第14話 解き明かされた過去
前回のあらすじ
謎の館で行われた、死のゲーム2週目。久々の死に戻りに、困惑しつつも再び出口を探す。
1回目で、裏切りの疑惑のあるシャーロッテと共に行動し、彼女が遺体に触れ発狂する姿を見る。
発狂して走り去るシャーロッテと、それを追いかけるズバクを無視し、遺体を調べると、中から鍵が見つかる。
だが、それは、脱出に使える鍵ではなく、書庫の鍵と言われ、再び殺されるコウ。
『それじゃあ、始めるわ。『D』。』
コウが気がつくと、再び、4人揃った状態で、ウィジャ盤のある部屋にいた。
「(あそこにいた遺体の鍵は、外に出る鍵じゃなかった… なら、シャーロッテは、別の場所で鍵を見つけたのか?)」
「おい!聞いてんのか?」
下を向いて悩んでいたコウを、覗き込むシャーロッテ。
「ん?どうした?確かに、こんな状況だから気も滅入るだろうが。そんなに眉間にしわ寄せて… 気分が悪いなら、オレとズバク2人で、探しに行くか?」
コウは、慌てて首を振る。
「いや、大丈夫だ。2人だけに頼むなんて申し訳ない。」
コウは、前回の出来事を思い出す。
「(前回だと、ズバクも、この部屋に来なかった。もし、鍵を見つけていたら、この2人は、俺らを直ぐに見捨てて、逃げる気だ。)」
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コウは、1人で今まで探していない部屋を探そうとしていたが、鍵がかかっている部屋が多く、収穫はなかった。
「そろそろか?」
コウが、廊下の壁にかかっている時計を見る。
「(シャーロッテが、あの遺体を見つけた時間、それに間に合うように彼女に会えば、鍵を見つけることが出来るかも…)」
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「ううっ…」
コウが、シャーロッテの元に着くと、彼女は既に、遺体に触れていた。
「おい、大丈夫か?」
コウが、シャーロッテの肩に触れる。
その瞬間、コウの視界が白く染まる。
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コウの視界が開けてくると、小さな家の中に、大柄の茶髪男と、6歳ぐらいの赤髪の少女がいるのが見えた。
「(あれは?)」
コウが、この光景が何なのか考えていると、男が少女に話しかける。
「それじぁあ、父さん仕事行ってくるから。お金置いとくから昼は、ロココの店で、果物買って食べてくれ。」
少女は、胸の前で手を組み、鼻を鳴らす。
「ふっふーっん。バカにしないでよ、パパ。このシャーロッテさまが、そんなものだけで満足するわけないでしょ。」
シャーロッテと名乗る少女が、男を指さし決めポーズを取る。
「しっかりとした、料理を作っておくから、早く帰ってこいよ!!」
男が、静かに笑う。
「ああ、ありがとう。すまんな、頼りない父で。」
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男が向かった先は、ティティーの館だった。
「このままじゃ、いつ壊れるか分かんねぇからなぁ。早速取り壊したいが。もし、中に人がいたら大変だからな。確認しておくか。」
男が、館の中に入る。
館からは、少女の泣き声が聞こえた。
「迷子か?見つけなければ。」
男が、少女の声が聞こえる方へと向かう。
男が、コウの入れなかった豪華な廊下の部屋に入る。
そこには、紫の髪で背中を隠した少女が、泣いている姿があった。
「おい!お前、大丈夫か。」
男が、少女の肩に触れようとするが、男の手は少女をすりぬける。
「な!」
少女が振り向き、男を睨む。その少女の前には、白い服を着た骸骨と、緑の服を着た骸骨。そして、紫の服をきた骸骨の姿があった。
「私の宝物に近づくな!! 下郎が!!」
少女が手を振ると、男の上から、大きな岩が落ちてくる。
「ぐぁ!!」
男は、その岩に潰されてしまった。
最後に、少女の紫色の目が。怒りに満ちたその目が光り、光景は終わった。
次回予告
知られざる父の過去を見て、発狂するシャーロッテ。
コウは、彼女を追いかけ、衝撃の真実を知る。
次回 15話 償いきれない罪 お楽しみに。
(この作者は、馬鹿なので1時間前に考えたストーリーを忘れます。大まなか設定はありますが、大半が脳内で勝手に動くキャラクター達の光景を分にしているため予告の内容は変わる可能性があります。)




