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第55話


side:シャルティア


「姫様!今直ぐお逃げ下さい!」


 そう言ったのは狩人ハンターギルドのギルドマスターであるリカルド様でした。


「そんな!逃げるなど!」


「問答をしてる場合ではありません!あのゴブリンは今の我々では討伐は愚か生き残る事すら出来ません!貴女様は死んで良いお方では無いのです!逃げるのはお嫌でしょうが貴女様には生きて頂けねばならないのです!」


「そんな………」


 そんな私にリカルド様はフォルテース様を持ち上げ抱えさせました。


「良いですか姫様……あのゴブリンはこのまま放置すれば国が滅びます………何もただ逃げて頂く訳では無いのです……国へ生きて戻り隣国へと助力を請い隣国に居ると言う勇者と共に総力を上げ戦って頂きたいのです………その為には誰かが国へと伝えねばなりません………ですのでどうかお逃げ下さい…………」


 リカルド様はそう言って深く頭を下げた。

私はそんな彼の姿に彼はここでゴブリンロードを食い止め国を守る為に死ぬ覚悟をしたのだと悟りました。

…………私にはそれを跳ね除ける事は出来ませんでした。


「…………分かりました」


「ありがとうございます………ドルニタ!姫様を連れて逃げろ!他の者は何としてでも姫様を逃がせ!そして生き残れ!」


 そう指示をリカルド様はされました。

その声が響き渡ったと同時に私の側に1人の男性が走り寄って来ました。

どうやら彼がドルニタ様と言う方の様です。


「姫様こちらへ………」


 そう言って彼は私の手を持ち走り出しました。

私はフォルテース様を抱えたまま手を引かれながら小さく「ごめんなさい………」とその場から逃げました。

それから暫く洞窟の奥へと向かい走りました。

私の息が切れ始めた頃それを察してかドルニタ様が「ここまで来れば安全でしょうから少し休憩しましょう……」と提案されました。

息も絶え絶えにありがとうございますとお礼を言って私はその場で服が汚れるのも気にせずに座り込みました。

そうしてその場で休憩していると私はいつの間にか泣き出していました。

情けないと思いつつもなんの役にも立たずただ逃げるしか出来なかった事に悲しくなりあの場に残った狩人ハンター様達の事を置き去りに逃げた事に私は悔しさと情けなさで一杯になりました。

どうして私はこんなにも弱いのか………そう自分の情けなさに涙しているとそんな私を気遣いドルニタ様は「その姫様の優しさだけであそこに残った仲間達も報われると思います」と悔しさに震える拳を握りながら私を励まして下さいました。

そんな風に彼に気を使わせて仕舞った事に私はまた悔しく思いました。

それから私の息が整ったのを確認してかドルニタ様が「そろそろ行きましょう」と言われました。

私はその言葉に従い立ち上がり走り出そうとしたその時………私が抱えたままのフォルテース様が目を覚ましました。


「クァ?………(戻ったのか?………)」


「フォルテース様!気がついたのですね!?」


「目が覚めたのか!?」


 ドルニタ様もフォルテース様が目を覚ましたのに驚かれた様でした。

しかし私達はこの後フォルテース様から聞かされた事にさらなる衝撃を受けました。

何とあのゴブリンロードの所へと戻ると仰られました………。


「っ!フォルテース様!何を!?」


私は思わず叫んでいました。

それを聞いたドルニタ様が「どうした!?」と訪ねてこられました。

私はフォルテース様の言葉をそのまま訳し伝えました。

するとドルニタ様は「バカを言うな!ようやくここまで逃げてきたんだぞ!?それに戻ったところでゴブリンロードには勝てない!犬死するだけだぞ!?」と仰られましたました。

