第103話
「グルッ!グルァァァァッ!グルァ!グルァ!ガァァァッ!グルッガァァァ!グルッ!グルッ!グルァ!(だー!ウザったい!【蹴り】!【踏み付け】!アァァァッ!足に纏わり付くなって言ってんだろうが【尾殴打】!【薙ぎ払い】!【回し蹴り】!)」
戦っているうちに手に入れた攻撃スキルを使い足や尻尾に纏わり付いているゴブリン達を振り払った。
戦い始めてから30分位が経過した。
最初の10分位は殆どの魔物達は俺に怯えて逃げ出そうとしていたのだが15分位した頃から少しづつ逃げるのが出来ないと悟ったのかそれとも俺に対しての恐怖に慣れてきたのか俺に挑んで来る奴が出始めた。
20分位から他の魔物達を統制して襲って来る様になりその辺りからゴブリンの様な弱い個体が纏わり付く様になってきた。
それに対処する為に踏んだり蹴ったりしてたら【蹴り】とか【回し蹴り】それと【踏み付け】とかのスキルを手に入れた。
因みに【薙ぎ払い】は途中で倒した魔物の死体が邪魔になって退かそうと尻尾を振ったら手に入れた。
【尾殴打】は尻尾を叩き付けてたら入手した。
他には【殴る】だの【叩く】だののその辺のスキルを複数手に入れた。
そんな風に敵を倒していくと自然とレベルもどんどんと上がっていき既にレベルは12になっている。
因みに、ステータスの上がり方はスキルで10倍される前の元々の数値の上昇になる。
その為レベル1でも痛みを感じなかったのにレベル12にまで上がった今は更に痛みを感じなくなっている。
なにせ現在の防御力は10610にまでなっている………。
転生したばかりの頃は一桁の5だったのにさ。
レイリス様が強くなれるとは言ってたけどここまでとはな………。
それにしても………。
「グルァッ!(本気でウザイ!)」
また足に纏わり付かれた!。
ダメージが通らないって分かってるのか嫌がらせみたいな事ばかりされていてイライラしてしょうが無い!。
いっそ!飛び上がって【吐息】を吐きまくってやろうか!。
それとも、いっその事壁に近い奴から殺って行くか?。
そっちの方が楽か?。
それにどうやら統率してるのは離れた所に居るっぽいしな。
何にしても数を減らすか!。
と言う訳で………。
「グルァ!(【吐息】!)」
壁を壊さない様に気を付けながら俺はブレスを吐き出した。
壁の外から吐き出した時と同じ様に範囲重視で攻撃した。
着弾した場所を中心に爆発が起きている。
更にその爆発の外側にも熱風等の余波で火傷等の被害が出ている。
(コレ………爆発自体は8m位だけど余波も含めるともっと範囲は広そうだな)
こうして改めて使ってみると思ってたのより便利そうだ。
……………って、敵を……生き物を殺して便利そうって………本気で精神に何かされてるのかも知れないな………。
いちいち何かをするのに覚悟をするとかが省略されるのは良いのだが誰かに精神をイジられるのは嫌だしムカつく………。
とにかく、この考え方は俺らしく無い気がするので気を付けておこう。
取り敢えずその辺の事はこの戦いが終わってからじっくり考えよう………。
場合によっては俺に何かをしてる奴をどうにかしないといけないしな。
それにしても………【吐息】だけど名前から予想してたのと違い過ぎるだろ………。
もっと……こう………火炎放射器みたいなモノを予想してたんだけどな。
今の状況だとそっちの方が効率が良いのにな。
…………ん?そう言えば魔法ってイメージが大切だって訓練を始めた頃にメリアが言ってた気がする………。
もしかして?そっちも使えるのか?………試してみるか。
「グル………グルァ!(と言う訳で………【吐息!】)」
先程の事を踏まえて火炎放射器の様なイメージで使ってみた。
その結果先程までと違い火炎放射器みたいな炎が出た。
「「「「「グギャァァァァ!?………」」」」」
うわぁ…………ホントに出たよ………。
ただコレさっきまでとは違って直ぐに死ねる訳じゃないから若干心に来るなぁ………。
コレだったらさっきまでの方が使いやすいや。
コレもっと【吐息】のレベルが上がって威力………火力か?とにかくその辺が強くなればコレでも良いのかもしれないな。
取り敢えずまだこのウザったい状態が続いてるからまだ統率してる奴を倒せてないって事なんだろうからそれを何とかしないとな。
あ〜………どうやら統率してる奴は壁際に近い所に居るっぽいからブレスでの攻撃は出来そうにないな………。
となると近接戦闘しかないな!。
と言う訳で暴れるか!。
まずは【蹴り】!からの【薙ぎ払い】!そのまま【爪】による【切り裂く】!。
んで!近い奴を掴んで【投げる】!【投げる】!【投げる】!。
投げ終わった姿勢のまま走って体当たり!。
お?体当たりがスキルで手に入った!と言う訳で!スキルでの【体当たり】!。
止まってからの【薙ぎ払い】!からの右手で【殴る】!更に今度は左で【叩く】!序に【吐息(着弾ver)】!。
そのままもう一度【体当たり】!。
そうやって突っ込んで行くといつの間にか俺の進行を阻もうとゴブリン達が飛び付いて来る。
「グルァ!(邪魔だ!)」
俺はそう叫びながら飛び付いて来るゴブリン達を吹き飛ばして更に暴れていった。




