新年企画1
ニキ「まぁ、そんな事だろうなぁとは思ったがな」
レナ「え、えっと…」
ニキ 「城で開かれる新年のパーティー、皆行くのだろう?」
ケイン「当たり前だよね~?ねーレナちゃん」
ニキ 「ええい、レナに触るな振れるな肩抱くな。レナは俺の!」
ケイン「けーち―。いいじゃないか~減るものじゃないし~って、あ、レナちゃんのニキに対する愛情が減るなら触る~」
ニキ 「それ、ケインに対する嫌悪感上がるだけじゃないか?」
ケイン「ニキ、短剣突き付けないでくれない?怖いよ。……はい、手、離しますぅ~!」
ニキ 「宜しい」
レスカ「おい、玄関先で喧嘩するな」
ニキ 「あのなあレスカ。お前さ、なに人の家で主の様にドヤ顔して文句言っている?」
レスカ「ガルニエ家の主のジーニアスは私専属の近衛兵だからな。主の主人なら似たようなモノだろ」
ニキ 「お前どんだけ…」
レスカ「あ?」
ニキ 「…威圧するなよ」
ユリア「レスカ、そういう態度は好ましくありませんわ」
レスカ「うむ、そうか、分かった。ユリア、こういう男は好ましく無いか?」
ユリア「ニキ様達は幾ら親しくしている方とは言え高圧的なのは他の方々も驚いてしまいますし、それに何より…レナが狼狽えているのを見るのは私、嫌ですわ」
レスカ「分かった。悪かった、善処しよう」
ユリア「ええ、そうして下さい」
レスカ「私はユリアの好ましい男になるように努力する」
ユリア「…ふふ、是非そうして下さいませ」
ケイン「だぁぁーっ!ちょっと僕の目の前でイチャイチャしないでくれる!?嫌がらせかって言うぐらいイラつくーっ!」
レスカ「そう思うなら誰かいい人でも見つけろ」
ケイン「そう簡単に出来るわけがないでしょーっ!フィーリングが合うとか、合わないとかと言うのがあるし!」
レスカ「ふむ。だとするとユリアと私はバッチリ合うのだな」
ユリア「まぁ…」
ケイン「ユリア様ソコでポッと赤くならない!レスカ余裕そうに笑うなー!うわーんっ!どうせ僕はデュシーちゃんにふられたさー!ううぅ…」
ニキ 「レナ、デュシーさんはどうしたのだ?」
レナ 「クリスマスはあの方(デュシーのいい人)、お仕事でデュシー姉さんに会えなかったでしょ?でも新年は一緒に過ごそうってお約束なされたのですって」
ニキ 「ああ、それであの荒れようか」
レナ 「同伴出来る相手を探していたみたいで…」
ニキ 「あ~まぁ、な。一人で行く訳には行かないし。だからといって親戚の強烈な令嬢の誘いに乗って行くわけには行かないしなぁ」
レナ 「え?」
ニキ 「ちょっと一人ケインにかなり粘着している傍迷惑な令嬢が一人居るのだが、その…問題が多すぎる令嬢で、今父親が矯正しているって話。聞いたこと無いか?」
レナ 「いいえ」
オルブロン「えーと、ケイン様。用意出来ましたが…」
ケイン「うわぁあんっ!オルブロンちゃん可愛いよーっ!目に入れても痛くないよー!もうね、僕の荒んだ心を癒やしてくれるのはオルブロンちゃんだけさ!」
オルブロン「あ、あのー?よく分からないけど、口説くのは無しの方向でお願いします」
ケイン「ぐはっ!デュシーちゃんとオルブロンちゃん姉妹、同じ発言しているしっ」
レスカ「ケイン見事に振られたな」
ケイン「言わないで―っ!」
レスカ「レナにはキッパリ振られたようだしな」
ケイン「レスカそれ!ハッキリ言わないでーっ!」
オルブロン「ケイン様。今回私はフォーカス様の様子を見に行くだけですので、その」
ユリア 「あら?フォーカス様珍しく新年のパーティーに参加なさいますの?何時もなら「もう貴族では無いので」と言って不参加ですのに」
レナ 「何でも親戚の子にどうしてもと泣き付かれたらしいわ」
ユリア「という事はあの子ね」
レナ 「お知り合い?」
ユリア「ええまぁ。…此方が一方的に知っていると言う程度ですわね」
レナ 「良い子ではない、と?」
ユリア「我儘放題・唯我独尊・高位貴族と言うのを鼻にかけている、癖が強い子供ですわね。夏辺りから「フォーカス様を意地でも連れて来る!」と言う噂を少々小耳に挟みましたので」
ケイン「(うわ、ユリア様珍しく辛辣なこといっている?)」
レスカ「(あの我儘娘に以前ユリアは突っかかって来られたのでな。以来私があのマセた子供の相手をしている)」
ニキ 「(レスカ…問答無用で泣かせているのか…)」
レスカ「(ふん。ユリアに突っかかって来なければ何もせん。向こうが学習しない馬鹿なだけだ)」
ニキ・ケイン「「(ある意味レスカらしい…)」」
レナ 「ああ、それで。オルブロンの恋のライバルか~」
ユリア「青春ですわね」
レナ 「アオハルよねぇ」
アイオロス「(一番青春していらっしゃる御令嬢二人が何か言ってらっしゃる…)」
***
アイオロス
ガルニエ家執事。