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正義感を持った悪役と悪戯心を持ったヒーローについて―――突然の発砲にご注意ください―――

今回は………長いです

 女性の悲鳴と発砲音を携帯で調べ、近くのコンビニから音楽プレーヤー用スピーカー、そして同じく音楽プレーヤー用のイヤホンを購入。

 音量と音質を調整し、発砲音にループ設定を施しそれらを15秒のアラームに設定する。

 そしてそれを野次馬の最後尾で誰にも見られないうちに空に向けて思いっきり投げる。

 それから急いで野次馬の最前まで進みアラームの時間を待つ。

 ―――銃声が、鳴った。

 ざわつき始める野次馬と混乱する警官達の目は緊張も相まって判断力が落ちているのか、反射的に銃声と悲鳴の方向、つまり後ろに向く。

 出来たその一瞬の隙に店の側の路地裏の入り込み、右側の民家の庭へ駆け込む。

 裏口近くには当然、警官が配備されている。

 奇跡的に見つからずに民家の庭まで逃げ込んだが、さて店内に入るにはどうすればいいものか。

 悩んだ末の答えは、賭け。

 店内の二階の窓には強盗が一人配置されている。その死角に警官達が配備されている状態。

 落ちている壺のようなものの欠けらの中でやや大きめなものをいくつか拾うと庭の垣根を静かに上り、窓に向かって振りかぶって………投げる!!

 別に人質が撃たれようと関係ないので躊躇せず、本気で。

 いくつもの大質量の尖った欠けらによる打撃を受けた窓ガラスは当然耐えきれるわけもなく割れてしまい、ガラスは無数に割れ、破片が内外に飛び散る。

 強盗の一人であろう男の驚いたような叫びと痛みで漏らした声を聞こえ、同時に警官の驚きの声も聞こえた。クリーンヒット。

 ついでに警官へ頭上から大質量の壺をお見舞いした後、そのまま垣根を上り飛び越え二階の屋根にギリギリ飛び移る。強盗は見事にガラスと一体化して倒れていた。

 二階に入り込み銃を奪う。防弾用のチョッキすら身につけていないのは、金欠故の強盗だったからなのだろうかと推測する。

 とりあえずガラスの破片で強盗の服を切り取り、その布で首を思いっきり絞めて結ぶ

 そして喉を踵で踏み、次に肋、腹、膝の順に踵に全体重をかけて踏む。

 ついでに身体の上で飛び跳ねると、強盗の鼓動と苦悶に歪む表情が消えた。

 銃をリロードする、その後また布を切り取り、死体を窓枠に吊して窓からの侵入を防ぐ。

 残るは階段からの経路だが、一向に足音は聞こえない。

 これはもしかして集中すると音が聞こえなくなるとかいう奴ではないだろうか、などと考えつつ、ガラスの破片で床に穴を開け、屋根裏を覗く。

 この感じでは自宅と飲食店を兼ねているのだろう。強盗がどう逃亡するつもりなのかが気になる。

 天井の隙間から見える影から強盗の位置を割り出すと、天井裏越しにそこへ発砲してみる。

 パンッという破裂音と共に悲鳴が聞こえた。そして怯え混乱する強盗の声。

 どうやらヒットらしい。

 同じ要領で残りも撃ち終えると、なぜか店内が静まり返った。

 すすり泣く声まで聞こえる。

 とりあえず、強盗から奪った仮面を着けて銃を持って一階へ降り、拘束された人質は無視して銃と銃弾を回収する。二階の窓から垣根に飛び移り、急ぎ気味に逃げ出す。

 警官は気絶しているのでそのまま放置して、俺は店を後にしてとりあえず帰路についた。

本当に…………長かったです

お疲れ様でした、本当に

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