新年企画2
ケイン 「緊張している~?」
オルブロン「は、はいぃ」
ケイン 「あはは、滅茶苦茶緊張しているみたいだね。僕も初めて王城でのパーティーでは緊張したなぁ~。でもさ、今日のパーティーは準男爵からOKの気楽なものだから。僕達が向かう場所は子供向けの場所だから気にしなくていいよ」
レスカ 「その分有象無象が身分不相応なことに、娘婿や嫁獲得、更には妾や愛人候補等と虎視眈々と狙いを定めて来るけどな」
ケイン 「レスカ、オルブロンちゃんの緊張解している最中に煽るようなコトは是非止めて頂きたいのだけど~」
レスカ 「馬鹿者。オルブロンはフォーカス目当てだろう。ならば気を引き締めて貰わねば困る」
ケイン 「あのね…」
オルブロン「は、はい。レスカ様」
ユリア 「オルブロンちゃん、レスカの言うことはご尤もですが、貴方にはお兄様もお姉さまも居るのです。それに私達もおりますわ。もし大変なようなら虎の威を借る狐の如く、誰かしらの…そうね、この場合は実の兄であるジーニアス様の名を出してしまえば簡単でしょう。マウントを仕掛けられたら代わりに打ちのめしてやりなさい」
レナ 「ユリア、それある意味怖い。そして私の言うべき台詞~…」
ユリア 「ふふ。レナの妹は私の妹同然ですわ。ね、オルブロンちゃん」
オルブロン「はい!ユリア様有り難うございます!」
ケイン 「うわ~そこでユリア様「お姉様と呼んでもイイのよ」と言っちゃえばいいのに~」
レスカ 「ヤメロ、私の可憐なユリアのイメージを悪くするな」
ニキ 「何だ、何処で聞いたその安っぽい三文小説みたいな台詞は…」
ケイン 「ええ?そ~う?」
オルブロン「え?ええ?」
ユリア 「言いません。オルブロンちゃんの現在の立場から言うと宜しくありませんからね。彼女のイメージを悪くするのを勧めるのは止めて下さいね?ケイン様」
ケイン 「うは~そうでした。オルブロンちゃんジーニアス様の養子になったばかりだったね、成程。ごめんオルブロンちゃん、軽率でした~」
レスカ 「この場合一番軽率なのはケインでは無いのがな」
ケイン 「え?」
レスカ 「ほら、あれ見てみろ」
王弟 「お・る・ぶ・ろ・んちゃあああーん!オジサン首を長くして待っていたよ~!」
ニキ 「両手広げて会場の入り口から此方まで全速力…」
ケイン 「いい年をして王弟様…」
レナ 「え、ええぇ?(リアルル●ン走り)」
ニキ 「レナ、今小声で言った「●パン走り」って何だ?」
レナ 「…聞かないで」
オルブロン「むぎゅ、ぐえ」
王弟 「会いたかったよオルブロンちゃん!聞いてーっ!馬鹿息子のフォーカスったらね」
オルブロン「ふぇ、首が、息が~…!」
レスカ 「離さぬか大馬鹿者、オルブロンの首が絞まっているし窒息死掛かっているぞ!」
王弟 「ぎゃぁあ!大事な末息子の幼妻が!ごめぇえええん!」
レスカ 「おい、会場前の入り口で叫ぶのではない馬鹿叔父」
王弟 「酷いレスカちゃん、オジサンオルブロンちゃんと仲良くしていたからって妬いた?妬いちゃった?いやー叔父さん困っちゃったな~」
レスカ 「おい、そこの素知らぬ振りしてそっぽを向いている私専属の騎士、ジーニアス。この馬鹿叔父を引っ張って会場に捨ててこい」
ジーニアス「…と言うことですのでご察しお願い致します、王弟様」
王弟 「いや~レスカの嫉妬には参っちゃたね~モテモテだねオジサン。ではオルブロンちゃん、会場でね」
オルブロン「は、はい!」
レナ 「何だろう、台風?」
ニキ 「おば…モニカを思い出してしまった」
ケイン 「男性版モニカ様って感じ?」
レスカ 「かもなぁ…」