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ワールドプリズン 〜その監獄からは逃げられない〜  作者: HAKU
第二章 ティティーの館

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第10話 怪しげな2人

 コウとココル、2人が『ゴストル村』に到着した。

 その村はとても静かで、建物や人の少なさからどこか恐怖すら感じる。


「人が少ないですね…」


 当たりをキョロキョロしながら、そう呟くコウ。

 その問いに答えるココル。


「元々、小さな村だったが、ココが売られた後に大量殺人があったらしくてな。

 今は、その時村の外にいた奴らしか残っていないらしい。」


 2人は、家から出てくる女性に声をかけ、『幽霊屋敷』について聞く。


「もしかして、森の奥にある館のことでしょうか。」


 女性は、村の入口から反対の方向にある森を指さした。


「あんな森、昔はなかった気がするが…」


 女性が、ココルの言葉に、目を丸くする。


「あら?貴方、前にここに来たことがあるんですか?」


「かなり前だがな。」


「そうでしょうねぇ。なんせあの館が、森に隠れ始めたのが、11年前ですからね。

 ところで、お2人は何故、あの館へ?」


「調査の為だな。」


 その答えを聞いた女性は、不安そうな目で2人を見る。


「えっと、あの館の中に入るのは、あまりオススメ出来ないのですが…

 というのも、あの館に入った者が、帰ってきた事がなく…」


「だから、俺達が呼ばれたんです。

 安心してください。必ず、あの館の謎を解決して、帰ってきますから。」


 コウが、女性に笑顔でそう返す。

 その直後…


「聞いちゃったぁ、聞いちゃった。

 目当ての館が消えて、どうしようかと思ってたけど。

 あの森の奥に、隠れてたか。」


 コウとココルは、突然後ろから声が聞こえ驚き、振り向く。

 2人の後ろには、赤い髪を短髪にし、右目に眼帯をした、小柄の女性だった。


 女性はニヤリと笑い、後ろにいる黒短髪の大柄の男に駆け寄る。


「ズバク、お宝の場所わかったぜ。

 あの森の奥だそうだ。」


「シャーロッテ、さすがの地獄耳だな。」


「お前それ、ちょっと、オレのこと馬鹿にしてねぇか?」


「まったく。

 俺が聞き込みしてくるから、いい子に待ってろって言ったのを無視して、勝手に移動してたのを気にして、やり返そうとか思ってねぇぞ。」


「思ってるなぁ!

 その言い方は、完全に気にしてんなぁ!!」


 シャーロッテとズバク、2人が言い合いをしながら、森の方へと歩き出す。


 その姿を、呆然と見る3人。


「って、あの人達、館に行こうとしてません!?」


「まずいな、調査の邪魔されちゃ、困るな。」


「急ぎましょう!」


「ああ!」


 2人を追いかけ、森の方へ走る、コウとココル。

 その2人、ではなく4人に向かって、村の女性は祈る。


「どうか、あの人達が無事に帰ってきますように。」

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