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第52話


side:リカルド


「ぐぁぁっ!?」


「くそっ!?治癒班っ!負傷者を下がらせろ!誰でも良いケルビンが戻るまでの代わりをしろっ!」


 くそっ!このままじゃジリ貧だっ!逃げるにしても戦力が足りなすぎる!ハークス達が来てくれればどうにか出来るのだがそれまで保つか………くそ!せめてもの救いは姫様をここから逃せた事か………。


「全員ここが正念場だ!もう少し耐えれば連絡要因として走らせたカルメルがハークス達を連れて来る筈だ!そうすればどうにかなる!それまで耐えろ!」


 俺の言葉で狩人ハンター達の折れ掛かっていた心が繋ぎ止れた様だ。

崩れ掛かった前戦が何とか持ち直した………。

だが、ハークス達が来ても戦力が足りない………ゴブリンロードはそれ程の相手だ。

現在はゴブリンロードが動かずにいてくれてるから何とかなっているが奴が動けば俺達は終わる………。

これではハークス達が来ても嬢ちゃんを救う事は不可能だ………。

せめて隣国が召喚したと噂の勇者が来てくれるまで生きていてくれるのを祈るしかない………。

俺は嬢ちゃんを置いて行く覚悟を改めてした………。

そんな俺をあざ笑うかの様にどこからか飛んで来た火球がゴブリンの集団にぶち当たった。


「「「「グギャァァァッ!?」」」」


「何だっ!?いや……まさか!?」


 俺は慌てて後ろを振り向いた………そこには考えたくはなかったが逃した筈の姫様達が居た!?。


「どうして戻って来たっ!?」


 そう怒鳴りながらも戦力が増えた事に俺は少しだけ安心してしまった………。

逃がす筈の姫様に救われるとは………たが姫様にはどうしても生きて貰わぬばならない。

俺は直ぐにもう一度逃がそうと考えた瞬間姫様の腕の中から飛び出したチビ助がこちらへととびながら鳴いた。

すると突然物凄い光がチビ助から発せられた!何が起きている!目を庇いながらその光の中心に意識を向けていると突然物凄い威圧がそこから発せられた!。

今度は何だ!そう考えながら光の中を見るとかなり大きな竜の姿が見えた。

そして少しするとその身体が小さくなっていきそれと同時に光が収まってきた。

光が収まりきったので俺はしっかりとその中心に居たチビ助の方を見るとそこに居たのはチビ助ではなく光を反射するかの様に輝く銀髪を龍の尾の様に背中に流した金眼の美丈夫だった…………。


「いったい何が起きているんだ………」


 俺は思わずそう呟いていた………。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


side:フォルテース


 間に合ってくれ………そう思いながら俺は移動している………いや、移動させられている………。

何せ飛んで移動したくともシャル姫が抱えたまま俺を下ろしてくれないのだ………。

何度か自分で飛んで行くと言ったのだが「これから戦うのですよね?それならば移動などで負担を増やす必要は有りません」と断られてしまったのだ………。

正直恥ずかしいしそこまで甘えるのも悪い気がしているのだが聞いてくれないのでは仕方無いと諦めた………。

諦めたついでに女神様が言っていた事をやろうとステータスの確認をした。

それを見て俺は女神様に深く感謝をした。

何せスキル【強制覚醒】だけでは無くもう1つ俺に力を授けてくれたのだから………。

そのおかげで戦術の幅がより多くなったのだ。

これで多少の無茶も出来ると思う………。

そうしてシャル姫に抱かれたままステータスを確認していると遠くから誰かの声と剣閃の音が聞こえてきた。


「もうすぐ着きます!」


「クァ!(ああ!)」


「シャルティア姫様本当に行かれるのですか?今ならまだ………」


「行きます!例え誰に止められようとも!」


 本当に意思は固いようだ………。

正直俺としてはシャル姫には逃げて貰っても構わないと思っている。

少しでも戦力になるのなら良いが相手はあのロードだ。

おそらくは居ても意味は無い………。

最悪足手まといになる可能性もある。

だから俺はここに来る前にその事を聞いたのだがそれに対しシャル姫は「私の事はお気になさらずにフォルテース様のお好きな様になさって下さい………必要なら私の命を使って頂いても構いません」と真剣に言われてしまったのだ………。

勿論そんな風にシャル姫の命を使う事などはしない。

だから、シャル姫には最初にシアを助けるからその後はシアを守ってくれと言っておいた。

俺がどれだけ強くなれるのかは分からないがおそらくかなりの戦闘になると思う………。

そうすると誰かを守りながら戦うのはかなりの負担になる………。

なら、その負担を減らす為に行動して貰った方が有り難い………。

そして俺はロードの相手で手一杯になるだろうだからシアの事を頼むついでにギルマスのおっさんへのメッセージをシャル姫に頼んである。

おっさんがその通りに動いてくれれば後は俺次第だ………。


「見えました!」


 その声の通りおっさん達狩人ハンターとゴブリンロード率いるゴブリン共の姿が見えた。

俺はシャル姫に抱かれたまま【火球】のスキルを使いゴブリンを狙撃した。

【火球】はそのままゴブリン共に命中して奴らの中心で弾けた。


「「「「グギャァァァッ!?」」」」


 突然の事で反応すら出来なかったゴブリン共はその爆発で悲鳴を上げた。

そしてその爆発を見たおっさんが俺達を見た。


「どうして戻って来たっ!?」


 戻って来るに決まってるたろうがっ!シアを置いて逃げる何てできるバズが無い!それにおっさん……そんな顔で俺たちを見て今更繕うなよ……。

そんで安心しろ後は俺が何とかしてやる!。

俺はシャル姫の腕から飛び出しスキルを使った。


「クァクゥア!(【強制覚醒】発動!)」


 俺の意思をくみ取りスキルが動き出した。

俺の身体が急激に熱くなり俺の身体から光が出てその光の中で俺の身体は一気に変化した。

なんと言うか本来在るべき過程を飛ばしている所為かまるで風船が膨らむかの様に急激に身体が大きくなった。

正直……何度も体験したくは無い気持ち悪い感覚だ………。

その気持ち悪い感覚が急激に無くなり今度は身体が急激に縮んで行く。

何かに締め付けられている様な感覚を味わいながらそれが収まるのを我慢した。

女神様………こんな気持ち悪くなる何て聞いてませんよ………。

そしてようやくそれも終わり俺の身体から出ていた光が収まった。

俺はゆっくりと目を開き前を見据えて。


「シア………君を必ず助ける!」


 俺はそう宣言した。



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