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弱いけど団長です。だからかろうじて生きてます  作者: 山田ケーニヒ
自警団の団長になりました。
9/24

俺のことどう思ってるのだろう

俺ことどう思ってんだろ

  俺は、山本のこと目で追う様になっていた。


 たまに山本の真似もしてみたりもしたが、いまいちピンと来なかった。


「山本がわかんねー」と頭を掻いてる時間が増えた。


「風呂にでもいくか」と俺は、風呂屋に出かけた。


 するとそこに山本がいた。


「げ、山本、なんでテメェがいんだよ」と俺は、怒鳴った。


「えー、俺いちゃダメなのかよ?」と山本は、少し落ち込んだ。


「やべー、やっちまった」と俺は、反省しながら、服を脱いで、風呂に浸かった。


「にしても、失敗した」と俺は、ひどく落ち込み自分が、嫌いになった。


「人生ってうまくいかねーもんだな」と俺は、その時、感じた。


 風呂から上がり、銭湯から出ると山本が待っていた。


「どうしたんだ?山本」と俺は、山本に尋ねると


「お前が分からないぜ。俺」とだけ言って、屯所に帰って行った。


「俺だってわかんねーよ。くそ山本」と俺は、一人呟き床に着いた。


 俺は、夢を見た。


「山本とは、うまくいってんの?雫」と秋葉が夢に出て来た。


「聞いてくれよ。山本の奴、さっぱりわかんねーの。俺も俺でもどかしくてさ、秋葉がいたらと思うよ」と俺は夢に出てきた秋葉に愚痴をこぼした。


「私に愚痴言ってもなー、意味ないよ?雫」と秋葉は、困った顔した。


「それでも、俺を見守ってくれてるんだろう。ありがたいよ俺からしたらさ」と俺は、笑顔見せた。


「山本にも、笑顔見せればいいのに、いじっぱりは、相変わらずだね。雫、安心したわ。そろそろいくよ。雫、死ぬなよ?簡単に」と俺に秋葉は、そう言い残し、俺は目が覚めた。


 俺は、不思議な朝を迎えた。



「秋葉の奴、簡単に死ぬなよか。言ってくれるねぇ随分とよ」と俺の目から涙が溢れた。


「部下に見せれねーじゃん。馬鹿タレが」と俺は涙を拭き、朝稽古をすることにした。


 すると、そこに山本が、木刀で素振りしていた。


「げ、山本じゃん。気まずいなぁ」と俺は、山本を意識していた。


 木の陰に逃げた俺を山本は、見つけて稽古の誘いをして来た。


「考えても、埒がない」と俺は、二つ返事で受け、竹刀で相手をした。


 木刀と竹刀では、相性が悪かったが、山本の木刀による攻撃を全て避け、山本から一本取った。


「久しぶりに打ち合った感想は?」と山本は、俺に尋ねてきたが、俺は不貞腐れた顔して「やかましいわ」と答えてしまった。


「あまり、イラついても、いい事ないぞ。雫」と俺は、山本に注意を受けた。


「俺だって、好きでこんな性格になったわけじゃない。クソ」と俺は、自分自身がまた嫌いになった。


 


 

 


 

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