─71─隔てる壁
こんにちは!本久禅です!
この作品を手に取っていただきありがとうございます!この話が初めてだよーって方は是非1話から読んでみてください!そっちの方がより楽しめます!
そして、1話から読んでくださっている方、読み続けて下さっている方々!本当にありがとうございます!
では本編どうぞ!
「Sランクって何がなんでも行き過ぎでは? 」
そう、異論を唱えたのは他ならぬ俊樹だった。
「いや、今回の件で魔族からソフィーを守った時のあのスピード……。下に降りていた冒険者の中にはAランクもいたはずだ。しかし、それの誰よりも遠い場所から、誰よりも早く駆けつけた。そして、敵と相対した時の精神力。どれをとってもSランクに引き上げても問題ない……。と言うよりも上げるのが君のためだ」
「し、しかし……」
「う~む。そこまで言うなら、大魔女シャル殿、彼が回復魔法を会得できるとすれば最短でどの程度ですかな? 」
「あっ、え?はい。彼に魔法を教えている今の状況から申し上げると、ざっと1年~3年と言ったところではないでしょうか?通常、会得できないか数百年の年月を掛ける言わば最高難易度の魔法とも言えます。ですが彼の飲み込みの速さは異常で、推定でしかないですが、最短であればそのくらいかと」
「なるほど……。であれば俊樹くん。君が回復魔法を会得するまでは冒険者ランクをAとし、無事修行を終え戻ってきた時に、凱旋の意も含めてランクSに昇格させる。これでどうかね? 」
「わ、分かりました。無理言ってすみません。どうしても自分の納得いく形で正しい評価を受けたくて」
「あぁ。君の言うことは珍しくはあるが筋は通っている。しかし、これだけは言わせてくれ。謙遜は美徳であるが、時に弱点ともなりうるぞ?上手く使い分けなさい」
「はい……」
目の前で、お父様と話しているこの俊樹は本当に年下だろうか?
この世界にいる、俊樹と同い年は愚か、私の同級生達でさえ、彼ほど精神が卓越した青年は居ないのではないだろうか?
俊樹と同じく時を過ごせるのはすごく嬉しい。しかし、同じ時間いれば居るほど彼との様々な分野での才能や努力値の差が浮き彫りになる。
ちょっとした差でもてはやされる自分が恥ずかしい。
「ソフィーちゃん?大丈夫?少し顔色が悪いわよ? 」
シャルさんが、私の異変を察して優しく声をかけてくれた。
「じゃあ僕達はひとまず退散しましょうか」
「ちょ、ちょっと俊樹! 」
「なに? 」
「今日の夜、ちょっとだけ話せるかな? 」
「大丈夫ですよね?シャルさん」
「ええ、明日はまるまるこっちにいる予定だから構わないわよ? 」
「なら、紹介したい人達がいるから寮に来てくれない?部屋番号は0001号室」
「分かった!じゃあ夜の8時くらいにいくよ」
「うん……待ってる」
こうして、無事約束を取り付けた。マーシィや、椿、パトラ先輩にペトラ先輩と紹介したい人がいる。
そして、この胸に引っかかっている何かを取り払いたい。その一心でだ。
私は、一気に騒がしさが過ぎ去った病室で1人、夜に話す内容や胸の仕えについて考え続けた。
自身の体育大会の結果など眼中に入れずに……。
──魔王城
「ダエーワよ。染谷俊樹の情報は掴めたか? 」
「はっ。サルドロ様。本日染谷俊樹と接触を試み、成功しました。以前より聞いていた情報よりも、数倍……いや数十倍にも感じる強さでした。私ですら、一騎打ちとなると勝利をお約束できないかもしれません」
「そうか……。そうか!ハッハッハ!血が滾る!だがまだだ。まだ足りぬ。ヴィヴァルディ様に捧げる手土産にしてはまだ足りぬのだ。引き続き染谷俊樹についての情報収集を怠るな。なにか変化があれば逐一私に報告すること。いいな? 」
「はっ。仰せのままに」
サルドロは、彗星の如く現れ、その存在を世界に轟かせようとしている青年にある思いを寄せていた。
抑えようもない『破壊衝動』という名の思いを……。
ここまで読んで下さり、ありがとうございます!
【注】ここからのお話は作者:本久 禅によるただの雑談です。
本っ当にどうでもいいと思いますが、顔に10円玉大のできものができまして……。
10円玉大はこえぇっ!ということで近所の病院へ。でなんですかね?と聞くと早口で何を言っているか聞き取れず……。
でも、とりあえず塗り薬と飲み薬を処方されました。そして、もしこれで治らなかったら切開だそうです……。
私受験ですよ?切開なんてしてる暇ないですよ?(めちゃ怖い)
頼むから薬で治ってくれ(><)
次回もどうぞよろしくお願いします!
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