3件目 チュートリアルのにゃん娘
「ネコ耳っ娘」って、良いよね . . . (悟りの境地)
《 Another World On-line 》
その文字が見えてから俺は周りの光景がはっきり見えるようになった。
木造建築の家の前で突っ立っている。
家の後方は森、前方は草原で整備されたような道がある。
と、唐突に声が聞こえた。
「うにゃ?お客さんかにゃ?」
. . . ケモミミ少女や。
めっちゃ猫耳がピコピコしてて可愛い . . .
「むー?反応がないにゃ」
「す、すまん。ここはどこだ?」
「ここは “個人用ちゅーとりあるふぃーるど” にゃ」
. . . なんか背も低いし、小6の女の子が胸張ってるみたいで可愛いな。
って、んな事より “個人用チュートリアルフィールド” なのかここは。
「チュートリアルって事は君が何か教えてくれるのか?」
「そうだにゃ! . . . って言っても教える事は少ないにゃ」
ある程度説明はする、あとは勝手にやれってか?
「まずあなたの名前を . . . この世界での名前を決めるのにゃ」
「プレイヤーネームか . . . どうするかな」
「にゃ、ゆっくりと決めるにゃ〜」
んー、どうするかねぇ?
「にゃ?何だにゃ? . . . 分かったにゃ」
. . . ん?
「どうかしたか?」
「ごめんなさいにゃ〜、あなたの名前は “運営” の方で決められちゃってたにゃ」
「え゛、ほんと?」
「ほんとにゃ、ごめんにゃ」
ロクでもない名前だったら依頼取り消してやろうか。
まあどうせアレなんだろうけども。
「あなたの名前は『GA : 八咫烏』にゃ。でもこの世界の住人たちには『烏』って名乗るのは良くないにゃ」
「ん?何でだ?」
「烏を神の使いとしている宗教もこの世界にはあるのにゃ。」
「あぁ . . . 宗教絡みは面倒だな」
「にゃははは . . . そ、そんな事よりあなたの姿を変えられるのにゃ。今の姿から変えるかにゃ?」
露骨に嫌そうな顔をし過ぎたか。
ちなみに家の壁になぜか付いている鏡をみたら今の俺の姿は普段の俺そのまんまだった。
あのポッドって顔認証みたいな機能があったのか?
「んー . . . せっかくだし銀髪にしてポニテを付けてみるか?」
と言ってみたら一瞬にしてその通りになった。
. . . . . . 。
. . . ヤバイ、これ結構怖い。
まだ今までなかった髪留めがいつの間にか付いてるのはいい。
だが髪が脱色したみたいに毛根周辺から変わるし、呪われた日本人形みたいに髪が伸びたのは怖い。
現実だったら泣いてたやもしれん . . .
よし、無かったことにしよう。うん。
「あとは顔さえ何とかすればいい感じか?」
「今のままでも充分良いと思うにゃ」
「お世辞どーも」
「思った事を言っただけにゃ〜」
ははは、こいつめ。
その後2、3分かけて顔の整形をした。
「こんなんかね?」
「いい感じにゃ!かなりの男前にゃ!」
「そりゃどうも」
コイツは本当にお世辞が上手い。
最近のAIって凄いぜ。
「さて、これで基礎設定は終わったにゃ。次は最初の武器選びと “すてーたす成長率” の設定をするにゃ!」
「ここからが本題って感じか。どんな武器があるんだ?」
「『剣』、『槍』、『斧』、『拳』、『弓』、『杖』があるにゃ」
ふむ . . . だいたいの役割としては
『剣』 : 近距離 タンク 又は アタッカー
『槍』 : 中距離 アタッカー 支援系スキルがある可能性も
『斧』 : 近距離 アタッカー 悪く言えば脳筋
『拳』 : 近距離 手数アタッカー
『弓』 : 遠距離 後方支援 索敵系スキルがある可能性も
『杖』 : 遠距離 たぶん魔法使い用 パーティを組むには必須感
って感じか?
かなりアタッカー多めだな。
まあ俺は当然 . . .
