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つかれている




 一週間ぶりに仕事から帰って来た咲茉えまは、ぜんのメンテナンスを拒んだ。

 一緒に暮らし始めてから、初めての事であった。


「疲れていて、メンテナンスに耐えられそうにないと判断した。すまない。マスター」

「………そうか」

「私は自室で休む」

「咲茉。休む前に吾輩の特製生姜蜂蜜茶を飲んで行かぬか」

「………」

「無理に、とは言わぬが。この茶を飲めば、眠りに就いた明くる日には疲れが少しは取れているはずだ」

「………」


 本当に疲れている。

 咲茉は思った。

 疲れていて、即座に判断できない。思考を切り替えられない。

 ずっと、


『殺す殺す殺す殺してやる』


 あの人間たちの声が、顔が、纏う空気が、へばりついて、離れない。離れそうにない。


(私も、あのような顔を、していたの、だろう、な)


 あのような顔をしていた自分に触れてほしくないと、どうしてか思ってしまった。

 思ってしまったのに、

 拒めない。

 傍に居たい。

 傍に居てほしい。

 ほんの一時でも長く。


(ああ。本当に、)




 つかれている。











(2024.8.20)




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