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プロローグ [後悔]

これは...次の話の30分前に起こった出来事である...。


そして、シリアスなのは多分気のせいである...。

一応ストーリー上、この話を無視しても大丈夫なので、飛ばすかどうかは任せる....。

 



 ...............。



 今から「俺」は...「自分自身」は消えてしまうのらしい.....。

 回りは暗闇しかない。

 そう、ここは何にもない牢獄なのである....。

 実際、これがどこにあるのか...それは俺も知らない...

 ただ、最後に気を失った所から近いと思われる。


 いや、気を失ったとは少し違う。

 戦いに負けた所とでも言うべきだろうか?

 最初は圧倒してたのに何故か負けに進んでしまったあの戦いを振り返ってみるが、負ける要素はなかったはずだ...。


 そもそも、なぜ戦いになってしまったのだろうか?

 自分の行動を反省してみるが、特に何にも悪いことはしていない...

 ただ、知ってはいけない情報を知ってしまったのである...。

 それを知ってしまった俺は当然、今までしてきたことが結局は無意味だと気づかされたのである...。


 当然、「怒り」が真っ先にきた...。

  今まで村のみんなが笑顔になるようにやってきたことは、実は全くの道草であり、無知だった自分に、そして、今まで騙されてきた事実に「怒り」を覚え、頭にかなり血が上ってたと思う。

 結局、その「怒り」のせいで、判断がまともできてなく、まともに戦えず、結局まけたのである...。


 怒り...ほとんどの人はこの感情で全ての勝負が強くなるって思ってるかもしれないが、それはない。

 なぜなら、動きが単調になってしまうだけである ..。

 戦いのなかで少しでも単調になってしまうと、それは大きな弱点となり、対策をされやすい。

 一秒でもスキができたら痛手を負うのだから...。


[俺]も怒りが原因で負けることがあるとは聞いたことがあるが、そんなに重要だとは思ってもなく、しかも昔の事だったので、当然忘れていたのである...。

 実際、戦うときは、ただの魔物なら単細胞なので余裕だが、知恵があるタイプには、相手の考えてることを常に頭に巡らせながら戦っているため、昔の事を思い出してるその時間が命取りである...。


 そんなこんなしてるうちにかなりの時間が経ったようだ...。

 目が闇に慣れてきて回りの光景が見えた。

 そこには壁しかなかった...。

 石でできた壁達が俺を囲んでいる...。

 せめて手につけられている手錠さえなければ何か抗えたのだろう...。

 手を試しに動かしてみるが、ジャリジャリって音しか聞こえない...。


 ...


 今この状況なら、魔法を唱えればこんな手錠ごとき壊すことはできるであろう...。

 だが、呪いのせいで魔法の威力もかなり下がってしまっており、今残ってる魔力では手錠を壊せても扉を壊すことができないのである...。

 呪いのせいで全部の能力がダウンしていることさえなければ、こんなことにはならなかっただろう...。


 ...

 

 時間は一向に過ぎていく...。

 その間に他に何かできないか...

 しかし、いくら考えても解決策は見つからず、身体中が微かに光ってきた...。

 この光は終わりの合図だろう...。

 終わりの光で今まで暗くて見えなかった、自分の周りの光景が見え始めた。

 だが、壁しかない。


 石造りの壁と、鉄でできた扉。しかも丁寧にサビひとつない状態でピカピカに磨かれている。

 辺りを見渡しても、壁は自分を中心に辺りをぐるっと丸で囲む形でできているだけである...。


 せめて、なにか言葉を残すことが正解だろうか?

 ...

 だが、どちらにせよなにか書いたところで暗い部屋で字を読めないで事は明白であり、万が一、敵に見つかるリスクの方がでかいであろう...。


 現に、今だけ光が俺の体から出ているが、これがなければ周囲が丸かったとかもわからなかっただろう...。

 そんななかで、文字を読めるであろうか?

 仮にそう言われても、俺には多分出来なかったであろう...。


 つまり、何をやっても無駄なあがき...。

 どうせ消えるのならせめて楽に消えた方がいいのではないか?

 実際、魔法を使って最後にあがいたとして、何も出来なかったら無駄じゃないか?


 ...ずっと一人でいると暗い考えばかり出てしまってよくないな。

 どうせ俺の命は助からない命だろうが、できることはした。

 ただ、その結果が見れないのは悲しいと思うが。


 あの時、「自分」がもう少し冷静だったら、未来は変わったかもしれない...。

 真の敵が誰なのか...それさえ初めからわかってたら、今頃仲間と笑って過ごしてであろう...。


 俺と同じく真実を知ってしまった仲間は多分、俺とおなじように殺されるのであろうか...。

 この際、自分の事はいい。

 ほとんどの仲間も死んでしまうだろう...。

 せめて「あの人」だけは生きていてほしい....そう願うことしかできない...。



「どうやったら、この呪いを解けるのだろう....」


 呪いのことを知ったのが遅かったのが、やっぱりダメだった...最初から手がかりはあったのに、どうして気づけなかったんだろう...。

 時間が少しずつ恐怖を強くしていく....。




 消えたくない...




 まだ消えたくない...




 俺が何をしたんだ...



 世界のために頑張ったのに、その見返りがこれなのか...



 結局信じた人に裏切られてこの状況だ...。




 お前はもう終わりだ...と表しているのか、自分の光っていた身体がかなり眩く光が放たれた...。

 消える合図なのは誰がどう見てもわかるだろう...。

 最後に何かあがくべきだった...。

 いや、もう後悔してもしても仕方ない。

 今からでも出きることをやろう。

「自分」が消える前に願った。


「俺は無能で最後の最後に気を抜いてしまった。お前に後は託した...!世界を...そして、俺の大事な者...カ」


 ...


 辺りは静寂に包まれた...。


 最後の言葉を言う前に、「自分」は光に包まれて跡形もなく消えてしまった..。


 ただ一つの希望を残して...。


先に宣言しておく。

この話はプロローグなので、なんかいい感じの話に聞こえる方もいるかもしれない。

まあ、作者として言わせてくれ。


プロローグだけでもカッコつけてもいいじゃないか!


だって、次の話の主人公は....

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