これだから、人間は嫌いなんだ
これだから人間は、嫌いなんだ
「気に入らないから刀を向けるか。全く、それで世直しなどとはな」と山本も刀を抜いた。
そして激しい斬り合いが行われた。
俺は、屯所で山本の帰りを待っていた。
「遅い山本の奴、何をやってるんだ?皆は、留守を頼む。俺は、行ってくる」と俺は直刀を持ち役所に向かった。
すると、そこに新撰組の連中が現れ、刀を抜いて襲ってきた。
「くそ、同志にならなければ、斬りかかるか。山本も災難に巻き込まれたな」と俺は、山本のことを考えていた。
向こうは殺すつもりで襲ってきている。
しかし、俺は、峰打ちで全て制圧して見せた。
「山本」と俺は、走った。
一方、山本は、苦戦し手傷を負わされていた。
「中々にしぶといな。太刀風の副団長、山本巧殿。お命頂戴としますか」と見廻組の連中は、一斉に襲ってきた。
「ここまでか」と山本は、死を覚悟した。
その時、見廻組の連中が、次々と倒れていった。
「山本ー」と俺は、必死だった。
「雫か?」と山本は、闘志を燃やし、見廻組の連中を二人で制圧した。
「にしても、雫どうして?」と山本は、尋ねた。
俺は、山本にビンタした後、涙を流した。
「馬鹿やろう。てめーがおせーから来たに決まってる。こんなに怪我してよ」と俺は、山本を心配した。
「お前を悲しませるとはな。男失格だな」と山本は、反省した。
「この馬鹿、てめぇ一人で何が出来るってんだ。俺らは、一つの筈だ。それにお前まで死んだら、俺は一人になっちまう」と俺は、山本の胸に飛び込んだ。
山本から離れたくはなかった。
「俺も、死ぬつもりはねぇよ。命は一つしかねぇんだ。死んだら、お前の顔が見えなくなるしな。それにお前の友達の秋葉に合わせる顔がねぇ」と山本は、俺に言った。
「なんで、そこで秋葉が出てくるんだよ?」と俺は山本に尋ねた。
山本が言うには、秋葉に俺のこと頼まれた。そう言う話だった。
俺は「秋葉らしいな」と思った。
「山本は、秋葉が好きだったのか?」と俺は山本に尋ねた。
「俺が女にモテる魂かよ」と山本は、笑った。
「この鈍感野郎」と俺は、山本の腹に拳を打ち込んだ。
「ごふ」と山本は、リアクションをとった。
「ほら、いくぞ。山本、依頼受けに行かないとあいつらが退屈しちまう」と俺は、怪我人の山本に容赦なかった。
「俺は怪我人なのに人使い荒い団長だな。全く」と山本は、俺に聞こえるくらいの声で愚痴をこぼした。
「しょうがねぇだろ?俺だって示しつかねぇんだから」と俺も、山本に聞こえるくらいの大きさで呟いた。




