用語集
『佐世保市』
佑汰とその幼馴染みが暮らす市街。
佑汰たちが住む自宅は自然溢れる長閑な田舎にある。天草蒼珂曰く『何もない』
電車で数分乗れば海も見える。
『霧籠の幽霊船』
2019年の夏頃、突如日本の外周をぐるぐる移動し続ける謎の軍艦。
漁師や海上自衛隊などの目撃情報が相次ぐが、不可思議な霧に包まれ追うこともレーダーに反応せず見つけるが出来ない。薄い人影のようなものだけは確認されているが、それ以外は一切の謎に包まれている。
『百奇病』
2018年、本編より二年前。
突如、大流行した病であり感染はしないもの原因と治療は未だに不明。大体発病及び発症した人は、自身の行動を制限されてしまったり症状が酷ければ周囲を巻き込む場合もある。
全部で百種類あると確認されているので、そう呼ばれている。
各奇病には『〇〇化』と名称が付けられ、症状の発作を一度起こせば名称通りの奇病を引き起こす。
それは一般常識では考えられない法則や事象が起こすため、各国で危険視扱いされている。
百奇病の種類に関しては別記。
『百奇病日記チョコ』
デンジ製菓が販売している食玩。
中には百奇病日記の小さな本型キーホルダーが入っており、各奇病に発症した者のエピソードが書かれている。
別売りされているホルダーがあって、そこに填めて行き全種コンプリートすれば百奇病博士を名乗れるとか名乗れないとか。
『病域』
上記の百奇病発症者が各自固有する周囲に与える影響領域のこと。『リスクレベル』に応じて範囲も他者に及ぼす影響が異なる。
『百奇病危険性階梯』
百奇病発症者及び発病者が及ぼす他者への影響力を段階別けしたもの。
未解明故、決まった基準など無いので『あくまで仮定や想定』として段階別けとなっているため酷く範囲などが曖昧である。
これは零~六階あり、各百奇病によって影響は様々あると言う。
最上階は末期者と呼ばれるが現在誰もいない。
『RiskZ』
個人のみに負荷がかかるだけで他者に影響を与えない‟無害”レベル。
『RiskⅠ《リスクワン》』
体の一部が接触した者も同じ影響や負荷の付加を与える‟接触障害”レベル。
発症者の体から離れれば元に戻る。
『RiskⅡ《リスクツー》』
病域、自身の半径五メートル以内にいる者に影響を与える‟軽症公害”レベル。
『RiskⅢ《リスクスリー》』
病域、自身の半径十キロ以内にいる者に影響を与える“重症弊害”低レベル。
『RiskⅣ《リスクフォー》』
『RiskⅤ《リスクファイブ》』
『RiskⅥ《リスクシックス》』
想定内百奇病末期者。
『発病者』
百奇病を初めて発病した人をさす言葉。
悪魔に憑りつかれたという畏怖を込めて『ファウスト』と呼び発病者を蔑称する人も中にはいる。
『発症者』
百奇病を発病して一度は収まったものの再び発作が起きる可能性がある者をさす言葉。
『発作』
百奇病を再び発病してしまう生理的現象のこと。
短いと十分程度だが各百奇病によっては、終わりがないものもある。
最初の発病と発作の違いは、謎の発光を起こすかどうかで見分けられる。
『百奇病隔離施設』
百奇病を発病及び発症した人物を、隔離するための病院施設。
全世界に無数に点在し各国が管理され、日本も一カ所だけ所在し管理を任されている。
しかし、治す方法が現在無いため、一度入れば永遠に出ることが出来ないと言われていることから別名『監獄病島』と呼ばれている。
『百奇病患者』
百奇病隔離施設に入院している百奇病発症者のこと。
入院とは名ばかりで、捕護で強制的に送られたものは侮蔑を込めて『囚人患者』と呼ぶ者もいる。
『北佐世保高校』
長崎県北西部に位置する主人公たちが通う高校。
『帆船祭り』
長崎県が催す春の大イベント。
内外問わず大小様々な帆船が長崎港に停泊するお祭り。
同時にゲーム大会も行われる。
高校生のみオリエンテーションとして参加(費用二千円)すれば、旅館に三泊四日の上、祭り期間限定で電鉄フリーパスが支給される。
『警視庁特務局百奇病対策課』
瀬田五郎警部と水橋紗良巡査が所属する百奇病発症者及び発病者を対象に捕護を命じられた特務部隊。
『捕護』
百奇病発症者や発病者を捕まえ、隔離施設へ送ること。
『ナイチンゲールの注射』
百奇病の発症や症状、発作を抑える薬。
手の平サイズの円形小筒注射器。首筋に朱色の薬を打ち込めば効力を発揮する。一人一回が限度。打たれた者は副作用で即座に眠りに落ちる。
『夢に巣食うもの(仮)』
香雅里の夢(?)の中で襲ってきた魔物ような存在。
『白き砂漠の魔物(仮)』
空中を舞い、砂中を泳ぐ巨大な猛毒蛇の魔物。
