第93話
【人から変えた魔物を使役する力】………まぁ、持ってるだろうな………少なくとも【魔物を使役する】スキルか力は持ってる筈だ。
そうでなければあれだけの魔物の行動を制御する事なんて出来ない筈だ。
問題は………魔物の使役がどれだけ強力なのかだな………。
その強さによっては俺も対象になるかもしれない………。
まぁ、多分大丈夫だと思うけどな………。
それよりもあの魔物達の対処の方が大変だと思う………。
レイリス様は俺にあの魔物達の対処をして欲しいと言っていた。
多分俺がやらなきゃならない理由が有るんだと思う………………どんな理由かは分からないが。
問題は俺にそれが出来るかだ………。
数はどう考えてもこのままじゃ無理だ………。
対策としては。
1,経験値を稼ぐ為に【強制覚醒】を使わず戦闘。
2,戦闘による負傷時は即回復。
3,経験値を稼いでレベルアップ。
4,進化可能になるまで1〜3を繰り返す。5,出来る限り1〜4を繰り返す。
コレを続ければ多分行ける………まぁ確実に途中で邪魔が入るだろうけど………。
後はコレをやるのに俺1人でやる必要が有る事だな………。
おそらくだが戦闘による経験値は分散する………。
経験値分散の条件は誰かまたは自分が戦っている魔物への外部からの攻撃だ。
その上限は分からないがもし上限無しだった場合で何人も攻撃した個体だった場合それだけの人数で経験値が分散されレベルアップがそれだけ遅くなる。
安定してレベルアップして行くには1人で戦うのが理想だ………シア達は反対するだろう………いや、メリアとアルドはむしろ賛成しそうだ………。
取り敢えず今のレベルが狼達の時に24まで上がってる。
向こうのゲームとかだとおそらくもうソロソロ進化可能レベルになると思うんだが………。
どちらにしてもレベルアップには経験値が必要だ。
それには魔物を倒さなければならない。
そしてその倒さなければならない魔物は隣都アルフェニアや他の場所で魔物にされた人達だ………。
それを気にしていたら戦えないのは分かっているのだが………気にしないなんて出来ない………。
こう言う事をするには必ず覚悟がいる………と言うか毎回、覚悟を再確認させられている………コレが俗に言う神の試練とか言うやつなのかもな………まぁ、ホントにそうならその試練を出してるのはレイリス様達何だけどな………。
まぁ、俺の予想では魔物達を倒すのは可能だ………。
問題は………。
「クァクゥア………(あの2人が邪魔だな………)」
「2人………シュタイナー達ですか………」
俺の呟きに副団長が反応して俺の呟きに答えた。
それも正解を言い当てた。
まぁ、誰でも分かるか………。
「クァクックァクゥア(2人に邪魔されるとやれる事もやれなくなる)」
「確かにそうですね………」
「クァクゥア………(それと他にも問題がある………)」
「問題ですか?」
「クゥアクックゥア………(俺達は連中の顔を知らない………)」
「「「確かに……」」」
流石にシャルと副団長は知ってる様だ………同僚と雇い主だものな。
そうすると必然的にシュタイナー達の対応は副団長にして貰う事になる。
問題を上げるとすればどちらが「人を魔物に変える」事が出来るのかだ。
下手な事をすれば副団長達も魔物にされかねない………となると。
「クゥアクックァ………(一気に片を付ける必要があるな………)」
「………魔物にされない為にですね」
「クァ(そう)」
「フム………」
そう言って副団長は腕を組み考え出し暫くしてから「彼等の対応は私達に任せて頂けませんか?」と言って来た。
理由としては「作戦が有ります」と言う事だ。
作戦………どんなだろう……………俺が思いつくのは【何らかの方法で対処する】か【接近しない】とかかな?。
後は能力を使われる前に倒す位か?。
なんにしても俺では対処出来るか怪しいので任せる他無い。
「それともう1つ理由が………」
理由?アイツ等に対処する………。
そう疑問に思い副団長を見ると真剣な顔で俺を見つめる副団長の顔がそこにはあった。
その真剣な顔のまま彼女はこう言った………。
「奴等は我等騎士団の恥です!」
と………。
そうじゃないかとなんとなくは想像は出来た………。
そりゃ、恥だよな。
この国を護るのが義務の………それも第1騎士団の副団長と第2騎士団の団長が人々に害をなしているのだから………こうなるのは当然だ。
でも………あんまりそう言った事情で戦場へ行くとあんまり良くないんだよな。
まぁ、それでも頼むしかないのだからな。
となると後やるべき事は1つ………。
そう考えてシア達を見ると副団長と同じ様な感じで真剣な顔をしたシア達が俺を見てこう言った。
「私達も行くから」
と………。
正直連れて行きたくはないんだよなぁ………。
何て言うか……こう………えも言えぬ不安があると言うか………。
何か連れて行くととても後悔しそうと言うか………。
上手く口で説明出来ないのがもどかしいがそんな、不安が胸の奥から溢れ出て来るのだ………。
だから「ついて来るな」と言ったのだが多分言った所で皆ついて来そうだ………。
そんな諦めの感情と不安を抱えながら俺達は医療テントを出て総大将である第1騎士団団長の所へと向かうのだった。




