新年企画4
ジーニアス「(…)」
ヴィル 「(気になっているようだから一応伝えておくと、アナベラのおっかさん、浮気して二股どころか五股だったかな?更には領地の税収に手を出しちゃってね。ゴードン教会に送られたのだけど、結果的には強制労働所送りになっているのだよ)」
ジーニアス「……おっかさんって」
ヴィル 「幼少時、君の実家方面に居たからね。アレイ領は方言凄いよね」
ジーニアス「田舎ですから」
ヴィル 「確かにね。その分色々と昔はハネを伸ばしやすかったのだけどね」
アナベラ父「申し訳ありませんがこの馬鹿娘を教育し直さないとならない為、ここで失礼致します」
ヴィル 「そう?それなら良いけど。そうそう、僕個人には関係ないけど、幼妻ちゃんが関係あるから忠告しとくね?ケイン・ノスタルジア・ジアス君には絡まない様にね?アナベラ」
アナベラ父「…お前、まだ絡んでいるのか」
アナベラ 「もうしていませんわ。私の料理を消し炭と言い放つような失礼な方とは」
アナベラ父「事実だろうが」
ヴィル 「え?もしかして食わせたの?」
アナベラ 「今は食べさせておりません!…幼少時はまぁ、その、あれ、ですけど。ユウナレスカ様に怒られてから会っておりませんもの」
ヴィル 「ああ、彼ね~って事は二度と交流出来ないように工作されているね。流石ストーカー王子、ヤルことが半端ない」
アナベラ 「ストーカー、ですか?ストーカーかどうかは存じ上げておりませんが、私あれから会えていませんわ」
ジーニアス「流石我が主」
ヴィル 「感心する所ソコ?」
ジーニアス「我が主ですので」
ヴィル 「凄い感心度合い、いや忠誠心?…うーん、ジーニアスちゃん欲しくなっちゃったなぁ~」
ジーニアス「私は王家に仕える身ですので」
ヴィル 「え~でもユウナレスカちゃんが臣籍降下する時はそのまま付いて行くのだろう?なら僕の所でも良いってわけだよね~?」
ジーニアス「我が主はユウナレスカ様ただお一人です」
ヴィル 「それ、本心?」
ジーニアス「我が主が妹達の友人である限り」
ヴィル 「ぶ。本心ソコか~いや、君最高だね。どうだい、今度僕の家で夕飯食べに来ないかい?勿論君の妹達と兄弟を誘ってさ。で、一杯やらないかい?良いワイン手に入れたんだよ~」
ジーニアス「機会がありましたら」
ヴィル 「よーし、約束だよ~。ウチのフォーカスのバカ息子も誘うからその辺りは勘弁してね?そう言うワケでサイラス・リベラ・ポート、娘の再教育確りやれ。ではまたな~」
***
レスカ 「またな~って…相変わらずだなぁ」
ヴィル 「レスカちゃん、ね、ね、オジサンのコト見直した?」
レスカ 「無いな」
ヴィル 「で。此処に来たって事は様子見て、安全そうだから皆を連れて来たってことかな?」
レスカ 「まぁな。あの小娘は放置して置くとユリアとケインにとっては毒にしかならん。しかも猛毒だ」
ヴィル 「まぁね。あの娘はあの娘なりに使い道があるのだけれど、サイラスはそう言った事柄を使おうとはしないから出来ないだろうね」
レスカ 「例えば」
ヴィル 「不穏な某国に送り出し、その国の貴族社会を混乱に陥れる」
レスカ 「成程」
***
レナ 「…とっても怖い会話しているけど」
ニキ 「あの二人が居ると何時も不穏な事ばかり言っているから放置で。それより踊らないか?それとも腹減ったか?何か飲むか?」
レナ 「う?うーん…喉乾いたかな?」
ニキ 「よし何か取って来るから待っていてくれ。その後踊ろう」
レナ 「ええ~」
ニキ 「勿論三曲な」
レナ 「うう~…三曲以上は駄目よ?慣れていない靴だから即足が痛くなるの」
ニキ 「分かった。その分ダンスが済んだら、な?」
レナ 「はぅ!手に、き、きす…」
ニキ 「(真っ赤になって可愛い!)」
***
ケイン 「はぁ、結局僕また一人だよ。あ~恋人欲しい…」