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番外編 「とある少女」中編

...

前回の続きである...。


後、投稿がかなり遅れてしまって申し訳ない...。

過去に投稿した話が、少し分かりにくい所があまりにも多かったらしいので、ずっと付け足しをしてました...。


本当に遅れてしまってすいません。

 ちゃんと現実と向き合わなければいけない...。

 嫌な事から逃げてはだめだ...。

 そんな事をずっと考えている...。

 だが、実際にその現場に立ち会うと、現実から逃げたくなってしまう...。


 いや、もう全てがどうでもよくなってしまうってのが一番近いかな?

 もう、どうにでもなればいい...。


 そう、悲しいことはなぜか連鎖するのだ...。

 どうして、私だけこんな思いをしなければならないの?

 なんで?

 どうしてこんなことになってしまったの?


 ...


 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――


 いつもは元気に家族みんなで話ながら食べていた夕食も、最近は私はなんにもしゃべらずにただただ黙って食べていた...。

 食べ終われば、すぐに自分の部屋に向かう...。

 そんなことが当たり前に...習慣になってしまっていた...。


 今日もすぐに部屋に向かおうとしたのだけど、ご飯を食べた部屋からお父さん達の話し声が聞こえるから、こっそり聞くことにした...。


「そういえば、最近あの子の元気がないのだけれど、どうしたのかしら?何か心当たりがあります?」


「いや、特にはないな...しかし、あんなに元気だったのに急にしおらしくなるのも気になるね...。まあ、もうしばらく様子見をしよう。それで、よくなればいいのだけれどね...。」


 そんなお父さんとお母さんの会話が聞こえる...。

 確かに今も元気がでないのは自分でもわかっている...。

 その原因は、キョウヤが急に遊びにくるのをやめたからである...。

 キョウヤが遊びに来なくなってから1週間が過ぎたけど、私は、いきなり友達がいなくなった悲しみをどうしても立ち直れていなかった...。


 そう、初めての友達であり、唯一の友達である...。

 今まで友達を作る機会などなかった...。

 なぜなら、私は貴族の家で生まれたのだが、跡取りは全て兄がやるらしいので、家の敷地内からほとんどでない生活をしていた...。

 なので、友達なんて考えてもいなかったのである...。


 そんな時に急に現れた男の子と仲良くなり、そして、お別れである...。

 初めてできた友達がいなくなったことにより、今までになかった悲しい感情が流れ込んでくる...。

 なんでいなくなってしまったんだろ...。


 ...


 とにかく今は誰とも喋りたくない...。

 そのときはずっとそんなことを思っていた...。

 使用人に話しかけられても、実際にそのまま通りすぎることの方が多かったのである...。


 そんな生活ばかりを続けてばっかりいたせいで、流石の両親も心配して、お医者さんを呼んだようだ...。

 つまり、どこか体に悪いところがあるのではないか?

 そう疑ったらしい...。


「最近、娘の元気がないんですが、大丈夫でしょうか?」


「少し、診察をしますので、それまでしばらく待ってください...。」


 玄関で、そんな会話を聞いたとき、どうでもいいと思ってたが、その後、いろいろ心臓の音を聞いたりなどの診察をされた...。

 診察中に話しかけてくるお医者さんの話は何を話してきたかは覚えてない...。

 だが、まともに答えてなかった事だけは覚えている...。


 ...


