47/76
エピローグ
数日後、カレンベルクの門の前。
「――よお、ケンジ! 意外と早かったじゃねえか!」
真っ先に声を上げたのは、大剣を担いだバルガスだった。その背後には、ガルス、ボリス、テオの4人が並び、誰一人欠けることなく、しかし魔族の軍勢を追い払った後の高揚感を漂わせている。
「……みんな。カレンベルクを守ってくれて、本当に感謝するよ」
ケンジが疲れ果てた様子で、だが少しだけ誇らしげに言うと、リィザが横から顔を覗かせて満面の笑みを浮かべた。
「みんな、ありがとう!あなたたちがいてくれて本当に良かったわ!」
「へへっ、礼ならケンジに言ってくれ。あの『効率的な筋肉防衛マニュアル』と食事……おかげで、魔族なんて屁でもなかったぜ!」
バルガスが笑いながらケンジの肩をバシバシと叩く。ケンジは夕日に染まる街を見上げた。
「平和になったならなったで、今度は魔族との交易、特区の関税、会合の議事録……。リィザ、まだまだ仕事は終わらないみたいだ」
「ふふっ、そうね。でも、戦うよりはマシでしょ? ……帰りましょう、私たちの街へ」
カレンベルクの喧騒が、遠くから二人を歓迎するように響いていた。
感想等をいただけると励みになります