胴体は約十五メートル、幅五メートルほどのトゲトゲの黒に近い紫色。鋭い何本もの牙を生やした口は、切り裂かれたように大きく眼はない。尻尾はサソリのように尖り毒の分泌液を出す。
血液は赤紫で猛毒と消化液を併せ持つ。
『雷雲犬』
金髪の少女が出した雷の黒雲。
コーギー犬の形をしているため、九ノ葉佑汰がそう名付けた。
中は乱気流の巣窟となっていて複雑な気流を生み出している。金髪の少女が操ることで雲を強制的に動かすことが出来る。
佑汰曰く『牧畜犬(雷雲)が羊(雲)を誘導する感じ』
『ウェルシュ・コーギー・ペンブローグ』
英国で牧畜犬として有名。
短足で胴体が長く、警戒心が強く飼い主以外だとすぐ吠える。しかし、愛嬌のある顔に短い足で歩く姿は可愛く人気はある。かのエリザベス女王も王室で飼っているらしい。
『ウェルシュ』
佑汰が金髪の少女を呼ぶときに使う仮の名前。
上記のコーギーの正式名から拝借。
古英語で『異邦人』という意味で、つまり『異世界人』という意味合いでもある。
『ライフバッテリー』
佑汰のスマフォのバッテリー維持時間のことで、金髪の少女が現実世界に実体化出来る時間がこれに比例している。
100%から徐々に減っていけば減っていくほど、金髪の少女は弱っていき最終的には実体化出来ず消滅する。
減り具合は、佑汰が個人的にスマフォを使うか、もしくは金髪の少女が超強力な術や力を使うと酷く消費してしまう。
『スマッシュフォン』
佑汰が使う薄型携帯電話。略称『スマフォ』
2020年に広く一般的に普及され、格安の料金プランに加えサービスが充実したDOGIMOが販売するケータイ。
タッチパネル式ディスプレイに外郭を衝撃緩和素材で覆われていて落としても投げても叩きつけても壊れにくくなっている。
実験では通算一万回ぶつけても耐えられるそうだ。実際は誰にも分からない。
金髪の少女は、佑汰のスマフォの中に入ることが出来て、あらゆる面で少女の生活の場(部屋)となっている。
佑汰曰く『犬小屋みたい』
『アプリ』
ケータイのサービスツール。
娯楽、辞書、通信、売買などなど無料のものであれば、ダウンロードすれば誰もが使える便利なもの。
『しゃべっちゃうコンシェル』
DOGIMO専用の待ち受けメイドキャラ『ヤギのメリーちゃん』が機械音声で会話してくれるアプリ。
しかし、佑汰のケータイには金髪の少女が乗っ取ってしまい。金髪の少女と会話が出来るようになっている。
『電卓』
計算出来る便利アプリ。
スマフォ内の金髪の少女が脳内に補完したことにより実体化しても瞬息暗算が可能となっている。
『百科事典、辞書アプリ』
その名の通り、あらゆる方面の専門分野を納めた百科事典と国語、英和、類語などが搭載された高性能辞書アプリ。
スマフォ内の金髪の少女が脳内に補完したことにより実体化しても使えるには使えるが、日本語等の翻訳の術を持たないため宝の持ち腐れ(意味の無いもの)となっている。
『世界翻訳アプリ』
地球上の約五十ヵ国語を収録したアプリ。
金髪の少女の翻訳に試そうとしたが全滅した。
このアプリは、文式火織のみダウンロードしていて佑汰は使えない。
『謎のアプリ』
金髪の少女に関連する謎のアプリ。
六角形の形をしており、中を蛇と鳥が絡み合うような絵の金色紋のアイコン。
機能は今のところ『強制召喚』のみとなっている。これについては別記。
『強制召喚』
金髪の少女とある程度の距離(完全に見えなくなる位置)まで行くと、アイコンが点滅し始める。これは使用可能条件を満たしている合図らしく。タッチすると何時でも何処でも呼ぶことが出来る。
ただし――?
『金髪の少女の所持品』
金髪の少女のスカートやブレザーのポケットに入っていた小物系。
それに身に着けていたものなど。ほとんどが子供が何処かで拾って来そうな物ばかりである。
『砂金が入った小瓶』
香雅里の夢『白き砂漠』で手に入れた砂金。
換金すると幾らぐらいになるか不明。
『不思議な小箱』
不思議な装飾を施した小箱。黒い両翼に赤紫色の薔薇にトゲ蔓の模様をしている。中身は変な宇宙人グレイ人形。
公園にてストリートライブをしたとき、小銭を入れるための箱として金髪の少女が使用。
『年季の入った革製の手帳』
読解不能な文字で書かれていて、一枚の『古びた写真』が挟まっていた。
『古びた写真』
パイロットゴーグルをつけた髭面のお爺さんと、金髪の少女のツーショット写真。
セピア色で少しボロボロ。
『白銀のブレスレット』
透き通るほど光沢のある美しい白銀製の腕輪。
見たこともない文字が刻まれている。
水橋紗良刑事曰く『見つめ続けると欲しくなる』らしい。
――現在、これは文式火織が所持している。