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私と俺の怪物or騎士伝  作者: キノカミ
まだ平凡な日常
1/3

始めは終わりのように

「……っう?!」

 あ……れ?

 ドカンーと目を覚めると、目の前には全く同じ光景が浮かんでくる。

「はあ……はあ……」

 大きく息を吸う、私は夜風によって自分を落ち着いているながら汗まみれの掌をジーと見る。

 心に大きく穴が開いている。

 そうだ、ここは私の家なんだ……

 はっきりとした現実の前には、私は頷くことしかできなかった。

 夢であることはわかっていた、しかし夢の中の出来事はもうわすれていた。

 姉さんはも……いないだ。

 たとえそう自分に宣言をしていても、私は同じくなんの実感も持たれなかった。

 私を地獄の中から救い出し、共に数十年の時間を過ごしていた姉さんは急に激病して、なくなった。

 そう、なくな……った?

 痛い……何かが思い出していた……

 そして、涙が出た。

 痛みがチクチクと脳内へ回る、それを逃げるために、私は必死に叫んだ———

「ふざけんな———!!!」

 姉さんが死んだ?

 そんなの!受け入れるわけなかった!

 そうなの、あんまりだ……

 それを全て昨日、起きてばかりのことでしかなかったということう、誰が予想した?

 ついこの前私に笑ってくれてばかりじゃないですか……

「クソ———!!」

 力強くベットを殴りだすと、騒がしいざわめきが部屋中にうろついていた。

 もう……寝られそうにない……

「どうして……こんなコトに……!」

 自分の無力さに気がつき、そしてまた自分はその無力さの前にも無力という事実に発見し、私は全身の力を抜く。

 (カール……いいかい、何があっても絶対……)

 姉さんの言葉を頭に浮かぶ、でも、私はもうそれを聞き取ることさえできない。

 半分しか届いていないこの言葉は、私は逃げるようにわすれていた。

 体はもう一度倒れこんだ。

 そうすれば楽にられるの?

「分かってるよ……姉さん」

「しっかりするから……」

「だから……」

 だから、この数日でいい……

「少し……なつかしくさせてくれ……」

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