

「ええ。まず一つは、豪華に作ったとして売れるという確証がありません。リスクが大きいです」

「えっ? 面白く無いですか?」

「市民レベルでは面白いでしょう。しかし、貴族は色々と遊ぶ物を知ってます。

 市民が喜びそうな遊びをするとは思えませんね」


あ~、価値観が違うって事か。


「もう一つは、簡単です。

 私が貴族や王族と繋がりが無い事です」

「繋がりがある人に頼むってのは?」

「さっき言ったような内容で、断られるでしょうね」


ツテとかコネか。

俺も無いわ。


「という事で、今あるこのオリジナルを誰かに売って終了になるでしょう。

 売値は200コルが精一杯だと思います。

 なので、50%を貴方に渡したんです」


はい。判りました。

リバーシ無双は無理ですね。


えっと、工具と材料で150コル使ったから……赤字かよ!

俺はすごすごと部屋に戻った。





だが、捨てる神あれば拾う神あり!

いや、その神にヒドイ目に合わされてるんだが。

とにかく! めでたくテンプレイベントクリアです!


それがコチラ!


----------------------------------------------------------


名前:真島卓也

年齢:20

職種:狩人

レベル:15


HP:75

MP:42

筋力:30

耐久:47

魅力:21


称号:ナシ


能力:鑑定(Lv.3)・ステータスの説明書


魔法:水魔法(Lv.1)・火魔法(Lv.1)


イベント:4/300


----------------------------------------------------------


増えたのは『ステータスの説明書』って能力!

使ってみたら、ステータスの項目の説明が見れた。


例えば、、、


水魔法:『レベルに応じた見た事のある魔法を思い出して、頭の中に描き、発動のキーワードを言うと発動。水関係の魔法が覚えられる』


これだけ。

知ってるわ! 今日聞いたわ!

最初に欲しい能力だったよ……。

次話は本日の18時に投稿します。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