第2話
連続投稿2日目です。
明日から3日までは0時とお昼の12時に1話ずつの投稿になりますので宜しくお願いします。
それでは今年も今日で最後になりますが皆様良いお年をお送り下さい。
さて、何時までもこの状況を嘆いていても良い事は無いし食べ物を食べずにこのままここでこうしてると餓死するだけだ。
食料問題が解決してもこのステータスだと他の魔物に殺されるだけだ。
先ずは、やらなければならない事を決めておこう。
第1目標は食料だな。
食べないと餓死するだけだし行動する力も無くなる。
こんな状態で生きれるかは分からないが何もせず死ぬのはゴメンだ。
水に関してはこの湖の水を沸かして飲む事で何とかなるだろうから食料を探す事を第1に行動しよう。
それから自身のステータス強化も同列で扱っておこう。
魔物を倒して経験値を貯めるにしてもこのステータスじゃダメージが通るのかも分からない。
ゲームとかと同じ感じならステータス系を底上げするスキルとかがある筈だ。
それを習得して強くなれば少しでも安全になる筈だ。
現状ここが何処で周りがどうなってるかは分からないが損が無い事はやっておこう。
さて、それじゃあ食料探しと行きますか。
先ずは湖から………と行きたいけど道具も無しに魚とか捕まえる自信は無い。
となれば周りの地面に何か食べられる物が無いか探すしかないのだが………ここ洞窟なんだよなぁ………キノコとか生えてるかな?。
そう言えばこう言った転生物の小説とかで良く鑑定を使って食料を探すって方法が使われていたよな………試して見るか。
「クァッ!(鑑定!)」
そしてそれを試みた結果がコレ!。
【岩✕50 水溜り✕13 草✕60 キノコ✕165 虫✕235 スライム✕4】
わぁ……………、物の数は教えてくれるけどどんな物とかはザックリしてる上に場所は教えてくれ無いんだなぁ…………。
それにしても、キノコと虫だけ桁が違う流石洞窟って感じだけど………見た感じ虫なんて見えないんだけど?。
後ヤッパリ居たか魔物の定番スライム………。
しかし虫と同じで姿が見えないんだけど何処に居るんだ?。
そう思っていると水溜りの1つが突然動き出した。
「ッ!!?」
俺はその動きを見た瞬間近くの岩の影に姿を隠した。
今のステータスで戦えるのかすら分からない相手だ臆病と思われても慎重に行くべきだろう。
昨今のスライムは弱い魔物としてだけで無くチート持ちの主人公だったりとっても優秀な助っ人だったりする。
しかもある小説では物理攻撃が効かず主人公ですらピンチにする者すら居るのだ警戒は必須だろ?。
そう言えば鑑定って大抵個人に使うと名前とかステータスを見れるって感じのモノが多かった気がするんだけど俺のもそうなのだろうか?。
…………試して見よう。
「クァッ!(鑑定!)」
【スライムLv1 普通のスライム】
鑑定がザックリ過ぎる!普通のスライムって!もうちょっと説明とか色々書いてくれよ!。
例えばさ、どんな攻撃をして来るとか!何を主食にしてるとか!後レベルが見えるんならステータスも表示してくれよ!まさかとは思うけどこれ鑑定のレベルが1なのが原因なのか!レベル上がれば少しはかわりますかね!!?。
あんまりな結果に思わずスキルにツッコんでしまった。
しかし、その結果動けなかったのは俺にとっては幸運だったのかもしれない…………何故ならスライムの前に何かが岩陰から突然飛び出して来たのだ。
「ッベ!」
っと言う鳴き声?が聞こえたかと思うとスライムはその飛び出して来た何かに液体を吐き掛けた。
そして次の瞬間その何かは跡形も無く溶けてどす黒い液体になってしまった。
スライムはその何かが完全に溶けるのを待っていたのか何かがとけた黒い液体に向かいそのままその中へと入って行った。
その後暫くするとスライムはその場所から動き出した。
そしてその場所を見てみたが何も残っていなかった。
うわぁ………もしかしてアレって溶解液か何かを吐き掛けて溶かした相手を食ってたのか?………。
スライムってあんなに凶悪なのかぁ………俺本当に生き残れるかなぁ………って弱気になってどうする!俺には火球ってスキルがあるじゃないか!遠距離からやれば良いんだからさ!何も接近するだけが戦いじゃない!そうだよ!うん!遠距離から攻めれば………。
ふと嫌な予感がして俺は考えを中断して岩陰から飛び出した。
するとその隠れてた岩に後ろから何かの液体が飛んできて岩に当たった。
するとその岩は「ジュッ!」っと音を出して当たった部分が溶け出した。
さっきのスライムが使った溶解液と同じ液体の様だ。
俺は直ぐ様横へと飛んで振り返った。
するとそこには今まで立っていた所に溶解液を吐き出しているスライムが居た。
先程の食事をしていたスライムは食事が終わった後奥へと消えて行ったのでこの個体は別のモノだ。
そう言えば鑑定でスライム✕4って出てたっけ………ってんな事考えてる場合じゃない!。
俺はまた直ぐにスライムを中心にしながら横へと周り込む様に動き出した。
するとその動きに合わせるかの様にスライムは溶解液を吐き出して来た。
止まったら殺られる!兎に角動き続けてあいつに狙いを付けさせずに逃げたいけど何か逃げ切れる気がしない………だったら!どうにか攻撃をしなきゃ!。
俺はその本能の様なモノに突き動かされてスライムの横へと周り込んだ。
「クァッ!(火球!)」
「ボッ!」っと言う音と共にビー玉位の小さな火の玉が俺の口元に出来上がりスライムへと飛んでいった。
頼む!効いてくれ!俺はその火の玉がスライムに効く事を祈った。
その祈りが届いたのかスライムに火の玉が当たった瞬間スライムの体に燃え広がった。
「ピギッ!」そんな声らしきモノを上げてスライムは暴れ出した。
どうやら効いたみたいだ!だったらこのチャンスを逃す訳には行かない!。
「クァッ!(火球!)クァッ!(火球!)クァッ!(火球!)」
そう思って俺は火球を連続で使いスライムを見ていると俺が放った火球がスライムに命中した。
そしてスライムは「ピギィィィィ!!?」っと言う声を最後に燃え尽きていった。
『レベルが上がりました』
俺は暫くの間そのスライムが居た燃え跡を放けた状態で見つめていた。
しばらくしてようやく我に帰り直ぐ様周りを警戒して鑑定を使った。
他のスライムは何処かに移動したらしく鑑定には引っ掛からなかった。
俺は気が抜けてその場に崩れ落ちる様に座り込んだ。
た、助かったぁ………その思いだけが頭に浮かんで来た。