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【一人目】第二話
空がある。
綺麗な青い空だと五海は思った。
今、五海は左右を田畑に囲まれ、整備も儘ならない道を歩いていた。
五海は一人で歩いていなかった。
同行人がいるのだ。
先程まで五海は都市の道にいた、あの声を聞くまでは。
五海が声の願いを受け入れて間もなく身体全体が光り輝いた。
次の瞬間、五海は辺りには何も無い草原の中央、中央には直径3メートルもない円形の石台の上に立たされていた。
そして、彼の前には同行人である全身をローブで隠している人物がいたのだ。
彼?彼女?曰く“私について来い”だそうだ。
まるで五海を待っていたかの様に。
暫く、道を歩いていると高さ10メートルは有りそうなデカい鉄製の門についた。
同行人はその門の扉に触れると重そうな音を立て扉が自動で開いた。
同行人は門を潜っていく。
五海もあとに続く。
門の中は人で溢れていた。
「す、凄いひとだな」
五海は声を漏らした。
すると、先程まで黙って足を進めていた同行人が口を開いた。




