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願いは現実に  作者: ニス塗った作者
第2章:どうなってんの?・・・
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第4話:揺れる馬車と商人と耳

 それから俺はペゲッシャさんと話し合い、とりあえずは客人として自分の屋敷に入れようとするペゲッシャさんの誘いを断り。結局はどこかのギルドに入ることをお勧めされた。


 正直に言えば今の俺には知識が全くない。あるといっても部分的なところだけで金にはならない。ということでペゲッシャさんに自分が田舎者ということを話し。一般知識を教えてもらうことにした。


 「ペゲッシャさん。お金ってどうなっているんですか?私の村では物々交換が基本でしたので。」

 「ふむ、金か。金には大きく5つに分かれている。一つは私が今持っているシャアレ硬貨という金だ。これの他にペプル硬貨、タナシム硬貨、ミヌウツ硬貨そして古代硬貨だ。古代硬貨だけは価値が違って、歴史的価値があるから高値で使える硬貨だな」

 「5つの硬貨の内共通の価値がある硬貨が古代硬貨ですか?」

 「そうだ、他の4つは国ごとに主流になった硬貨で、他の国に入ると価値が低くなったりする」

 「そういう時は両替屋に行けばいいんですか?」

 「違うぞジンライ君。両替屋も硬貨を交換してくれるが為替商人のほうがぼったくられることなく交換してくれる。」

 「なるほど」


 そんなことを話していると馬車が止まった。あたりを見るとそろそろ日が沈み始めて夕日になろうとしていた。


 「今日はここらで野営になる。野営の準備は私たちのほうでやるから君は手伝えそうなところを手伝ってくれ」

 「わかりました、あそこの方々とは別にするんですよね?」


 俺は豪華な馬車のほうを向いて言った。理由はあっちはあっちで準備すると思ったからだ。


 「そうだ、あっちは私たちの同行人なのだがあまり私も好かないような人物が乗っているのでな。藪蛇しないように頼むよ。」


 ペゲッシャさんは俺の肩を軽くたたいて業者とともに野営の準備をし始めた。俺はとりあえず辺りを見渡して手伝えそうなところを探した。すると業者が移動してフードをしたみすぼらしい服装をした男女たちに枯れ木を集めさせていた。あれなら俺にもできそうだ。


 「俺も手伝うよ」


 男女にそう声をかけたのだが怯えられたのかみんな俺と距離を取ってバラバラになって枯れ木を集め始めた。俺は少し傷ついたが同じように枯れ木を集めた。


 「ジンライ君、少し話がある。こっちに来てくれ。」


 ペゲッシャさんに呼ばれて、俺は枯れ木を持ったまま彼のところに行った。


 「ジンライ君、彼らをどう思う?」


 いきなりそんな質問をされた。彼が指をさした方向を見てみるとさっきのフードを被った男女たちがいる。


 「?特に変わったところはないと思いますが?しいて言うなら少し服が汚れているところですかね?」


 そういうとペゲッシャさんはため息をついてこう言った。


 「彼らは奴隷だ。」


 『奴隷』この世界はもとの世界とは違って奴隷制度があるのか。そう思うと彼らの背中に哀愁が漂っているような気がする。


 「しかも先の大戦で敗れた獣人族達だ。君がどう思っているのかは知らないがあまり近寄らないほうがいい。」


 ?・・・なんだって?、獣人族?あの耳や尻尾がついてたり、訛りでニャとかつけそうなあのファンジーな人種がいるのか?

 そう思いながら彼らに近づく。そして俺よりも頭一つ分背の低い女性に近づきフードをめくった。


 「きゃっ」


 そんなかわいらしい声とで頭を押さえた女性には耳が付いていました。


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