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赤嶺美月の幼女任侠伝  作者: スパイク


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10/28

ツインテール姐さん、協和語マジックで東大阪を沸かす!

画面には――

昭和の伝説的マジシャン。

日本語でも外国語でもない“妙に響きのいい怪しい話し方”で、

空き缶をペコッとへこませたり、

ハンカチを消したり、

とにかく怪しくて面白い手品ショー。


清一

「これがな、昔人気やったトリッキーな手品師や」


美月

「じいちゃん……なんやこの言葉……聞いたことない……!」


清一

「協和語っちゅうてな、日本語に外国アクセントを混ぜた、

インチキっぽいけど妙に味のある喋り方や」


美月は震えた。

任侠映画の次に、人生を揺さぶる衝撃が訪れたのだ。


翌日――


「み、美月ちゃん……?なんで今日その……口調が……???」

(※すでに嫌な予感)


美月

「ヨロシクラ、ジョナサン。

コレカラ、マジックショー、ハジメルヨ~」


「???????????????」


美月は両腕を広げ、

どこで覚えたのか怪しげな協和語を連発しながら手品を披露し始めた。


美月

「ミナサン……ホレホレホレホレ~……ミテクダサイネ~……

ココニ、ハンカチ、アリマスネ~」


「???????????????」


案の定、ハンカチは全く消えない。


むしろ落とした。


園児たち

「落ちたで!」

「見えてる見えてる!」

「美月ちゃんそれ手品ちゃう!」


美月

「オオ~モレチャッタネ~……デモコレモ、マジックノウチ~!」


子どもたち

「そんなわけあるかーい!」


ツッコミの爆笑が起こり、なぜか拍手喝采。


「(なんでウケてるん……????)」



美月

「ツギハ~……カード、ツカイマ~ス」


カードは全部床に落とした。


美月

「オットット……オトシチャッタネ~」


園児

「ぜんぶ落ちたって!!」


美月

「ソレモ、マ・ジ・ッ・ク~!」


先生

「違う!!」


しかし、トークはやたら上手い。

協和語 × 幼児のテンポ がなぜか可笑しくて、

毎回大爆笑を生む。


やることは全部失敗なのに、人気だけは右肩上がり。


家でも怪しいマジックを披露――


春菜

「また変な口調使い出した……

この子、毎回どっかの映画や芸人さんに魂持ってかれるわ……」


父・真人

「前は広島弁で任侠、今度は協和語のマジシャン……

東大阪でどう育ったらこうなるんや……?」


美月は胸を張り、


「ミナサン、オミトトオセ~!

コレガ、ウチノ、ニューマジックスタイル~!」


真人

「オミトトオセって何語!?!?」



しろくま先生

<黙って見守る白い巨神>


美月

「シロクマセンセ、コレカラ、コラボショーモ、ヤリマショ~!」



美月は手品が壊滅的に下手。

でも、マジックショーを開けば園児が大喜び。


「美月ちゃん、今日のマジックは?」


美月

「ソレハ~……ヒミツ、デ~ス!

ダッテ、ウマクイカナイ~!」


園児

「正直!!」


爆笑。


トークのタイミングは天才的で、

褒められて照れると協和語が謎に濃くなる。


美月

「ミナサン、アリガト~、ウレシイヨ~!」


園児

「かわいい!」


「????(※感情の処理不能)」



周囲を笑わせる天性のトーク、

どんな真似事も全力で楽しむ性格、

人を楽しませたいという本能。


美月はまだ5歳。

しかしこの“協和語インチキ手品期”をきっかけに、

後の「親しみやすい人気ヒロイン」への道が静かに始まっていた。


任侠に影響され、

デコトラに影響され、

怪しげなマジシャンにも影響され――


ツインテール姐さんの世界は、

今日も東大阪から広がり続けるのであった。


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