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第36話


 俺は眩しさで目を醒ました。

どうやらいつの間にか寝ていた様だ。

昨日はあの後部屋に戻ったらシアが苦しそうにしていたので直ぐに回復魔法を掛け彼女の様子を見た。

ちなみに洋服はメリアが着替えさせてくれている。

一応言っておくが………シアを着替えさせている時は部屋の外で待機していたからな!。

取り敢えず今シアがどんな容態なのか見よう。


「クァ………クックァ?(シア………起きてるか?)」


「…………フォル?……うっ……………」


 どうやら二日酔いになってるみたいだな………。

まぁ、当然か………あれだけ飲めばな。


「クァ?(大丈夫か?)」


「…………ダイジョブじゃない……」


「クァ………(おう………)」


 こりゃ、相当重症だわ………。

しかしこんな状態で依頼受けなきゃならんのかよ………無理じゃね?。

ってか!駄目に決まってるだろ!ゴブリンに遭遇した場所までの案内をした後討伐作戦にも参加するんだぞ!危険すぎるわ!。

俺が絶対に守れるって言えるなら良いんだろうけどそんなの言える程強くも無いし!驕るつもりも無い!。

過信は油断に繋がり危険にしかならない!。

その危険にシアを向かわせるのは駄目だ!。

………コレは説得して依頼をキャンセルするしかない!。

俺はそう思いシアに声を掛けようとしたその時『トントン』っと誰かがドアをノックして来た。

取り敢えず対応しようとドアへ向かい扉を開けた。

そこには防具を身に着けたメリアが立っていた。


「フォルテース、シアの具合はどう?」


 その質問に対し俺は首を横に振った。


「クァ………(ダメだな………)」


「やっぱりね………仕方ないわね。

お邪魔するわよ!」


 メリアはそのまま部屋へと入りシアの所へと近づいた。


「………うぅ………メリアァ………」


「まったく!シア……あんた、何やってるのよ!」


「………だってぇ………」


「だってじゃないわよ!今日は狩人組合(ハンターギルド)からの依頼があるのにこんなんでどうするつもりよ!」


「…………行く……」


「こんな状態で行かせるわけ無いでしょうが!」


「…………でも……」


「でもじゃない!………まったく!ほら!これ飲みなさい!」


 そう言ってメリアがシアに突き出したのは何やら液体の入った小瓶だった。

コレはいったい?そう思ってる内にメリアが説明してくれた。


「解毒のポーションよ!こんな事に使うには勿体ない物だけど飲みなさい!」


 どうやら中身は解毒ポーションらしい………コレを飲めば二日酔いが治るみたいだ…………え?ってか酒って毒なの?。

そんな危ないモンを飲んでたの?。

それとも?飲み過ぎは身体に毒って諺どうりって事なのか?。

どちらにしても飲まないのが一番良いんだろうな………。

例え飲んだとしても吐くまで飲むとかしなきゃ良いんだろうけど………。


「ほら!さっさと飲みなさい!」


「………うぅ………ゴメン……」


 そう言ってメリアからポーションを受け取りシアは飲み干した。

その瞬間シアは凄い不味そうな顔をした。

………流石ポーションっと言うだけあって薬なのだろう………つまりは良薬口に苦しだ!。


「……………うぅ……このポーションって毎回思うんだけどこの味何とかならないのかなぁ………」


「文句を言わない!そう思うんだったら気おつけなさい!」


「うん………でもおかげで楽になったよ!メリア!ありがとうね♪」


「どういたしまして………それじゃ、下でまっててあげるからさっさと支度しなさいよ…………」


 それだけ言ってメリアは部屋を出て行こうとして足を止めて振り返った。


「そうそう、昨日フォルテースは一晩中あなたの看病をしていたみたいだからちゃんとお礼をしなさいね♪」


 さり気なく俺の事を言って行ったな………。

感謝されたいから看病した訳じゃなくただ心配だったから看病しただけなのだ。

だから言わなくて良いのに………。

そう思ったがすでに言われてしまったので後の祭り………と言うかシアにしか言葉が通じない以上どの道止める事なんて出来なかったんだけどさ………。

さて、先程メリアに言われてからシアが頬を赤らめながら潤んだ目で俺を見ている。


「フォル………何となくだけどフォルが看病してくれてたの感じてたよ………夜中に苦しくて仕方なかった時何だか暖かくて優しい物を感じたの………やっぱりフォルが看病してくれてたのね♪ありがとう♡」


 そのままシアは俺を抱き締めた。

シアに抱きしめられるのは嫌じゃないのだが良いのだろうか?。


「クァ?クゥア?(シア?良いのか?)」


「?良いかって何が?」


「クァ、クックァクゥア?(昨日、看病してる時結構汗かいてたんだが?)」


「……………きゃぁぁぁぁぁっ!!?」


 自分が酒の飲み過ぎて体調を崩し苦しんでいる時に汗をかいていた………その事実に気付いた事でシアは悲鳴を上げた。

おそらく帰ってからお風呂に入ってない事にも気付いたのかもしれない。

女の子は自分の体臭をやたらと気にする所があるからな………。

何にしてもシアの体調が良くなって良かった。

それにしても二日酔いを解毒ポーションで治すって………異世界は奥が深いなぁ………。

俺はそう思わずにはいられない。

さて、シアが落ち着いたら急いで支度して貰おう。

何せこれから大切な仕事が待ってるのだから。

願わくば無事に済んでくれると良いのだが………この不安を消せるならあの迷惑を掛けられた女神の加護のご利益があると良いなぁ………。

俺は心からそう思うのだった。



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