第102話
「グル、グッグゥ………(さて、どうするかな………)」
俺は目の前の4m位の高さの壁を見ながら呟いた。
壁の前まで来たがどう戦おうかな?………。
コレだけステータスが上がってるからそこら辺を確かめておきたいけど………。
ん〜………先に【吐息】の威力とかの確認もしとくべきか?。
俺はそんな事を考えながら壁の向こう側を見渡した。
背も高くなってこれ位の壁なら軽々と向こうを見る事が出来る。
この高さの壁を覗き込めるって事は全長5〜6mって所か?随分デカくなったもんだな………。
取り敢えずどれ位の威力になるか分からないから奥の逃げ道を堰き止めてる壁側近くに向かって吐いとこう………後、壁も下側を厚めにして補強しとこ。
「グルゥ……グルァ!………………グ、グルァ…………(そんじゃ……【吐息】!………………う、うわぁ…………)」
スキルを発動した瞬間、スキルの使い方が理解出来た。
その使い方の通りに口を開けると俺の口の前辺りに小さな種の様な炎が現れ渦を巻く様に空気が集まりながら炎が大きくなっていった。
そして、その炎は渦を巻きながら大きくなりながら俺の顔位の大きさにまで肥大化しその大きさのまま渦の速さが加速していった。
ここまで10秒で成長した。
そして、俺はそれを呑み込むかの様に口に含み勢いを着けて吐き出した。
するとゴ○ラの様に口から熱線が吐き出され少し手前辺りから奥の壁まで地面を熱で溶かしながら進み壁から離れた少し手前の地面に着弾した。
着弾………そうとしか表現出来ない………。
なにせ地面に当たった瞬間その場所で再度渦を巻きながら集まりそこを中心に円形に炎が膨れ上がりキノコ雲を作る程に爆発したのだから。
しかもその爆発で飛散した炎で敵を焼くおまけ付きで………。
スキルのレベルが低いから範囲は最大威力で放った8m程度の範囲だがステータスの所為でどうやら威力が上がっているのだと思う………。
なにせ頭に浮かんで来たイメージではこんな感じにはならない筈だったのだから………。
因みにこの一発の発動コストは最低MP50で発動しそこから更にMPを注ぐ事で威力や範囲を好きに調整する事が出来最大量はスキル使用者の技量による様だ。
現在の俺だと150位が多分限界だ。
範囲だけなら8m位で威力に限定すれば10倍位は出そうである………。
進化したての俺でこの威力だ成長した竜ならもっと威力は上だろうからそりゃ危険視もされるわな………。
「「「「「…………………」」」」」
「何と言う威力だ……………」
俺の【吐息】の威力を見た騎士団の人達はあまりの威力に言葉も出て来ない様だ。
範囲だけに限定してこの結果だったのだ当然の反応だな………。
まぁ、今はそんな事を気にしている場合では無いのでこのまま戦いへと戻ろうと思う。
取り敢えず吐息の確認は出来た。
次は近接戦闘と行こう。
俺はそう考え【飛翔】を発動させて壁を飛び越え魔物達の上へと飛んだ。
下では俺に怯えてなのか魔物達が騒いでいる。
アレだけの事が有れば当然か………。
取り敢えず【爪】を使って近接戦闘力を高めてから一度上空へと上がりその勢いをそのまま降下するのに加えて魔物達を踏み潰す様に………と言うか踏み潰しながら着地した。
この行動で魔物達の反応は幾つかに別れた。
ある者達は踏み潰された仲間達を見て固まりある者達はそれを見て怯えて腰を抜かしまたある者達は逃げ出した。
そんな中でも一部は冷静なのかそんな奴等を怒鳴りつける様に吠え一部は俺に武器を振りながら迫って来た。
そんな彼等を見ながら俺は暫く動かずに待った。
まずは防御力の確認からしておこう。
本当なら戦いの中で確かめるモノじゃないんだけどコレを確認しとかないといざって時に攻撃を直接身体で食らうのを躊躇いそうだから確認しておく必要がある………。
そんな事を考えながら待っているとようやく第一陣のゴブリン達が俺の下に辿り着いた。
彼等はそのままの勢いで棍棒?を振り上げ叩きつけて来た………。
ん〜………何と言うか全然痛くない………。
例えるなら靴の上から発泡スチロールか何かで出来た棒で叩かれてる?って位疑問に思う………そんな感じの感触だ。
良く小説なんかでドラゴンとかが鱗が硬すぎて痛みすら感じないって言うけど実際に体験するとこうなるのか………。
まさかここまで何も感じないとは思わなかったが………。
何かがサワサワ、サワサワと触れてるみたいで何かうざったい………。
取り敢えずこの程度の敵が相手だと何も感じないって事が分かったし防御力の確認も済んだから鬱陶しいし次に行こう。
次は攻撃力の確認と行くか。
俺はそう思い足元で棍棒だと思う木の棒を振っているゴブリン達を蹴り飛ばしながらスキルを使って伸ばした爪で敵を切り裂き序とばかりに尻尾を振り回し周りのゴブリン達をなぎ払った。
…………何と言うかステータスがコレだけ成長してるだけでここまで一方的になるとは思わなかった。
ん〜………手応えが全くと言って良い程に感じない………。
それに元とは言え人間だった魔物をこうやって殺しているのに何も感じない…………。
身体の変化に伴って心まで変化しているのだろうか?。
その辺の確認は今は辞めておこう………多分切りがなくなる………。
今は何も考えずにとにかく殲滅しよう………。
そう考え俺は爪を振り続けるのだった………。




