人生のプレイスタイル
人生のプレイスタイル
俺は、あれ以降、直刀を持たずに寺子屋に通った。
「秋葉、自分の道を模索ってしたことある?」と俺は尋ねた。
「あるわけない。どうしたの考え方年寄りくさいよ?大丈夫?」と秋葉に心配された。
「自分は、多分、小さい存在なんだよね。つまらない事で怒ってみたり、泣いたりさするわけだけど、この星に比べたら小さい出来事なんだよね?不思議に思ってる」と俺は秋葉にそう述べた。
すると彼女は、笑った。
「バーカ、雫は、単純なんだよ。いい意味でも、悪い意味でも、直線的な動きしかしてないからの発想じゃない?雫らしいけど」
その言葉には、嘘はなかった。
俺は、確かに「直線的」だった。
それをしっかりと見てくれる秋葉がいて俺は安堵した。
「人生の一部か。果てしないな。秋葉みたいなタイプもいれば、違う人もいて各々の言動を楽しんでるように見えて来た」と俺は秋葉に言った。
「ま、先生も悔いなく生きろって言ってるし、それが楽しいか楽しくないかって蓋開けてみないとわからないし、どっちにしろ。直線的になるのは人間だからなんだろうね。そう考えると確かに面白いかも」と俺の考えに秋葉は同意してくれた。
俺にとっては、大事な出来事だった。
「でも、大事な直刀を持たずに勉学に励むのはいい事だよ。短気な性格じゃなくなるからね。いるよ短気な性格な大人。ゴロツキとはいえまだマシな部類だと思うよ山本は」と秋葉と会話しながら寺子屋に通う日々は、楽しかった。
秋葉が離れるまでは、秋葉が突然、不治の病にかかりそのまま他界したのだ。
「なんで、どうして?秋葉が死ななきゃならないんだ?」と俺は世界を憎んだ。
その日の夜、世界を滅ぼしたい欲に駆られてる時、
空間から、一体の魔族が出て来た。
「世界を滅ぼしたいそうだな?かなりの憎悪が見えるぞ?人間」と俺に話しかけてきた。
「お前、人間ではないな?もののけの類か?」と俺はそいつに尋ねた。
「その直刀を握り、俺を斬ればわかるぞ?人間」とそいつは俺に挑発の手招きをした。
「怒りに身を任せた刃は、こいつには通用しない」と自分は、冷静になった。
秋葉の声がしたからだ。
「怒りに任せない一撃。白燕一刀流、一の形蛟!」今までの剣速より速かった。
そいつの身体に傷を負わせた。
「怒りに任せない一撃だと!?ゴフッ」と魔族は、黒い血を口から出した。
「まさか、貴様、世界を統べる気か?怒りではない、憎しみが消えている。明鏡止水の心か!」と魔族は、空間に穴を開けて逃げ去った。