プロローグ
20xx年。日本は資源不足を新しいエネルギー00という物質でまかない、世界一の発展国となった。そのため富豪者が他出した。富豪者の多くはメイドを多数雇い自生活の世話をさせるようになった。そのため20xx年以降メイドの需要が高まった。
長野県の某所に冥奉学園という学校がある。その学校は中高一貫のメイド育成高校だ。
中学から高校の六年間で大学卒業認定を受けるハイスペック高校である。その高校には教員という人物は居なく、すべて生徒、それか冥奉学園を卒業したメイド達に学問、武術を学ぶ。学園を動かすのも彼女達だ。その指
揮を取るのを毎年六年生の中から(高校三年生)一人選ぶ。すなわち生徒会長というものだ。だがこの学園ではメイド様と呼ぶ。この学園の仕来りだ。今年のメイド様は雪平 凛子。彼女は今までの歴任のメイド様の誰よりも最高だと言われている。彼女の言葉、言動、仕草すべて完璧なのだ。メイドになるには冥奉学園を卒業後、メイド試験が実施され受からなければならないのだが、彼女は高校にあがった時同時にメイド試験に合格した。もう立派なメイド様…なのだが彼女は「私はまだ肉体的にも精神的にも主人にご奉仕する身ではありません。」とメイドに家に来ないかと誘われた時に言った言葉だ。家柄が良くなかったから・・・というわけではない。十分な家柄だ。しかし彼女は断った。その前から彼女は注目されていたが、それからたくさんの憧れの念をメイド達から抱かれるようになった。
彼女が指揮をする学園が始まるのは一月からだ。冥奉学園には長期休暇などはなく、休みたい時は事前に自主願を出す。「メイドは三百六十五日メイドであれ」という学園の理念があるからだ。雪が降り積もるその日彼女が指導する学園生活が始まった。にこやかに笑い彼女は檀上の上に立つ。(嗚呼なんて麗しいのだ…)言葉すべてが彩られて聞こえる。やはりそんな風に聞こえてしまうのは雪平凜子の言葉なのだからだろう。真のメイドというものはこのような物だと姿を見ただけで教えられている。言葉など必要もないぐらいに。だが彼女は私達に問うてくる。「私にはまだ足りない部分がある。」そんな風に。そんな姿を見せつけられたらどんな怠け者でも起き上がって努力を始めるだろう。彼女のように…いいや彼女は努力で片付けられる言葉で済ませてはいけない。彼女はいつも完璧を追い求めているのだ。