私も同意見です………ですがフォルテース様はそれを否定し「クァ……クゥア………(いや……俺は勝つ………)」とまで仰られました。

そしてご自身に回復魔法を掛け傷を癒やされました。

それを見たドルニタ様は「本気で戻る気なのか!?」と驚かれました。

私も驚きました………それと同時に疑問も浮かび上がりました。

それはフォルテース様の態度でした。

何故あそこまで簡単に倒され傷だらけのお姿で敗北しゴブリンロードとは隔絶した力量差を感じたのにも関わらずあんなに自信に満ち溢れているのか?と………。

私はそんなフォルテース様に訪ねました。


「勝てる根拠がお有りなのですか?」


 するとフォルテース様は私達にさらなる驚愕を与えられました。

何と気を失っておられる間に女神様にお会いしていたと言われました!?。

まさか本当に!?そんな風に思いながらも私はフォルテース様を見続けました。

その目や態度に一切の偽りを感じませんでした。

つまりは本当に会われたのですね………。

私は直ぐに戻る事を決断しお伝えしました。

それを聞いたドルニタ様は驚愕し私に問い返し私の戻ると言う言葉にお怒りになられました。

私はドルニタ様を何とか説得し3人で戻る事になりました。

そして私達はゴブリン達と戦っておられる狩人ハンター様達の所に戻りました。

やはり激しい戦いになっておりました。

そんな彼等を助ける為にかフォルテース様は火球をゴブリンの群れに向かって放ちました。

そのおかげでゴブリン達は混乱しました。

そんな私達をリカルド様が驚愕の表情でこちらを見ております。

彼の言う事を聞かなかったのは申し訳有りませんが私に後悔はありません。

そしてそんな私達の中からフォルテース様が飛び出しそのお身体が光出しそれと同時に強い恐怖………いえ、畏怖や畏敬とも取れるモノを放ちました。

そして光が収まったその場所にはそのお姿は無く代わりに光を反射する程の綺麗な銀髪を携えたとても美しいお方が立ってお出ででした。

そのお姿を一目見た瞬間にそのお方がフォルテース様だと分かりました。

これが女神様がフォルテース様に与えたお力なのですね………。

そんなフォルテース様は両の腕に魔力の様なモノを集中されました。

どうやら何かのスキルを発動したので様です。

そのままフォルテース様はゴブリンロードの側へと移動し囚われていらっしゃったシア様をお救いになられました。

その余りにも格好の良いお姿に見惚れているとフォルテース様は狩人ハンター様達を激昂しつつこちらへと歩んで来られました!ど!どうしましょう!?何とお話すれば!?。

そんな私の態度が可笑しかったのでしょうフォルテース様は私の事を心配して下さいました。

そんなフォルテース様に私は何と言って良いのか分からず勢いに任せて「フォルテース……様………でいいんですよね?」何てバカな事を聞いてしまいました。

そんな私に呆れられたのか「………?俺じゃ無かったら誰なんだ?」何て言われてしまいました…………格好良くなられ過ぎなのです♡。

そんな私にシア様を預けるとフォルテース様はゴブリンロードへと向き直った所でリカルド様に声を掛けられておりました。

そんなリカルド様からの「勝てるのか?」と言う質問にフォルテース様は「当然」とお答えになられました………流石です!。

そしてフォルテース様はリカルド様とのお話を終えるとそのままゴブリンロードとの戦闘に入られました。

そこからはまさに一瞬の出来事でした………。

フォルテース様はゴブリンロードの攻撃を避けつつ先程と同じスキルを使い攻撃をしました。

しかし、ゴブリンロードもスキルで対抗してフォルテース様の攻撃を防いでおります………しかもいつの間にかフォルテース様が切り落とした腕を再生させた上で………ズルいです!。

しかしそんなゴブリンロードをフォルテース様は圧倒し遂に胸へとその腕を突き入れました!。

しかしゴブリンロードはその強靭な生命力でまだ動かれております!危ない!。

そう思った次の瞬間フォルテース様はさらなる一手として魔法をお使いになりゴブリンロードは苦しみ出しました!流石です!。

それでもゴブリンロードはまだ生きております……なんとしぶといのでしょう………。

しかしフォルテース様は諦めず何度も胸の中で魔法をお使いになり………遂に!ゴブリンロードを倒されました!。

それと同時にフォルテース様は元のお姿にお戻りになられてそのままお眠りになられてしまいました。

私はそんなフォルテース様に駆け寄り抱き上げながら思いました。

今日と言う奇跡を私は一生忘れられないだろうと………。



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