「『槍』で」
「理由を聞いても良いかにゃ?」
「槍はリーチが長いし振り回せば範囲攻撃にもなるからな。隙は大きくなるが」
「雑魚戦には有利って事かにゃ?」
「そこは分からんが . . . リーチが長いのはあるからな。あとサブウェポンとして短剣持ってりゃある程度どうにかなる」
どうにかならない事もあるが。
あと今までゲーム内で槍があったら絶対に使ってたってのもある。
思い入れがあるんだよ。
「あー . . . 短槍があるなら二刀流ならぬ『二槍流』とか出来るけどなぁ . . . 」
「あ、それなら『槍』系スキルの派生系として存在するにゃ」
「マジか!そりゃ取るしかねぇな!」
やる気出てキタァァァァアアア!!
「よし!さっさと次だ次!」
「やる気マシマシだにゃ。次は “すてーたす成長率” にゃ」
「と言うとレベルアップ毎のステータスの成長度合いを決めるのか?」
「ぶっぶー、にゃ。ただ単に『早熟型』、『通常型』、『晩成型』の3種類から選択するだけにゃ」
えぇ . . . それめちゃくちゃ重要じゃん . . .
“だけ” で片付けて良いもんじゃないぞ。
「えーじゃあ . . . 『晩成型』で」
「了解にゃ」
まぁレベル上限は知らんがそっちの方が面白そうだし、他のゲームだと『晩成型』の最終ステータスが一番強いとかあったりするしな。
「にゃ!次で最後にゃ!最初に活動する町を決めるのにゃ!」
「と、言うと?」
「最初に活動する町は3つあるにゃ。人間が多い町『すかーれっと』、獣人が多い町『ゔぁなはうんど』、えるふが多い町『ふぉれすたー』の3つ「フォレスターで」」
そりゃ人間より獣人、獣人かエルフはどっこいどっこいだがやっぱエルフを見てぇんだよ!(迫真)
「決断が早すぎるにゃ . . . そんなに “えるふ” が気になるのかにゃ?」
若干頰を膨らませてるのがめちゃくちゃ可愛い . . .
「まぁあれだ、『そこにエルフが居るから』ってヤツだ」
「それ馬鹿の極みにゃ。もっと考えるべきにゃ」
「直感って大切だぜ?」
それでゲームの隠し通路を見つけたりしたからな。
事前ヒントなしの隠し通路とかどんな鬼畜だよ。
前時代みたいに壁を叩きまくれってか?
っと過去の話はいいや、終わった事だ。
「まぁ選択は自由にゃ。何も言わないでおくにゃ」
「何その意味深発言」
行くのが怖くなってきたんだが。
「それじゃあ転送するにゃ〜」
「え、ちょ、待った」
「何なのにゃ?」
「いやここってチュートリアルフィールドだろ?戦闘訓練みたいな事はないのか?」
「にゃ?そんなのないにゃ」
マジかよ名前詐欺って感じがするんだが。
あとで運営にメール送っとくか。
「じゃあおくるにゃ〜 . . . また何なのにゃ? . . . あー分かったにゃよ。今ちょうど終わって転送するところだったから問題ないにゃ . . . 」
また運営陣と話してんのか?
. . . 話が長いな
. . . そわそわ
「疎外感疎外感疎外感疎外感疎外感 . . . 」
「ちょっと落ち着いて欲しいにゃ! . . . 今ちょっと “ますたー” にあなたを送って欲しいって言われただけにゃ」
「 . . . “マスター” って誰?」
「? “ますたー” は “ますたー” にゃ。とにかくおくるにゃよ」
えぇ . . .
「ごほん . . . 《廻り舞う汝の御霊は彼の場所へ、汝は誰にも止める事出来ず . . . 【次元転移】》にゃ!」
身体が光に包まれる中、俺が思った事は1つ . . .
呪文って言わなきゃ発動できないのかなぁ . . . ?
「にゃん娘」は「にゃんこ」って読みます
「分かんなかった」(友人談) との事
あとにゃん娘ちゃんの片仮名→平仮名化は仕様です
ー×ー×ー×ー×ー×ー×ー×ー×ー×ー×ー×ー×ー×ー×ー×
修正ログ
にゃん娘の平仮名表記になる「えるふ」が「エルフ」のままだった点を修正 : 2018/11/20
被り台詞の表記の仕方を統一 : 上同日