君に会えない……だから君を追う
あらすじは、嘘ではないです。
僕は、マカロンを齧った
一口目は、ほんのり甘かった ―君が楽しみにしてた通り、美味しかった
二口目は、ほんのり苦かった ―感じなくなったはずの、痛みの味だった
三口目は、ほんのりしょっぱかった ―枯れたはずの、涙の味だった
四口目は、味がわからなかった ―僕自身が、洗い流された気がした
コンビニスイーツ、君思いマカロン。
僕が食べた最後のもの。僕の未練そのもの。
マカロンが無くなったから、僕も亡くなった。
君に会いたい……だから君を想う。それが君を裏切ることだとしても。
そっちで会えたら、叱ってほしい。責めて欲しい。
君への想いで、君が愛した僕を壊した僕を。君に渡すはずだったマカロンを食べてしまった僕を。