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第9話


 固まった3人は暫くの間理解が追いつかなかったみたいでまだ固まっている。

いい加減動いて貰いたいんだが………。

流石に待ちくたびれたので俺は3人を正気にする為に声を出した。


「クァッ!(いい加減目を覚ませ!)」


「「「は!」」」


 俺の声を聞きようやく3人は戻って来た。

すると1人はその場から奥へと行き何かを取り出してきた。


「済まないあまりの事につい………」


「いえ、私でもそうなると思います………」


「隊長………」


「あぁ………すまないがコイツを中に入れるにはコレを着けて貰いたい」


「これは?」


「従属の首輪だ……本来は犯罪者等に着ける物だが魔物にも着けられる。

流石に従魔登録されてない………それも成長すれば最低Sランク指定される魔物をそのまま中に入れる訳には行かない………それとコレは従魔登録した後なら外して貰っても構わない」


「え?外してしまって良いんですか?」


「あぁ……登録試験には従魔が主人の命令を聞くかどうかの試験が有るそれに合格しないと登録出来ないからな」


「従魔登録しなければならないのは知ってましたが……詳しい事は初めて知りました」


 おい!シア!詳しい事知らずに大丈夫って言ってたのか!。


「まぁ、興味の無い者にとっては死ぬまで知る事の無いモノだしな………」


 そう言って彼は机の中から1枚の紙を取り出した。


「簡単な事しか書いていないが後でコレを読んでおいてくれ。

詳しい事が聞きたければテイマーギルドで聞いてくれ」


「分かりました。

フォル……嫌だろうけどこれ着けてくれる?」


「クァァ………(仕方ないさ………)」


「……ん、ありがと」


 そう言って俺の首に着けようとしたのたが………。


「………あの……サイズが合いません」


「………………スマン人間用しかないんだ………取り敢えず体の何処かに着けてれば効果は出るから何処でも良いぞ」


「クァ………(それだったら………)」


 そう俺は言って自分の腕を出した。

その腕を見て意図を察したのかシアはそこに首輪を嵌めたのだが…………特に変化を感じられないのだが?。

そう思い俺は兵士を見ると彼は説明を始めた。


「そいつはあくまで緊急用でな街の中で暴れる事が出来なくする効果が有るだけだ。

別に体に変化をもたらしたりはしないぞ」


「クァ………(そうだったのか………)」


「えっと……コレで通行しても?」


「あぁ、それでだが一応従魔登録が済むまでは俺達兵士が1人同行する決まりでな悪いんだがそれまでは俺が一緒に行く事になる」


「分かりました。

それまではよろしくお願いします」


「おう、………それでだ先ずは冒険者ギルドで報告をするんだろ?」


「はい、その後にテイマーギルドに行く事になります」


「了解した。

洞窟での詳しい事はそっちで一緒に聞かせてもらう」


「お手数お掛けします………」


「気にしなくて良い……これも俺達の仕事の内だ」


 そう言って彼は入って来た入口とは反対に有るドアに近付きその扉を開けて外へと出て行った。


「君も疲れてるだろうから直ぐに行って終わらせてしまおう」


「ありがとうございます……行こうか」


「クァ!(あぁ、行こう!)」


 俺とシアはその兵士の後に続いて外に出た。

そしてそこに広がっていたのはまるで現代日本の様な街並みだった。

その街並みを作っているのは石造りの高い建物で低くても2階高いものだと4階にも及んでいる感じだ。

まさかとは思うがこれは全てコンクリートを使っているのでは?。

俺はそう感じた。

そして、俺はその街並みに驚いて止まってしまった。

あれ?ここ異世界だよね?俺転生したんだよね?………。

何て馬鹿な事を思って仕舞うぐらいに………。


「驚いたでしょ………私も最初この街並みを見た瞬間フォルと同じ様になっちゃったんだ♪凄いよね♪他の街じゃこんな風に3階建てや4階建ての建物何て無いからね♪しかもこの建物の殆どが人の住む家なんだから余計にそう感じちゃうよね♪」


 っと、シアが楽しそうに話していた。

正直俺はそれどころじゃ無かった。

この街並みを見て確信したここを作った奴は俺と同じ世界から来た人だと………。

確か初代国王が異世界人だったって言ってたっけ?凄いなぁ………どんな人だったんだろ?これだけの都市を作ったって事はもしかして建築関係の仕事をしてた人何だろうか?初代って事はもしかすると亡くなってる人なのだろう………生きていたのなら話したいなぁ。


「さ!そろそろ行こう!フォル!」


 呆けていて未だに動かなかった俺をシアは抱き締めて歩き出した。

俺は慌てて自分で歩くと意思表示をしたのだが………。


「ふふっ♪ギルドまで直ぐだからそれまで大人しくしててね?」


 どうやらギルドまで俺を運ぶ気でいるらしい………。

もしかしたら何かあるのか?そう思いながらシアの顔を見ると視線があって「ニコ♪」っと凄い笑顔になった。

これは無理だと俺は諦めてギルドに着くまで抱き締められながら続けるのだった。




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