倫理に反してる奴らが死ねばいいのに
倫理に反してる奴らが死ねばいいのに
俺は、屯所の自室で倫理観を学び直していた。
そこに山本が、俺の部屋に入ってきた。
「何やってるんだ?学問なんかやって」と俺に山本は、話しかけてきた。
「いや、夢で秋葉と戦ってね。自分の中の価値観ってやっぱり違うのかなぁとか思ってさ、勉強してた訳だが、確かにあれはしてはいけないとか、これはしてはいけないは、存在してるけど守ってない人間や妖がいるわけだが、やはり、こいつらを消した方が世直しになるのでは?とも思い始めて来たところだ」と俺は、ありのままを山本に語った。
「確かに掟は、守るために存在するわけだが、世直しの為に命を奪うかぁ。君主論にもあったな。残虐性の使い方なるものが、多分それにあたるのだろう。俺からしたら、難しくて着いていけないがな」と山本は、頭を掻きながら俺に話した。
「だけど、倫理を守れない奴らが死んだら世直しになると思うが、そいつらが騒ぐのは明白だな。横暴だとな」といつの間にか二宮が部屋にいた。
「びっくりした。いつからいたんだ?」と俺は二宮に尋ねた。
「「」」
「何、山本の声が、団長の部屋から聞こえたから来たまで「」さ」と二宮は、答えた。
「てか、女の部屋に無断で入る奴がいるかー!」と俺は二人に怒鳴り、直刀を手にした。
「お!倫理とやらに反したから、俺らを斬るのか?」と山本は、俺に言った。
「学ぶことは、悪いことではないけど、悪用ではないのか?」と二宮も、山本と同意見だった。
「確かにここで二人を失うのは損失があまりにも大きいなぁ。俺を支えてくれる二人の不在は、俺も良くはないな。辞めた」と俺は、直刀を手放した。
「損失が大きいか」
「存外、そう言う所が素直だよね?団長は」と二人は、笑った
「素直か。学び得るものが果たして善か悪かなんて秋葉と夢で戦わないと考えもしなかった。喧嘩もありなのかな?」と俺は、窓を開けて光を浴びた。
「喧嘩か。懐かしいなぁ。雫、覚えているか?俺ら喧嘩相手だったんだぜ?」と山本は、過去を振り返った。
「あれから、色々あって今があるか?随分と遠くに来た気分だ」と俺も、過去を懐かしく思った。
「秋葉が死んでから随分経つのか。不思議なものだな」と俺は、思ったことを口にした。
「」
「秋葉か。お前ら、二人で一人みたいなところあったよなぁ。今は、俺や二宮、鮫島が、主軸になって雫を支えてると考えると不思議な縁を感じるよ。本当に」と山本も思った事をそのまま口にした。
すると、二宮は、笑いながら「いつになったら、お前ら付き合うのかねぇ」と俺と山本に言った。
俺と山本は、恥ずかしさのあまり大声で否定した。




