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ライバル悪役令嬢に転生したハズがどうしてこうなった!?  作者: だましだまし


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魔法

属性が分かってからまず私は防御魔法と回復魔法の習得を急いだ。


(最強の回復魔法は炎属性らしいけど難易度を思えば水属性で良かったわ)


水属性は回復魔法が使える属性(炎、水、土、風、聖)の中で1番早く回復魔法を覚えられる属性だ。

他の属性と変わらない強力な回復魔法も成長すれば使えるようになるが初期から使えるのは水属性だけである。

ただ、炎属性にある最高難易度の回復魔法のように死んだばかりの人を蘇生する魔法はない。

ゲームの中では戦闘不能になったパートナーを蘇らせる事が出来るので王太子ルートを選ぶ人は炎属性を選んだ方がいいみたいだと妹が言っていた。


そういえばパッケージのヒロインは炎属性を示すピンクの髪だったかも。

だから私は水属性なのかしら?


土属性は補助魔法が多く、ゲームでの敵として出てくれば持久戦になる嫌な組み合わせだが、いざその立場になるといまいち攻撃力に欠ける組み合わせのため出来ればヒロインとの戦闘は避けたいところである。



でも私の当面の目標は私たち双子が12歳になる前に魔物に襲われ亡くなるというお母様を守ることだ。

お母様の魔力の素質の多さは誕生石から分かるが、私はお母様が魔法を使っているところは暑い日しか見たことがない。


風を起こし涼を得る。

コレだけだ。


普通の貴族令嬢として育ち、現在普通の貴婦人であるお母様だ。

学園で習って魔法は使えるが実戦レベルの魔法や回復魔法は使えず身を守れなかったのではないか、と思うのである。

なのでケガをした時のための回復魔法は必須、身を守れる防御魔法はあるに越したことがない。


攻撃も出来たほうが良いかもしれないが、なんせ襲い来る魔物の強さが分からないのだから持ち堪えるのが大事だ。

私が生き残ってたって事はきっとすぐ助けが来るのだと思うしね。



目的があるからか私の魔法修練度はセルディより余程早かった。


能力、ちょっと隠しとこう。

そう思ったのは一緒に訓練した時、明らかに私の魔法の方が難しい魔法を放てた時だった。

思春期入るか否かな難しいお年を迎えつつある私たち。

11歳のセルディのプライドは傷付いた。

この日から殆ど話してくれなくなったくらいに傷付いたらしい。

寂しい。

でもセルディは最近使う武器を剣から氷魔法と相性が良いからと槍に変えた所でそっちの訓練も忙しかった。

魔法ばっかり練習してる私とは違うのだ。


そうして半月後、ちょっぴり気遣いを忍ばせて久々に一緒にした練習で私は驚いた。

本当はもう一つ上の魔法を覚えていたが前回披露したのと同じ魔法を放った水魔法をセルディは余裕もって越えてきたのだ。

確かに本格的にパーティを組むのは2年生からなので男性陣のステータスはヒロインよりかなり高く設定されていた。

しかし11歳で既にその初期パラメーターで持ってなかった魔法を放っている。


「へっへーん!どうだ!」

「すごい…すごいわお兄様!」

本当に驚いた。素直に感嘆する。

「ディディは前回『女の子の方が成長早いから』とか何とか言ってたけど気付いたんだ!俺、槍ばっかで魔法が疎かになってたって!」

それにしても上がり方がエグい。

「だからこの半月魔法ばっかり練習したんだ!」

おお!なるほど!にしても上がり方が天才っ!

「あとお父様に頼んで魔物討伐に連れてってもらったんだ!」

「えーーー!ズルーい!!!」

心の底から声が出た。

男性キャラクターは経験値によるレベルアップをするのは16歳の春以降のはずなのに!

だから同じレベルでも初期パラメーターが高めなのに!

私なんて本来の入学時のパラメーター、ヒロインの初期値と一緒だからかめっちゃ低い所からだったし訓練で上げるの大変だったのに!


でもちょっと誇らしそうな兄にほっこりしてしまう。

「もしかして…全然話してくれなくなってた理由って…?」

「だってディディに隠し通す自信なかったから…」


うん可愛い。

少しづつスチルでみたセルディに近付いているけどまだまだ子供。

「次行くときは私も連れてってってお父様にお願いするんだから!」

「俺はそろそろ槍も頑張る!」

お互いの検討を称え、来る日の為に私は己を磨いていった。

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