仕事
とりあえず、今日は放課後はいられないし、少しずつで良いからやろうとお昼休み返上で図書室へ。
「〜♪〜〜♪〜♪…」
「ご機嫌だね」
「うわっ!!?…っ、先生驚かさないでくださいー!」
声をかけてきたのは三日月 奏太先生。地理の先生で、おっとりしている。えっ、あ、ごめんね、なんて呑気に謝るけど、後ろから突然声かけられれば誰だって驚くよ。許すけど。
「んで、なにか良い事あったの?」
「えへへ、ちょっと。そのために今から仕事しに行かなきゃなんです。」
「そっか、お疲れ様。」
「残業するサラリーマンの気持ちが分かった気がします…」
「ははっ、まだ有山さんには早すぎるんじゃない?」
「そうですよね〜…って、あ、時間無くなっちゃう!」
「ああ、そうだね!がんばって!!」
「がんばります!!」
怒られない程度にちょっとだけ早足で図書室へ向かう。
少しでも早く終わらせないと。
図書室に着いた。
…相変わらずでかいくせに誰も来ない図書室。貸し出しする為に常にいる筈の図書委員もいない。
オイ、駄目じゃん。
「とりあえずやってくか…。」
なんで図書委員なんかになっちゃったんだろう。
ってか他の図書委員にも手伝って欲しい…。
そうだよ他の人達何やってんだ。
…でも、なんだかんだ、一人きりの時間は好きだ。
寂しくなったり、不安になったりもするけれど、物静かで、自分で何かした時の音しかしない空間が__『ドサッ』
____え?