こんな世界は、滅べばいい
こんな世界なんて滅べばいい
幕府側に立ち太刀風の団員達は、奮闘していた。
「これで何人斬りだ?」
「太刀風は、やっぱりつえー」という周りの言葉を間に受けていた。
「すげーだとよ」
「やってるとこは単なる腹いせなのにな」と浮かれいた団員達の前に無数の妖怪達を引き連れた女剣豪が現れた。
「我が名は、秋葉。全てを壊しにきた妖怪である。妖討伐隊太刀風。御覚悟を」と秋葉は、本気だった。
太刀風の団員達は、秋葉の前に命を落としていった。
「次は、団長の雫か。この戦争を引き起こす為にわざわざ、根回しをしたんだ。人間とは、愚かだな」と秋葉は、笑った。
「いくぞ、百鬼夜行だ」と秋葉は、いいながら幕府側の人間を殺した。
団員の一人が、屯所に逃げてきた。
「団長、団長はいないかー」と大声で団員は、叫んだ。
「どうした?団員の宮崎ではないか。よく戻った」と俺は、褒めようとしたら、宮崎からとんでもないことを聞かされた。
「そいつ、本当に秋葉と名乗ったのか?」と俺は宮崎に尋ねた。
すると、宮崎から二つ返事で返ってきた。
「全てが憎いか?秋葉。病に倒れた貴様が、この世を憎んだとしても、なんら不思議ではないな。これは、多分、妖怪討伐隊、太刀風に対する宣戦布告。妖怪達が糸を引いているとなると俺らの専門だ。どの道、こっちには来るだろ。俺と山本で叩く。いいな?山本」と俺は尋ねた。
「ああ、いい加減に眠らせてやらないとな。怨霊になっちまった知り合いを斬るのは、骨が折れる話だが、やってやる」と山本から承諾を得て、俺らは、秋葉退治に出かけると割とすぐに秋葉を見つかった。
「久しぶりだな。雫」と秋葉は、俺に挨拶をした。
「随分と人間を食ったな。秋葉、生前より太ったんじゃないか?」と俺は、自身の怒りを笑いに変えた。
「雫らしいな。安心したよ」と秋葉の目は笑ってなかった。
「怒ってるの?最後の敵がまさかの友人とはね。残酷な運命だよ」と俺は、直刀を抜き臨戦態勢をとった。
「周りの妖怪達は、俺に任せろ雫」と山本は、秋葉の周りにいる妖怪達を挑発して秋葉から引き剥がした。
「これで一騎打ちか。どうせ、私もそのつもりだったわけだし、好都合だ」と秋葉も鞘から妖刀を抜いて臨戦態勢をとった。
「何度も戦ったな。雫とは」と秋葉は、上段の構えを見せた。
「背の高いから、似合うよ上段の構え。秋葉より自分は小さいから、これで行く」と俺は、直刀を鞘に納め、居合の構えを見せた。
「その直刀で居合の構えか。雫らしいな」とお互いに硬直した。




