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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

焼夷の永久機関

作者: 稲樹

"魔女"とはすなわち古から確かに伝承されるヨーロッパの魔法という自然的な力を操る者、今もまだ実在していたかは不明な点が多く、今この時代では俗信として扱われる。

これは、魔女と言う俗信の可能性の一部を記したものである。


私たち魔女は、時に人間と共存性し、時に人間と対立し、時に身内の争いを起こす事もしばしばあったが、魔女狩りと言う風習が村々に根付いていくにつれ、いつしか人里を避けるようになり、

本来の魔女を貫く側"マレフィキム"側。

人間の道具に成れ果てた"セルウス"側。

へと住処、生活を別とし、時代の流れに大きく交わって行く様になっていった。


私たちセルウスの魔女は、人間に名前で呼ばれることはなく、"魔道具"と呼ばれる。主にセルウスと呼ぶ者たちは、すなわちマレフィキムと呼ばれる魔女である。


セルウスの魔女、魔道具である魔女達は、強力な魔力を持つとされる魔物と交わり、子を授かり、その子らが男児だった時には、ある程度育てた後、父親とされる魔物の口へと運ばれる。女児を魔道具が授かるまで、これらの行為を永遠と繰り繰り返される。


そして魔道具達は、子を授かりはしても、名前を授ける権利は持たされず、ましてや最初に我が子を抱く事も、決して許されはしない。

生まれつき魔力数値が低い魔道具の娘は破棄されるか、その場で男達の玩具とされ。舌、歯を抜かれ、食べられるものは牛乳と鶏肉と定められる。玩具の発育を良くする為だ。

一方これらをまのがれた一般的な魔道具の娘らは、ただ一つの術式のみ許され、その術式とは、『木材に魔法対抗力を持たせる』というもの。主に杖などに術をかけ強度を強化し、戦闘を有利に進めるために使われる術式であるという。

一方で、ある一定の基準値以上の魔力数値をもって生まれた才能有る魔女の娘は、魔女討伐道具として、幼い頃から魔術を教え込み、国で生活することを許され。平穏を許され。魔女を討伐する事を生き職業させ、そして自分の存在意義なのだと感じる様、環境を整える。一種のマインドコントロールを施され、"ウィッチハンター"と呼ばれる。


国の手に抗う純粋なマレフィキム達は、国に囚われ道具としてしか扱われない無慈悲な魔女達を解放するべく、日々国との戦いを続けている。が、それはあまりにも非情なものである。そこには、魔女を専門とする魔女の狩人らがいるからである。

ウィッチハンターとの対じする事はすなわち共食いを意味するからである。


そしてやはり『魔女狩り』と言う文化も存在し、その方法は様々とされ、火炙りはその中でも大名氏である。それらから逃れられた魔女はここ数年たった一人としていない。

私達魔道具は、キコリの作業を幼い頃から仕事とする。その理由を御主人様に聞くと、「理由は教えられないが、とてもこの国にとって大切な事であるが、それを知るのはいささか不幸な事だ。」と、教えられ。その理由を聞こうとした魔道具達は、いつしか仕事から解放され、懲罰房で永遠を過ごすようになると言う。そして同じく理由を知った私も、

懲罰房へ送られたが、その後の記憶が無く。

気付けば見知らぬ魔女達と吊るされ。

炎に包まれ、一生に終わりを期した。


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