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22/90

─22─出発

 こんにちは!本久禅です!

 この作品を手に取っていただきありがとうございます!この話が初めてだよーって方は是非1話から読んでみてください!そっちの方がより楽しめます!

 そして、1話から読んでくださっている方、読み続けて下さっている方々!本当にありがとうございます!


 では本編どうぞ!

 素敵な食事会が終わり、僕とトンキーさんとネオンちゃんの3人で宿へと戻っていた。


「ちょっと俊樹くん、いい? 」


 トンキーさんは声を潜めて僕に話しかけてきた。多分ネオンちゃんに聞かれたくない話なんだろう。


「なんですか? 」


 僕も釣られて、ヒソヒソ声で答えた。


「無粋なことを聞くようだけど、うちのネオン。俊樹くんの嫁にしてやってくれないかい? 」


「ブフォ! 」


 僕は、突然のトンキーさんの無茶な提案に吹き出した。


「な、えっ?僕ですか?それにネオンちゃんにも聞いてないし……」


「冗談冗談ハハハ!そんなに焦らなくても!でももしその気があるなら、私は反対しないよ!待ってるからね! 」


 なんだろうこの嬉しいというかなんというか、複雑な気分は。


「ちょっと!何話してるのお母さん!早く帰ろ! 」


 何かを匂わせるようなトンキーさんの意味深な発言が頭の中をぐるぐる回る中、宿へ着いた。


「じゃあおやすみなさい!俊樹さん!しっかりやすんでくださいね! 」


 ネオンちゃんから優しい声をかけてもらい、自室へと戻った。


 部屋に入り、服を脱ぎ……って貸してもらった燕尾服、そのままになっちゃってたな。明日の朝に返すか……。


 服を脱ぎ、いつも通りシャワールームへと入った。

 一日の汗を流し、今日もバスローブに着替えふわふわになっているベッドにダイブした。


 明日の朝、この街を出発する実感は正直まだ怪しい。しかし、ここでやらなきゃ男が廃る。


 僕は決意を胸に固め、眠りに落ちた。



***



「おはようございます!トンキーさん!ネオンちゃん! 」


 朝、いつも通り起きて装備に着替え、髪を直して下へ降りた。

 あれっ?そう言えば……。


「今日、お客さんは? 」


 そう、いつもならお客さんでごった返す1階のレストランは、今日は人っ子一人いやしない。

 居るのは、僕とトンキーさん、ネオンちゃんの3人だ。


「今日くらいはお休みさ!だって折角の俊樹くんの門出だろ?『他のお客さんに必死で応対出来ません!!』なんてことにはなりたくないしねー! 」


 全くこの人はどれだけ……。


「今日は私とお母さんで、腕によりをかけて朝ごはん作りました!これを食べて元気モリモリで行ってきてくださいね! 」


「うん!楽しみにしてる! 」


 そうして出てきた料理は、本当に朝食かと思えるほどのボリュームに、品数だった。


「さっ!たーんとお食べ! 」


 肉に魚、野菜に炭水化物と、栄養のバランスが考えられ、何よりも愛情の詰まったご飯を僕はお腹いっぱいに平らげた。


「ご馳走様でした!本当に美味しかったです!ありがとうございます! 」


「いやいや!なんてことないさ!私たち親子にできるのはこれくらいだしねぇ! 」


「そんなことよりも、早く行かないとドールさんに怒られちゃいますよ! 」


「あっ!そうだった!じゃあ早速行きましょう! 」


「「おー! 」」


 そうして、僕と見送りに来てくれるトンキーさんとネオンちゃんはドールさん宅へと向かった。



***



「おはよう!俊樹くん!ついに出発の日だね! 」


 ドールさんとソフィーは、玄関の前で待ってくれていた。


「そうですね!まだあまり実感はありませんが、きっとカエラさんを助けるための魔法を習得して、更に今より強くなってこの街にまた帰ってきます! 」


「あぁ!大いに期待してるよ! 」


「昨日はちゃんと眠れたの?俊樹? 」


「まぁ一応寝れたよ! 」


「なによ、ハッキリしないわね!そんなことで、旅の途中ぽっくり死んじゃったとかやめてよね! 」


 何縁起でもないことを……。


「大丈夫……だと思う!あっ!そう言えば、ソフィーと、ネオンちゃんに渡したいものがあったんだ! 」


 僕は、アイテムボックスから指輪を取り出した。

 昨日、ソフィーの目を盗んで、サプライズで買っていたものだ。


「ありがとうございます!俊樹さん! 」


「ありがとう!俊樹! 」


 2人が喜んでくれて何よりだ。


「それと、ドールさん!これ! 」


 僕は!昨日貸してもらった燕尾服をドールさんに差出した。


「それは、君が持っているといい。この先、活躍しだいでは、使うこともあるだろう!生地は丈夫だから、よっぽどじゃなかったら壊れないさ! 」


「ありがとうございます!この服が似合うような男になってみせます! 」


「そうだね!じゃあ、そろそろ出発するかい? 」


「ですね!名残惜しいですが、いつまでも留まっては居られないので、そろそろ行きます! 」


「うん!行っておいで!楽しんでくるんだよ! 」


「はい! 」




「では皆さん!行ってきます! 」


『行ってらっしゃい! 』


 こうして僕は旅立った。大きな不安と、小さな希望。そして何よりも、僕には大きすぎる期待を背負って。


 なんとなくポッケを探ると、中にはソフィーのヘアゴムが入っていた。そう言えば返すの忘れていたな……。


 無事帰ってきて、絶対に返そう。カエラさんの復活というお土産付きで……。

ここまで読んでいただきありがとうございます!

ここまでで、ようやく第3章が幕引きとなります!話の内容から察していただける通り、ソフィーとかネオンちゃんとかがこの先あまり出てこないでしょう。うぅ……悲しい。でも仕方ない。前向いて歩きましょう!次回から第4章!

次回もどうぞよろしくお願いします!


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