One hundred
掲載日:2019/09/14
だんだん美しい君が霞んでしまう。
朝霧より静かに、静けさを完璧なものにしてしまう。
だんだん美しい君が霞んでしまう。
夜の帳より寂しげに、寂しさを完全なものにしてしまう。
ここから逃げ出したくて、君に手紙を書いてみる。
100の言葉で、100の真実で、100の虚言で書いた手紙を送ってみる。
手元さえ痺れによる裏切りにあい、完結した手紙はとうとう書けず、それでも君に手紙を送ってみる。
だんだん憐れなお前が鮮明に誕生してしまう。
引き潮より緩やかに、臨終の時を引き寄せる。
だんだん憐れなお前が鮮明に誕生してしまう。
垂れた血が干からびるより早くに、美しい河に対峙する。
それでも君に手紙を書いてみる。
100の言葉に今日の出来事を与えて、100の真実に明日の望みを与えて、100の虚言に昨日の希望を与えて。
だんだん憐れな君に近づけられるよう。
だんだん美しいお前に近づけられるように。




