始めは終わりのように
「……っう?!」
あ……れ?
ドカンーと目を覚めると、目の前には全く同じ光景が浮かんでくる。
「はあ……はあ……」
大きく息を吸う、私は夜風によって自分を落ち着いているながら汗まみれの掌をジーと見る。
心に大きく穴が開いている。
そうだ、ここは私の家なんだ……
はっきりとした現実の前には、私は頷くことしかできなかった。
夢であることはわかっていた、しかし夢の中の出来事はもうわすれていた。
姉さんはも……いないだ。
たとえそう自分に宣言をしていても、私は同じくなんの実感も持たれなかった。
私を地獄の中から救い出し、共に数十年の時間を過ごしていた姉さんは急に激病して、なくなった。
そう、なくな……った?
痛い……何かが思い出していた……
そして、涙が出た。
痛みがチクチクと脳内へ回る、それを逃げるために、私は必死に叫んだ———
「ふざけんな———!!!」
姉さんが死んだ?
そんなの!受け入れるわけなかった!
そうなの、あんまりだ……
それを全て昨日、起きてばかりのことでしかなかったということう、誰が予想した?
ついこの前私に笑ってくれてばかりじゃないですか……
「クソ———!!」
力強くベットを殴りだすと、騒がしいざわめきが部屋中にうろついていた。
もう……寝られそうにない……
「どうして……こんなコトに……!」
自分の無力さに気がつき、そしてまた自分はその無力さの前にも無力という事実に発見し、私は全身の力を抜く。
(カール……いいかい、何があっても絶対……)
姉さんの言葉を頭に浮かぶ、でも、私はもうそれを聞き取ることさえできない。
半分しか届いていないこの言葉は、私は逃げるようにわすれていた。
体はもう一度倒れこんだ。
そうすれば楽にられるの?
「分かってるよ……姉さん」
「しっかりするから……」
「だから……」
だから、この数日でいい……
「少し……なつかしくさせてくれ……」