第171話
「おお!シャルティア!よくぞ無事に帰った!」
王都近くで降りて【幼体化】を発動させて(発動させないと大騒ぎになるだろうからね)から歩いて王都へと入った。
入り口の警備をしてる兵士が俺達が帰って来た事を城へと知らせに1人が走り俺達は入り口で待たされた。
迎えの馬車(凄く豪華)にのり城へと入った。
そして、城へと辿り着いて直ぐに王様に会うと発した第一声がこれだった。
まぁ、ああ言いたい気持ちは分かるけどね。
「ただ今、戻りましたお父様」
お互いにゆっくりと近付いて行きそっと抱き締め合った。
しばらくそうしてからゆっくりと離れ影沼の事を話し始めた。
「すまない………こんな事でお前に苦労を掛けて………」
「お父様の所為では有りません………」
「フォルテース殿にも迷惑を掛けてしまったな………」
「クァ、クックァクゥア(いえ、他人事では有りませんから)」
そう聞いた王様はホッとした表情になった。
やはり随分気にしていた様だ。
「彼の者は手紙でシャルティアを寄越せと言って来おった……勿論あ奴にシャルティアを渡す積りは全く無い……………無いのだが我が国の侯爵の1人が他の貴族達を取り込みシャルティアを渡す様に言いおった」
何を考えてその貴族達はそんな事を言ったのだろうか………。
脅されてなら仕方無いとも思うが本心や他に何か理由が有るのかは分からないが理由によってはソイツ等には俺の怒りを味わって貰う事になるかもしれない………。
「クァクックァクゥア?(それで俺は何をしたら良いのですか?)」
「うむ、フォルテース殿………「クァクゥア(呼び捨てで良いですよ)」そうか?なら、フォルテースにはシャルティアを渡すと言って来おった貴族達に会いアヤツ等がどれだけ甘い事を言って居るのか分からせてやって欲しいのじゃ」
それってつまりは俺と言う竜の恐ろしさを教え込めって事か?。
ソイツ等の前で【幼体化】を解けば良いのだろうか?。
それとも【吐息】でも吐くか?。
どこまでやって良いのかの指標が無いから判断に困るのだが………。
そう思い王様を見ていると何となく察した様で「軽く脅す程度で」と言って来た。
なら取り敢えずは【幼体化】を解くだけで十分かな?。
う〜ん………少し足りないか?。
まぁ、それはやって見てから考えればいいか。
それよりも………。
「クァクゥア?(影沼の方はどうしますか?)」
「あの者だが少し前にコチラへと向かっていると使いの者が訪れておる」
つまりは今ココに向かってる所な訳だ………。
取り敢えず俺は駄女神から聞いた影沼の能力の事を話した。
「う〜む………そこまで強力な能力なのか………」
「クァクゥアクックァク(ただしアイツの能力には弱点も有ります)」
「弱点とな?」
「クァクゥアクックァ。
クァック………(アイツの能力は人にしか効果が有りません。
ですから………)」
「人以外………つまりは魔物なら彼の者は殺せると言う事かの?」
「クァクゥア(それと俺ならですね)」
「「「「「フォル(フォルテース)(勇斗)!?」」」」」
俺の発言を聞いた皆はそれぞれ違う反応を示した。
シア、シャル、可憐、麻耶ちゃん、英人は驚愕を。
王様も驚愕はしたがその後直ぐに表情を引き締めた。
メリアとアルドは少し眉を動かす程度で後はこの場に居る何人かの人がザワザワと騒いでいる。
そこまで驚かれるとは思って無かったと言えば嘘になる。
正直、自分でもこんなにすんなりと言えるとは思って無かった………。
もしかしたらコレも竜になった影響なのかもしれないな………。
そして、ここからが大事なのだ。
「クァクゥアクァック(実は女神から彼を討伐しろと指示が有りました)」
「「「「「なっ!?」」」」」
「それはまことですか?………」
先程から王様の横に立っていた人がそう言った。
この人は誰だろう?。
俺が首を傾げるとシャルが彼を紹介してくれた。
「この方は宰相のマルボスです」
「マルボス・クロイツと申します以後お見知りおきを」
「クァ!クゥア!クックァクゥア!(あ!どうも!こちらこそよろしくお願いします!)」
「それで?先程の事は本当ですか?」
俺がその質問に対して返事を返すと「そうですか………」と言ってその場で何かを考えだし直ぐに何らかの結論を出したらしく「国王様……1つ提案が御座います」とそう言った。
いったいどんな提案なのだろうか?。
そんな風に考えながら俺は彼の言葉を聞き逃さない様に集中したのだった。




