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第118話


 【転生神自爆事件(by.知識の女神)】………その混乱がようやく収まったのは昼を過ぎた頃だった………。

あまりの衝撃に白目を向く騎士団………可愛らしい反応『あ……ありがとうございます………』をする女神様にニヨニヨする転移者と俺の仲間達………どうしてこうなった……………。

最初はここでの戦闘の事で落ち込んで雨に打たれていてそれをシアが慰めてくれていた筈なのに…………もうグダグダだ………。

それでも、次にやる事は決まっている。

ここ、商業都市アルフェニアの調査及び生存者の救出だ…………と言っても。


「グルゥ………(俺のこの巨体だと入れないんだよなぁ………)」


「何かスキルとかないの?」


「グルゥ………グゥ(あるにはある………けど)」


「けど?」


「グラァ………(スキルレベルが低いと使い物にならない………)」


「どう使い物にならないのですか?」


「グルァ………(1分で元の大きさに戻る………)」


「「「「「あぁ………それは使い物にならない(な)(わね)………」」」」」


 俺達はどうする事も出来ずにウンウン唸っていた………麻耶まやちゃんを除いて………。


「人化は?」


「グラァ………(現状、習得可能スキルにも表示されてない………)」


「う〜ん………」


 一応手は有るには有る………ただその方法にはリスクがある。

その方法とは【種族変化しゅぞくへんか】だ。

種族変化しゅぞくへんか】は文字道理俺の種族を含めて身体をもう一つの種族に変化させるスキルだ。

ただしこのスキルを使うと一日は元の種族に戻れなくなりステータスも変化した種族のモノに変化する………。

つまりは大幅な弱体化をする事になる………。

ここを襲っていた敵はブラッドフェンリルなんて強力な存在を使役していた………。

他にも強力な手駒を持っているかも知れないな………。

なので弱体化は避けたいのだ。


「う〜ん………弱体化しちゃうのはなぁ………そうすると他の方法って事になるけど………あの頭脳は大人くんみたいに子供に戻れたらなぁ………」


 …………子供に………それだ!。

俺は直ぐ様

スキルの項目を調べた。


「グルゥ……グルゥ……グラァ!(えーっと……えーっと……あった!)」


「え?なに?どうしたの?」


「グラァ!(解決策が見つかった!)」


「ホント!」


「グル!グラァ!(あぁ!この方法なら多少の弱体化は仕方ないけどリスクは軽減される!)」


「弱体化はしちゃうんだ………」


「グル!グラグゥラ!(けど!この方法ならステータスが一時的に下がるだけで何時でも元に戻れるし何より俺が街に入れる様になる!)」


「それで?その方法ってのは?」


 おっと!嬉しさのあまり肝心の方法の名前を伝え忘れてた!。


「グラァ(悪い興奮してすっかり忘れてた)」


「それで?結局どんな方法なんだよ?」


 そう急かす様に英人えいじは聞いて来た。

まぁ、そう慌てるなと言いたいがコレは興奮してその辺の話をしていない俺が悪い………。

と言う事で!その方法とは!ズバリ!。


「グラァ!(幼体化だ!)」


「「「「「幼体化?」」」」」


 幼体化………その名の通り幼体の頃の姿とステータスになれる魔物種にのみが習得出来るスキルだ!。

このスキルの特徴は姿形はその種族の幼体の姿になりステータスが10/1に落ちると言う効果を持っている。

だがステータスの低下は問題にはならない。

何せ現在の俺のステータスは2つのEXスキルの効果で10倍になってる状態なのだ………。

要は【幼体化】のスキルを発動している時はお互いに効果を打ち消し合っているだけで俺のステータスが完全に下がっている訳ではないのだ。

そして、その効果は【幼体化】のスキルを解除すれば消え元の10倍する効果のみが適応されて今の状態へと戻る事が出来るのだ。

しかも制限時間等が無くその上何時でも元に戻れると言うまさに今の状況をどうにか出来るスキルなのだ。

その辺の事を説明し俺は早速スキルポイントを使い【幼体化】のスキルを習得した。


「でも、良かったねフォル♪コレでテントの中で寝られるし今まで通り王都で暮らせるね♡」


 そう!ホントその通りだ!。

あのデカイ身体のままだったら色々と考えなくっちゃいけなかった………それこそシアと離れる事も選択しなきゃいけなかったかも知れないなのだ………スキル様々だ!。


「グラァ!(それじゃあ早速スキルを発動するぞ!)」


「「「「「わくわく♪」」」」」


「一体どんな姿になるのでしょうね?」


「う〜ん……普通に考えたら竜種の幼体だからベビードラゴンになるのかな?」


「楽しみですね♪」


「はい♪」


「グラァ?グルァ!(それじゃあやるぞ?【幼体化】!)」


 スキルを発動した瞬間俺の身体から強い光が発生して昼間だと言うのに辺りを眩しく照らした。


「「「キャッ!?」」」


「うおっ!?」


「眩し!?」


「目がぁ!?目がぁぁぁぁ!?」


 あぁ………うん、わくわくしてたのは分かるけど凝視してたらそうなるわな………。

俺は強い光の中自分の視界が徐々に低くなり身体が小さくなってるのを感じながらそう思った。

そして、その変化が終了し光が収まった………。

そんな俺を目が比較的無事だった人達がジッと眺めている。


「フォル………だよね?」


「クァ!クゥア!(幼体化フォルテース!爆誕!)」


「「「「「キャァァァァァ♡可愛い♡」」」」」


 無駄にポージングを取った俺を見て女子達が黄色い声を上げた。

鏡が無いので姿を確認する事は出来ないが皆の反応から悪くない姿になっているのだろう。

こうして【幼体化】と言うスキルにより小さくなった俺は女子達に撫でられたりして揉みくちゃにされながら(ようやく街を調べに行ける………)と安堵の息を吐き出したのだった………。



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