第82話
狼達の襲撃から3日が経った………。
襲撃翌日の夕方には予定通りに帰還組を送り出し死者達は国へと連れ帰る為に俺が一旦預かる事になり【空間魔法】による回収が行われた。
その後夜の移動は危険と言う事でその日は夜営組を除き眠りにつく事になった。
そうして翌朝何事も起こらずに起床………アルドによるハート○ンを受け(反動で動けない俺を除いて)朝食後テント等を片付け隣都へと再び移動を開始した。
それから2日間………散発的に魔物が現れるが小規模で直ぐに片付くのだがその所為で移動は遅くなった………。
だが嬉しい誤算も有った。
なんと偵察に出していた斥候が戻って来たのだ!。
直ぐに彼等から何が有ったのか報告して貰った。
その報告の内容は予想通りと言えば予想通りだった。
先行していたチームも魔物の襲撃に会っていたらしい。
彼等の人数は5人なのでなるべく戦闘を避けて出来るだけ進んだと言う事だったのだが………戦闘を避けて進むにも限界が有ると判断し合流する事にしたそうだ………と言うか良く2日………戻って来るのも含めると1日から半日程も先行したよね………いや、逆にそれしか先行出来なかったって考えた方が良いのだろうか………。
どちらにしろ斥候は出さない訳には行かないのでチームの人数を増やして対応する事になった。
「おかしいですね………」
「何がですか?」
「いえ………この辺には生息していない種類の魔物が何体か確認出来ました………と言うよりも良く考えればアレもおかしかったのです」
そう言って副団長は狼達の襲撃の事を語りだした。
「あの日の狼達の襲撃ですが良く考えればアレもこの辺には生息していない種類が混じっているのです………。
まず前提としましてウルフ種は本来10匹から20匹程度の集団で行動します。
これは彼等の集団として維持できるギリギリの数だと言うのが研究者達の見解です。
私達もその意見には賛成しています」
「確かにそうねウルフ種は基本森の中をテリトリーとして活動し森に棲む生き物を狩猟して生活しているものね」
「ええ………その為ウルフ達が人を襲うのは此方が襲った時か余程飢えている時だけです。
しかも余程飢えてても基本森から出る事は無く人里に現れる時は近くの村等の畑に侵入し田畑を荒らし食料を得るのが多いい………」
「更には人里に現れても警戒心の強いウルフ達は人が近付くと森へと戻る事が多いいものね」
つまりはウルフ達は本来人を襲う様な種類の魔物では無いと言う事か………。
「そしてこの近辺には草原と森が多く基本彼等は森で生活する為そこに適応した種類へと進化します」
「種類としてはグレイウルフが基本でハイウルフ、グリーン、エアウルフたまにシルバーが出る位………ねぇ?」
「ええ………それが本来出てくる種類です」
え?どゆ事?副団長とメリアの話だとつまりはこの辺に出てくるのはグレイウルフが基本で時折その進化体のハイ、グリーン、エア、それからシルバーが生息してるって事だよな………あれ?となると………。
「お気付きになられたみたいですね………。
つまりはこの辺には本来レッド、ブルー、イエロー、ホワイト、ブラック並びに各種の進化体は生息していないのです。
詳しく言えばレッド、ファイア種はボルド火山地帯にある山に生息しブルー、ウォーター種は海辺や川等の水辺付近に生息し………イエロー、サンド種は砂漠や荒野に………ホワイト、スノー種は雪山………そしてなによりもブラック、ダーク種に関してはこの大陸ですらなく海を越えた先にある魔族の支配する領域にしか生息していないのです………」
なるほどなぁ………そうするとこの間の襲撃時にそれらの種類が居たのはおかしいな…………………ん?。
「クァクゥア?(ゴールドとブラッドは?)」
「あれはまた特殊個体になります。
ゴールド並びにブラッドは個体数が余りに少ない為どう言った能力が有るのか把握しきれて居ないのです。
分かっているのはゴールドは体毛が金に近い色をしており回復魔法を使う事が出来る事。
ブラッドはその名の通り血の様な朱い体毛をしていて【血液操作】と言う特殊なスキルを使う事が分かっております。
後分かっている特殊個体はメタル、スカイ、シャドウ他にも多数の種類が確認されております」
はぁ〜………何と言うか進化の幅が広いな………。
しかも色々な能力を持っていて適応力高いってイメージを受けるな。
等と感心していたのだが………。
「まぁ、もっとも竜種の進化の方が凄いのですが………」
「クァ?(え?)」
「何を驚いているのですか?何せ竜種はフォルテース様のベビードラゴンを始めそれこそ人に近付いた姿のリザードマンや荷車等を引く地竜に人を乗せるランナー、飛行特化のワイバーン。
更にはレッド、グリーン、ブルー等の各カラー種に属性特化の属性竜などなど。
それこそ確認されているだけで100種を越えると言われているのですから。
これぞ正しく生物界の頂点と言わしめる程!。
フォルテース様にはピッタリな種族ですね♪」
「確かにその通りですね♡」
「うんうん♪正しくフォルの為にある種族だよね♡」
「コクコク!」
「そうね」
お……おう…………何と言うかここまで言われると恥ずかしいってのよりも恐怖すら感じるな………。
それにしても100かぁ………あの時良く【バハムート】何てぇのを引き当てたわ……………今考えるとホント無謀な掛けだったなぁ…………。
何時かはそのどれかになるんだろうけど出来れば誰かに迷惑を掛けたりしないのに成りたいなぁ………後!人間になれる奴ね!。
それにしてもリザードマンか………コッチのリザードマンってどんなのだろう?。
二足歩行するトカゲ?それとも鱗の生えた人間?出来れば限りなく人に近いタイプだと良いなぁ……………。
取り敢えず進化先の候補にしておこっと♪。
一度見てみたいなぁ………出来れば確認しておきたい!。
そんな風に考えながら俺達はウルフ達に感じた違和感について話し続けたのだった。




