─11─深い決意
こんにちは!本久 禅です
この作品を手に取っていただきありがとうございます!もし、この話が初めてだよーって方は是非1話からお読みください!その方が多分楽しんで頂けると思います!
そして、1話から読んでくださっている方、読み続けて下さっている方々、本当にありがとうございます!
今回は、少しほのぼのです!
では本編どうぞ!!
「染谷さーん?朝ごはんができましたよー? 」
見たことない天井……。そうだった。ここは異世界の宿屋だ。
「はーい!すぐ行きまーす! 」
もう慣れたつもりでいたが……そりゃそうか。
17年も続いた生活がいきなり変わって僕の頭が一瞬でついて行くわけがない。
僕は、昨日ドールさんから頂いた、高価そうな装備をして、下に降りていった。
下に降りてみると、昨日は疲れていて気づかなかったが、1階は受付件レストランになっているようだ。
そのレストランに目を向けると、朝食時だからだろう。所狭しと、客が押し寄せていた。
「染谷さん!お席へ案内します! 」
そう言ってくれたのは、だいたい15歳位の赤茶髪の可愛らしい女の子だった。
「直ぐに、朝ごはん持ってきますね! 」
僕を席に案内し終わった彼女は、テキパキとした動きで厨房へ戻っていった。
その厨房へ目を向けると、フライパンを握るのは昨日の店員さん。必死に色んな料理を作っている。
肝っ玉母ちゃんという言葉頭の中にスッと出てくるほど一生懸命だ。
「お待たせしました! 」
その肝っ玉母ちゃんが作った朝食が、可愛らしい女の子によって運ばれてきた。
「ありがとう! 」
運ばれてきたのは、ナポリタンを思わせるような赤っぽいスパゲッティと、パン、サラダというシンプルなメニューだった。
それらが放つ、美味しそうな匂いは、僕の胃を全力で刺激してくる!くぅ!そそるぜ!
「女神アテナのめぐみに感謝して、いただきます! 」
早速昨日教えてもらった、こっちのいただきますを1人で言ってみた。だけど、それだとなんか物足りないのでいただきますも一緒に……。
──う、美味い……。
想像以上だ……。大皿いっぱいのスパゲッティをペロリと食べきり満足していると、
「染谷さーん?ソフィー様が来られましたよー! 」
と、あの女の子の声が聞こえてきた。なんだろう?昨日なにか約束したっけな?
「今行きまーす! 」
僕は、調味料だらけになった口周りを備え付けてあった紙で拭き、宿屋の入口に向かった。
「お待たせー! 」
「おはよう!俊樹!いい感じじゃない!お父様の昔の装備! 」
「そう?ありがとう!改めてドールさんにはお礼言わないとな! 」
そんな会話をしながら僕達は歩き出した。
「そう言えば、あの宿はどうだった? 」
「すごい良かったよ!部屋もオシャレだし、何より料理がすっごく美味しい! 」
「でしょ!?私もトンキーおばさんの料理好きなんだ!! 」
「あの店員さん、トンキーさんって言うの? 」
「そうよ!ああ見えて、今200歳なんだって! 」
「に、に、200歳!? 」
通りで、ドールさんのことを坊や扱いするわけだ!
「じゃ、じゃああの女の子もすごい歳だったりするの? 」
「いや?ネオンちゃんは確か今15?16だっけな?それくらいだったと思うよ!トンキーおばさん達、エルフ種は、20を過ぎると一気に外見が変わらなくなるらしいわよ? 」
あの肝っ玉お母ちゃん、エルフだったのか……。どちらかと言うとドワーフって感じだったけど……。
「そう言えば、今日は何するんだっけ? 」
「あっ!すっかり忘れてた!お父様が、俊樹に武器を買ってあげなさいって! 」
うぉぉぉおおお!!武器!!武器!!待ちに待った武器!!男の子なら誰もが憧れる武器!!
「俊樹、すごく嬉しそうね!何だかこっちまで嬉しくなっちゃう! 」
「そりゃぁ、だって、男の子のロマンだからね!これはカエラさんの呪い、早く解いてドールさんを喜ばせてあげたいなぁ! 」
「そ、それなんだけど、ありがとうね!その、こっち来て忙しいのに、お母さん助けるって言ってくれて……」
ソフィーは、少し恥ずかしそうに言った。やばい。可愛い。
僕は、ドールさんの為にもソフィーの為にも、絶対にカエラさんの呪いを解くと、更に深く、自分の胸に刻み込んだ。
ここまで読んで下さりありがとうございます!
さてさて、3章始まりましたね!とは言っても今回は、ソフィーとの会話でクールダウンです!そろそろ新たな展開が欲しいと思ってるので近いうちに物語を動かしたいなぁ……!
次回もどうぞよろしくお願いします!
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