「ふむ...特に原因は見られませんね?とりあえず娘さんに何があったかはわかりませんが、きっと元気がないのはすぐに治ると思いますよ。まあ、しっかりと遊んであげてください。きっとそれが一番の薬ですから。」


 そんな感じの会話をお父さんとお医者さんがした後、お医者の言葉をしんじてか、お父さんや、お母さんは何度も私と一緒に遊んでくれた。

 遊んでるときは楽しかったし、その時は、悲しみを乗り越えて忘れられた...けど、遊び終わるとすぐに悲しくなり、時には泣いてしまう日もあった...。


 さらに、キョウヤがいなくなってからも時々屋敷の庭に行ってたりはしてたのに、遂に屋敷の庭にすら行くのをやめてしまった...。

 その時はもう、どうでもいいやっていう感情が流れていたことは今でも覚えている...。


 そして、そんな日々を繰り返していたが、とある日にお父さんは珍しく、出掛けてくる。

 そう言葉を残して、家から出てってしまった...。


 まあ、1日で帰ってくるだろう...。

 そう思ってたが、その日にお父さんは帰ってこなかった...。


 その時、少しだけ心配になってしまった...。

 大切な友達がいなくなったときの不安と同じように、お父さんもいなくなってしまうんじゃないか、そういう不安がかなり強かった...。


 お父さんはどこにいったんだろ?

 お母さんにお父さんがどこに行ったのかを聞いたのだけど、なぜかお母さんは答えてくれなかった...。

 だけど、お母さんは


「いいこにしてたら、きっと大きな荷物を持って帰ってきますよ?だから、いい子にしてましょうね!」


 とだけは笑って答えてくれた。

 そうして、お母さんの言葉を信じて、頑張っていい子になるように心がけて生活をした...。


 ...


 その後、お父さんが帰ってくることはなかった...。


 流石にお母さんも心配になったのか、お母さんは地元の警備の人に捜索してもらおう依頼を出した...


 そして、お父さんが家を出てから5日目に街の警備員の人から連絡があった...。

 その連絡によれば、お父さんが事故にあって、死んでしまったと...。

 普段聞きなれない言葉を言われたお母さんは、もう一度言ってくださいと言ったが、結局死んでしまったという言葉は聞き間違いではなかった...。


 警備員の人は、もっと詳しく教えてくれた...。

 父親は、この屋敷の方向に向かう馬車に乗ってる途中に事故にあってしまったと...。

 そう、ぶつかったのである...。

 馬車と馬車がぶつかり合って、その衝撃で一撃で死んでしまったようだ...。


 死体は、どっちがどっちかもわからず、しかも、顔とかもかなり歪んでいたりとかなりひどい状態だったそうだ...。

 結局、お父さんの亡骸がどっちかわからなかったため、両方の遺体を一斉に埋葬するということになったそうだ...。


 近くでぶつかる瞬間を見ていた人によると、どっちの馬車もかなり、早い速さで移動していたらしく、通常なら間に合ってただろうブレーキが、間に合わなかったのだろうと言っていた...。


 そして、お父さんの乗っていた馬車の中にあったと思われる物の中に、宝箱の形をした物があったらしい...。

 警備員の人がその中身を調べたところ、その中には子供向けの本やお人形がたくさん入っていたらしい...。


 それを聞いて、私にはその時はなぜ、子供向けの本とかが落ちてたのかは分からなかったが、今だったら分かる気がする...。


 きっとお父さんは、元気がない私を元気にしてあげたいということでおもちゃとかを買いに行ったのであろう...。

 そして、早く持って帰ってきて、元気になってもらいたいので、馬車を急がせて走行し、運が悪く事故ってしまった...。

 多分そんなところだろう...。

 やはり、今考えると、私がもっと早く立ち直っていればこんなことにはならなかったという後悔がある...。


 ...


 そして、お父さんが死んでしまったという情報が入るなり、母は泣き崩れしばらく寝込んでしまい、勉強に旅立っていたお兄ちゃんも帰ってきて、お父さんを除く家族全員が家に集合した...。

 久しぶりの再開だが、その再開を喜ぶものは誰もいない...。

 それ以前にお父さんが死んだことにみんな、悲しんだのである...。


 私の家で働いていた使用人たちでもかなり、悲しんでいた...。

 中には、本気で悲しんでくれる人もいた...。

 だが、私は、悲しみよりも、目の前の現実が全てイヤになってしまい、現実逃避をしてしまうようになってしまった...。


 だけど、当然今の状況は、お母さんもお兄ちゃんも私に構ってる暇もなく、悲しみを乗り越えて、今ある現実に向き合おうと頑張っている...。

 まず、領主がいない今、今後どうやって領地を運営してけばいいのか...

