─08─豪華絢爛な食事会
この作品を手に取っていただきありがとうございます!
この話が初めてだよーって方は是非、1話からご覧下さい!その方がより楽しめると思います!
そして1話から読んで下っている方、読み続けて下さっている方々、本当にありがとうございます。
また、感想や評価などくださる方、感謝してもしきれないです!
面白い作品を書けるように頑張ります!
では本編どうぞ!
「ここが私の家よ! 」
ソフィーが指さした家は、「城かよ!?」とツッコミたくなるような大豪邸だ。
冒険者の街の冒険者ギルドの長の家。流石だ。
「うわぁ……。想像以上だなぁ……」
「早く入るわよー? 」
ソフィーは、僕が家に見入っている間にヅカヅカと家の中に入っていった。
僕はそれを足早に追った。
あれっ?なんかデジャブが……?
「お邪魔します……」
挨拶の声が思わず小さくなってしまった。内装も、外装と負けず劣らず、すごく豪華だ。
「ただいまー! 」
ソフィーがそう言うと、ドタドタと足音を鳴らしながら、メイド服を着た女性が駆け寄ってきた。
「お帰りなさいませソフィー様、そして染谷様。お待ちしておりました。直ぐにお食事の準備を致しますので、今しばらくお待ちください」
あれっ?なんでこの人僕が来ることと、僕の名前を知っているんだろう……?
まさかこの世界に携帯電話なんてないだろう?
「じゃあ、私達はリビングに行ってお父様の帰りを待ちましょうか! 」
「う、うん」
僕は、ソフィーに連れられリビングに向かった。
「にしても、なんであの人僕の名前と、今日突然行くって事知ってるんだろう……? 」
「多分、ピーちゃんじゃない? 」
「ピーちゃん? 」
「うちで飼ってる鳥よ!ギルドと、家を行き来してもらってるの!足首に、紙が入る筒を括りつけていて、メモを運んでくれるのよ? 」
なるほど!文鳥か!携帯電話に期待してちょっと損した。
「どう?私の家は? 」
「すごいよ、想像してた2倍は大っきい!こんな豪邸、僕が元いた世界でも、ここまで大きくて立派な家はなかなか無かったよ! 」
「へへっ!そうでしょう?私が生まれる前から建ってるけど、これまで雨漏りすらしたことないのよ? 」
ソフィーは自慢げに鼻を鳴らした。確かに、この規模で、築20年近く。この世界の建築技術ではものすごい事だ。自慢するのも頷ける。
「俊樹も一緒にここに……」
──コンッコンッ
ソフィーの言葉を遮るように、ノックが鳴らされた。
「どうぞ」
「失礼します。ソフィー様、染谷様。旦那様がお帰りになられました。食事の準備ももう出来ております。どうぞ食堂までお越しください」
「分かったわ。すぐ行く。さっ!行きましょ? 」
「うん!」
僕はソフィーに促されて、食堂へと向かった。そういえば……。
「さっきの『僕も一緒に』ってあれなんだったの? 」
ソフィーは少し考える素振りをして、
「秘密! 」
少し怒ったようにそう答えた。何か僕悪いことしたかな?
食堂に入ると、そこには豪華絢爛な料理が、大きな机いっぱいに所狭しと並べられていた。
「うわぁ……。すげー美味そう!! 」
僕は、気付かずそんな声を漏らしていた。
やってしまった。言葉遣いが大粗相だ。
少し顔を赤くしながら悟られないように、静かに案内された席に座った。
「やぁやぁ!遅くなってすまないね!さっ!早速頂こうか! 」
ギルド長がやってきた。服は、ギルドで見た武装した格好ではなく、気品漂うダンディーなスーツ姿だった。学生服の僕が恥ずかしい。
「「女神アテナのめぐみに感謝して」」
ふぇっ?ソフィーとギルド長が、声を揃えて言った。なんだろう、この世界のいただきます的なものだろうか……?
「あぁ、すまない。こっちの世界では、食事の前に女神アテナに食材の恵みにの感謝を伝えるんだ」
「こっちこそすみません。で、なんでしたっけ? 」
「『女神アテナのめぐみに感謝して』だよ」
「女神アテナのめぐみに感謝して」
その後、僕はこの世界に来た詳細を出来るだけ詳しく2人に話した。2人とも食い入るように聞いてくれるのですごく話しやすかった。
また、元いた世界の話や、僕の性格、お互いの長所短所など、すごく砕けた内容の話をしていた。
「あー!もう食べられない!すっごく美味しかったです!ご馳走様でした! 」
「いやいや、こちらも興味深い話が聞けて、すごく楽しかったよ!ありがとう!っと!忘れるところだった。私が10代の頃に着ていた服だったな。準備しておいたよ」
ギルド長がメイドを呼ぶと、5着ほど服をもってきてくれた。どれも、高級そうで目を疑った。
「い、いいんですか!?こんなに高そうな装備! 」
「いいんだいいんだ。どうせもう私が着ることもあるまい。息子ができればあるいはと思って取っておいたが、もうそれもないだろう。存分に活用してくれ! 」
「あ、ありがとうございます!! 」
なんてこの人は心が広いんだ。益々、ギルド長に対しての尊敬の念が深まるばかりだ。
「あぁ、それとこれからは私のことを『ドール』と読んでくれないか?それが私の名だ」
「分かりました!ドールさん! 」
「これで、君が大物になった時にまた1つ自慢出来ることが増えた!ハッハッハ! 」
これだけ期待してもらってるんだ。きっと答えてみせる!
「そういえば、つかぬ事をお伺いしますが、ソフィーさんにご兄妹とかはおられないんですか? 」
「あ、あぁ。それが、実は……」
ドールさんがぽつりぽつりと悲しげに話し始めた。
それらの言葉は僕に衝撃を与えた。
ここまで読んで下さりありがとうございます!
今回は、最後を気になっていただけるように引く形で終わらせてみました!次を気にして頂けたでしょうか?
そして、実はこの話1度消えてしまって、若干キレながら書いてましたw(裏話)ちゃんと管理しないとダメですねw
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