恭子と玲子 vol.004 「くくく…なんて笑って…。失礼ねぇ。」
「…で…、その隣りも…同じ高校からの同級生の恭子ってんだ。倉科恭子。」
玲子の次に紹介する明彦。
「どうも…。」
にっこりと笑顔で浩二。
…と、明彦、ちょっぴり、
「くくく…。」
浩二…、
「…ん…???田端…何…???どうかした…???」
「…ん…???いや…、何も…うん。」
姿勢を正して、丁寧に恭子。
「倉科恭子です。初めまして、よろしく。…何よ、ばたやん、くくく…なんて笑って…。失礼ねぇ。」
そう言って、
「はいはい、どうせ私は…ねっ。はいはい。」
どうにでもなれ、とでも言った感じの恭子。
そんな恭子を見て玲子も…。
「恭子~~バカね~はは…。」
何が何だか分からない浩二。明彦に…、
「えっ…???どういう事…???」
目の前で右手をひらひらさせながら明彦。
「何でもない。可愛いだろ、ふたり共…。浩二~惚れんなよ。」
浩二、
「えっ!!!」
明彦のその言葉を聞いた瞬間に玲子、またまた赤面。
その玲子の顔を見た瞬間に明彦、
「…ん…!!!」
「さてと…、帰ろうっか…???」
恭子。
「えっ…、ああ…、うん。…じゃ…、またね…アッキー。」
「おっ、おぅ、また。うん。」
玲子と恭子、椅子から立ち上がり席から立とうと…、その時…、
「えっ…!!!」
恭子。
それを見ていた明彦…、
「ぷっ。」
そして浩二、
「あっ…。」
椅子の背もたれのパイプと座面の境に恭子のスカートの裾が挟まってしまった。
「…ん…???恭子…どうした~???」
玲子。
「あ~~いや…、ん…、何でもない。」
さささと、挟まった裾を外して明彦と浩二に…にっこりと笑って、そのまま舌を出して…、
「失礼しました。」
そう言って頭をチョコンと下げて玲子の背中に顔を…。
玲子、
「ふん、そう、じゃ…行こ。」
明彦と浩二は…、その場で、一瞬、笑いを堪える。
数秒笑いを我慢して…、いきなり浩二、
「ぷっふ~~~。」