 そんなことを家にいる使用人や私を除く家族で話し合っている毎日であった...。

 悲しみに暮れてる暇もなく、このままだと、この辺りに住んでいる人に迷惑がかかってしまう...。

 そんなことで対策をずっと考えていた...。


 だけど、私は、大切なものが離れてしまう悲しみが重なり、すでに心は折れてしまっていた...。

 他の人より人生経験が少なかったのと、悲しい別れが続いたことによって、他の人よりもかなりのダメージを受けたのである...。


 ...


 それから、2週間が過ぎ、お兄ちゃんは貴族としての領地経営の勉強をしばらく休学することにして、家の手伝いをしてくれたり、私の元気を取り戻すために頑張ってくれたが、その努力も意味がなかった...。


 立ち直ろうとしても立ち直れないのである...。

 私も立ち直らなきゃとは、何度も思ったのだが、立ち直ろうと思っても立ち直ることができずにその日もご飯を食べて寝るという生活を繰り返していた...。


 多分、この時お兄ちゃんもストレスが溜まってたのかもしれない...だけど、それを表に出さずに、家族の前では常に優しくしてくれてた辺り、かなり優しいお兄ちゃんであったと今も思う...。


 ...


 そして、その日の夜。

 夢を見た。

 それは、懐かしいお父さんに会うっていう夢だった!

 久しぶりにお父さんに会えた!

 そう思い、近付こうとするが、なぜか足が動かない....。


 そんな!

 せっかく会えたのにどうして?

 足、動いてよ!

 お願い!


「レッカ...本当にお父さんが死んでしまってごめんな...お父さんは死んじゃったけど、元気でやってるか?いつまでもうじうじしてないか?ちゃんとご飯は食べてるか?」


 お父さん!

 お父さんがしゃべってる!

 お父さんが生きてる!


 !?

 しゃべれない!?

 どうして?


 動けないししゃべれないなんてなんで?

 おかしい!

 動いて動いて動いて!


「実は、レッカにお願いがあるんだ...レッカが今、しゃべれなくて困ってるのはわかってるんだが...本当にごめんな...」


 私がしゃべれないことをしってる?

 しってるのならしゃべれるようにしてよ!

 お父さんとしゃべりたいのに!


「本当に一方的ですまない...お願いってのはたくさんあるのだけど、絶対に守ってほしい約束があるんだ...レッカもお父さんが死んで悲しいと思うかもだけど、お母さんの方がもっと悲しいと思うんだ。だから、しばらく、お母さんを悲しませないようにしてやってほしい。お願いできるか?」


 あ....

 私は自分だけが悲しいって思ってたけど、お父さんが死んでから自分以外の人の気持ちを考えたことがなかった...

 いや、自分が一番かわいそうだと、心のなかでは思っていたのかもしれない...。

 私は...結局自分勝手だ...。

 人に迷惑をかけっぱなしだ...。

 そのとき、はっきりそう思った。


 私も悲しかったのに、お母さんも悲しいのは当たり前なのに...それなのにお母さんは毎日お父さんの代わりになんとか仕事をやっているのに...。


 私は...


 ...


「お母さんを悲しませないっての約束な?できるか?」


 これからは...

 いや、今からはもう悲しませない!

 今まで自分のことしか考えてなかったけど、これからはちゃんと周りも見る!

 自分だけの都合で動くのではなく、相手の都合も考える!

 約束する!


 あれ?

 首を動かすことはできる!

 お父さんに向かって、思いっきり首を縦に振る!


