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第40話


「まずは大変ご迷惑をお掛けして申し訳ありません………そして、私を受け入れて頂きありがとうございます」


 そう俺達のテントに入った途端に姫様は謝罪と感謝を口にした。


「いえ、感謝される程の事ではありません………謝罪も不要です」


 姫様の言葉にメリアはそう返した。

確かに傍から見たらアルドをこのテントから追い出して転がり込んで来たとも見えるがどちらかと言うとその迷惑を掛けたのはギルマスのおっさんと方だと思う。

たから彼女が謝る必要は無いと思う。

まぁ、もし何も言わなければ随分と図々しい女だと思っただろうが。


「所で姫様………ひとつだけ聞かせて貰いたいのですが………」


「何でしょうか?」


「本気で明日のゴブリン討伐に参加されるおつもりですか?」


「はい、そのつもりです」


 どうやら本気で戦うつもりらしい………。

正直見た目から戦いには向いていないと思うのだが………。

何せ彼女は腰に杖を少し長めの杖を持ち、装飾は無いがいい布を使っていると思われるドレスに金属で各所を守っているだけの軽装なのだ………。

この格好から恐らくは魔法系の戦闘職か回復職だと思われる。

これじゃあ一撃でも貰えば戦闘離脱は必須だろう。


「…………ご不快に思われるかも知れませんが正直止めておいた方がよろしいかと思います」


「何故ですか?」


「ここは基本洞窟内での戦闘になります………道は狭く戦闘になれば正面から戦うのが当たり前になり範囲魔法等の複数を倒す魔法は向きません………そうすると必然的に単体魔法による戦闘が必要になります………つまりは手数が必要になるのです………」


 メリアが言ってる事は正しい。

俺が知ってる範囲だけだが洞窟内の道は人が2人から3人程通るのがやっとと言った位の幅しか無く広い場所と言ったら湖の周り位だ。

しかも湖から洞窟の入口までの道は右に左にと蛇行してる場所もありその上分岐も多かった………。

つまりは直線的な魔法もあまり効果的では無いのだ。


「分かっております………それでも私は王家の者として何もしない訳には行かないのです………もし、何もしなければそれは私達の国の民を見捨てると言う事になります………これは王族として………そして一人の人として見て見ぬ振りをする訳には行かないのです!」


 王族としての意地ってヤツか………。

この娘は真面目なんだな………。

俺は前世はあまり真面目では無かった………。

その所為で色んな人に迷惑を掛けたりした。

だからこう言う娘には出来れば報われて欲しいと思う………。

出来るのならば彼女も守りたい………。

だが………明日はともに行動する予定では無い………それに俺は弱いのだ誰かを守る何て出来るとは思えない………。

それでも………。


「だったら!明日も私達と一緒に行きませんか!」


 そんな俺の想いに気付いたかの様に急にシアは提案してきた。

そんなシアのいきなりの行動にメリアは驚いた表情のまま固まってしまった………。

正直俺もびっくりだ………。

そんな俺達を置いてけぼりにしてシアと姫様は話を続けた。


「よろしいのですか?」


「うん!」


「………一つだけお伺いしても?」


「何ですか?」


「何故一緒に戦おうと?」


「う〜んと………何となく姫様とは仲良くなれそうだなって思ったからかな?」


「え?………」


 そんなシアの言葉を聞いて姫様は驚いてぽかんとした表情で固まってしまった。

多分だが一緒に戦おうと言ってきたのは戦力が欲しいとか戦いの役に立ちそうとかそんな理由だと思っていたのだろう。

けど蓋を開けてみればただ仲良くなれそうってだけの理由で言って来たと言う意味の分からない言葉だった。

いや………意味はそのまま何だろうけど明日戦いに赴こうって時の意味としてはちょっとさ………。


「ふ……ふふ………ふふふ♪」


そんな俺達の空気を壊すかの様にメリアが突然笑い出した。

一体どうしたと言うのだらうか?………。

そんなメリアに呆気にとられてるとひとしきり笑って落ち着いてきたのかメリアはこう言って来た。


「シア、あなた本当にリアにそっくりだわ♪」


「そうかな?」


「ええ、何せ私がリア達のパーティーに入った時同じ事言われたんだもの」


「そうなの?」


「ええ………それで姫様?どうなさいます?」


「えっと………本当によろしいのですか?」


「私はかまいません………それに一緒に戦うかを決めるのは姫様です………」


「…………………」


 メリアにそう言われて姫様は黙り込んでしまった………。

まぁ、いきなり一緒に戦おうと等と提案されれば困惑するのは当然だろう。

それも理由が仲良くなれそう何だから………。

でも、俺もシアの意見に賛成だ。

何故かは分からないが何となくシアが言った事には信用が出来るのだ………何故なのだろうか?。

でも深く考える必要は無い!要は俺がシアを信用するかどうかと言う事何だから!。

そうしていると結論が出たようで姫様は頭を下げて言って来た。


「……………よろしくお願いします」


「はい!」


「こちらこそ………」


「クア!(よろしく!)」


 こうして俺達にまた1人仲間がくわわったのだった………。



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