「よし、いい子だ!...次のお願いなんだが...これはかなり、将来に関わってくるから、別に断ってくれてもいい...」


 うん、お願いってなに?

 とりあえずお願いを黙って聞くよ。


「実はお父さんは...いや、お父さんの一族はずっと、とあるスキルを譲渡してはまた譲渡を繰り返して、その代にスキルを受け継がせるということをしていたのだよ...。そのスキルは通常20歳になってから渡すんだけど、お父さんは家族に渡す前に死んでしまったんだよ...。本当に急で悪いんだけど、このスキルを継いでほしい!」


 ...


 スキルを継ぐ?

 それってつまり、実は父親にスキルがあったってこと?

 そんなこと聞いたことがないんだけど?

 多分お母さんもその事を知らないと思うんだけど?


「お父さん達はな...このスキルが悪い人に渡って悪用されないように、代々受け継いできてるんだ...このスキルはあまりにも強大すぎて、このスキルを持った人は悪用してしまうから...だから、絶対に悪いことをしないと信用できる人に譲渡するんだ...」


 ...


 代々引き継いできてるんだよね?

 それを引き継がないとだめだよね?

 引き継がないとここで終わっちゃうんだよね?

 悪い人に渡っちゃうんだよね?


「このスキルを持つってことはものすごく強くなってしまう...それで、強くなってしまったことによって悪いことをしてしまうかもしれない...でも、悪いことをしないようにがんばれるか?強くなっても、人に威張り散らさないか?」


 ...


 ...


「決まったか?本当に悪いけど、お父さん、もうそろそろ時間が限界なんだ...。選択を早めさせて申し訳ないけど、早めに教えてほしい...。」


 お父さんはスキルを一度も使った姿を見せていない...。

 多分、スキルを使えば死ななかったかもしれない...。

 だけど、それを使うと、相手だけは死ぬっていう状況になったのかもしれない...。

 だから、多分今までも使わなかったのだと思う...。


 ...


 お父さんのようにかっこよくなりたい!

 スキルを継いで、悪い人に渡さない!

 その力を守り続ける!

 私はスキルを継ぐ!


 ...


 あれ、声がでない!

 あ、ここは声がだせない所だった...。


 首を縦に振る!


「...ありがとう!本当に短い時間しか一緒に過ごせなくてごめんな。お母さんを悲しませるなよ!」


 お父さんはそう言い残して、消えてしまった...。


 ...


 .....


 ......


 はっ?

 ゆ、ゆめ?

 夢にしてはリアルだったような...

 だけど、久しぶりにお父さんに会えて少しだけ、現実が嫌だ、と思う気持ちは薄れていった...。


 しかし、代々受け継いできたスキルってなんだろう?

 元々、まだ登録できる年齢じゃなかったからってことでギルドメダルを持ってないから、スキルの確認はできないんだよね....


 その日の朝、いつもは食べていなかった朝ごはんを食べることにした。

 しかし、私と同じで昨日までは全く元気がなかったお兄ちゃんが、今日はなぜか元気がある。


「聞いてくれ!今日夢で父上に会ったんだ!そして、俺は父上からスキルをもらったんだ!さっきメダルを確認したけど、スキルが発現していた!最後に父上がくれた力だ!母上、後で、父親からもらった力を見てほしい!」


 ...


 それを聞いたお母さんはいつもより元気が出たみたい!

 お母さんを悲しませないって約束したし、元気でいてくれるのはうれしい!



 ...


 あれ?

 お父さんはお兄ちゃんの夢の中にもでたの!?

 って、お兄ちゃんもスキルをもらったの?


 ...


 お兄ちゃんがもらったスキルはどうやら、炎の魔法を好きなように操ることができる能力らしい...。

 いろいろ細かく操ると、かなりの魔力を消費してしまい、疲れてしまうが、その炎は見たこともないほど大きく、そして、きれいだった...。



思ったより、短くまとめれませんでした...。

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